小さな幸せ

関塚衣旅葉

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過去編

家族

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 まあこれは伝わらないような気がするけど書きたいから書くね。
昨日、母親の再婚のために両家顔合わせをしたんだ。
顔合わせをすることにより結婚式をあげないからまあ、ね。
とりあえず親戚、家族になるから一応会っておくかぁ、みたいな気持ちで参加したんだけども。
お父さんになる人の両親優しすぎて泣いた。
だって、見た目大人な女の子が今日から孫ですって言われても、笑顔で迎えてくれたし、さらに、いつでも頼っていいって言ってくれた。
両親は転勤するから一人暮らしになる僕をおばあちゃん達はすごく心配してくれて。
とっても嬉しくなった。
気がついた時にはいたおばあちゃんやおじいちゃんと、大きくなってからできたおじいちゃんとおばあちゃんはまた違う感じだけど、たまには孫らしく甘えてみたりしたいなって思う。
寂しい気持ちだらけだし、今まで辛うじて同居人くらいの距離感でいた母親がたまにしか会えない友人くらいまで遠くなるから、もうそれはそれは辛いわけで。
でも、表向きには悲しいとか言えなくて。
一般的にはたぶん一人暮らしって嬉しいとか楽しいとかって思う人多かれ少なかれいると思うし。
僕はめちゃくちゃ悲しいんだ。
気軽に行ける距離じゃないし、もう割と普通に旅行してるくらいのお金かかる遠さなのよね。
飛行機乗るから。
なんか、一応いつも家にいた人がいなくなる寂しさすげーぜ。
まあ、幸せになってくれたらそれでいいって思わないと親離れできない気がする。

 一応昨日両親の結婚おめでとうパーティー的なのに参加してお手紙読んだんだよ。
もうボロ泣きで手紙まともに読めなかった。
悲しかったこととか辛かったこととかでもなんか色んなこと思い出して溢れちゃってさ。
でもね、とりあえず本当に幸せになって欲しいよね。
今も泣きながら書いてるけど、まずはお父さんになってくれたことにも感謝だし、名前をちゃんと呼ばれたのがとっても嬉しくて泣いちゃった。
前のお父さんはまともに名前呼ぶことなくて、基本クソガキって呼ばれてたからいいイメージほぼなくて。
だから、お父さんってこういう優しいイメージなんだなって思った。
悔しいけど、ママの1番好きな人になってくれてありがとうって感じ。
家族が増えて僕はとても嬉しいです。
でももちろん、元お父さんであるあの人のことは許せなくてまだ殺意はあるけど、今のお父さんを悲しませたくないので殺意を創作意欲に変えていきたいですね。
家族ってほんと、温かいね。
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