世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない

猫乃真鶴

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王都編

6.メリー・クリスマスは事件の後で 前編①

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 暗い森の中を馬車が走る。視界悪い悪路の中、馬を急がせるには理由があった。彼らは急いでこの国を離れる必要がある。

「ふんっ、つまらないことをする」

 男は酒場で見つけた指名手配書を広げると、忌々し気に眺める。それを正面から覗き込む女は、栗毛を耳に掛けて目を細めた。

「目撃情報求む、ね。あんたもドジだねぇ、若い女に気を取られて盗品をうっかりポケットから落とすだなんてさ! それで指名手配になったんじゃどうしようもないじゃないか」
「うるさい!」

 ぐしゃりと手の中の手配書を握り潰すと、その男、ドゥランはそのまま馬車からそれを投げ捨てた。
 女、アンジェの言ったことは本当のことだ。そのおかげで指名手配になってしまい、手配書には顔まで描かれてしまった。手配書に顔が描かれた程度ですぐに捕まることはそうないのでそれはいいが、そのせいで国中で警戒が強まってしまい、彼らの仕事がしにくくなったのはいただけない。だったらいっそのこと見切りをつけようと、そういう話になったのが三日前のことだ。馬車を用立てて荷物をまとめ、商人に扮装した彼らは一路、国境へと向かう。国境での検問に引っかかるとやっかいだ。そういうのが緩い土地を通過して、逃亡するつもりである。

「どうやら、まだ他国には手配書は回ってないらしい」

 御者を務めるもう一人の男が小窓を開けて言った。彼、トロワは馬車を手配しつつ、情報を集めていたが、少なくとも周辺の国にまで情報は行っていないようだったと続ける。

「だったら都合がいいじゃないのさ」

 アンジェはだるそうに壁にもたれた。

「早いとことんずらしちまおう。この国の連中ときたら、気が利かなくてうたぐり深いくせに、蓄えはしょぼいんだもの。もっと稼げるところに行こうじゃないさ」

 前半はともかく、後半は同意だ。ドゥランはにいっと笑って、アンジェを見る。

「よし。それじゃあ、予定通りトゥイリアースに行くとしよう。なんでも最近、羽振りがいいとか」

 その声に、トロワは答えた。

「ああ。輸出品が質がいいって話で、貴族共がこぞって買うんだ。そのおかげかしらんが、たぶんこの辺じゃ今一番金がある国だな」
「いいねえ、貯め込んでいそうだ!」
「特に騎士の連中が厳しいって話も無い。警備がきついわけじゃないと思うぜ」
「最高じゃないか。いい鴨だな」

 馬車の中の男は品のない笑みを浮かべる。女も同じように口角を上げる。ドゥランがへまをしたものの、失敗と言えばそのくらいしかしていない彼らは、自分達が捕まるとは考えていない。これまで一度も足がついたことがないのだ、これから先だって当然そうなるに違いない。

「目指すは王都だ。都会の方が紛れ込みやすいからな」
「お宝もたくさんあるしね」
「その通り」

 ドゥランはぱちん、と指を鳴らして仲間達を見た。

「さあ、行こう。極上のお宝が俺達を待っている」

 がらがらと車輪は音を立てて夜道を進んでいく。進む度溢れる期待感に、彼らは笑みを深めていった。


◆◆◆


 一年の終わり。新しい年の始まりを前に、国中がその準備に追われている。どうしても浮き足立ってしまうのは仕方がない。新年というのはいつだって、期待の塊だからだ。今年が良くなかったら来年こそはいい事があるかも、と期待してしまうし、今年が良いものだったら、来年はどうなるのかと不安になる。だからこの時期になると、大人も子供もそわそわとするのだ。
 子供にとっては更に一大事だ。一年の終わりには、重要な行事がある。
 一年間の振る舞いは常に神によって評価されているのだという。その評価が良ければ、一年の終わりに贈り物を貰える、というのが、古くから信じられている。
 一年で最も日の短い冬至から七日後、神は聖人せいじんを遣わし、贈り物を配るという。聖人がやって来る日を『降神日こうしんび』と呼ぶ。この『降神日』に子供は贈り物を貰えるのだ。
 聖人せいじんは神の代理とされ、敬われる。冬至から降神日こうしんびまでの七日間で最後の審判を下すため、人の世に紛れてやってくる、という伝承がある。街に聖人の扮装をした人々が溢れ、彼らに対して善行を重ねれば悪行は払拭されるのだという。聖人の扮装をした者には神の加護があるそうだ。だからこの期間、街には聖人がたくさん現れる。
 聖人が贈り物を渡すのは子供にだけ。大人にはない。でも国の大人はいつからか、聖人にあやかって相手の一年の行いを労うため、お互いに贈り物を贈り合うようになった。
 降神日から七日は古い年が終わる最後の期間。その間は家族で静かに過ごす。更に七日後、新しい年がやってくると、一斉にお祝いムードになる。新しい年は、新しい衣装で迎えるのが良い、それも豪華なら豪華なだけ良い。ご馳走を食べきれないくら用意して、飲めや食えやの大騒ぎをして一年の始まりを祝うのだ。だから冬至のひと月くらい前から、国中至る所でバーゲンセールのオンパレードになる。一年で最もマーケットが活気付くこの期間、どこのお店も聖人の装いをした店員が通行人に声を掛け客を呼ぶ。華やかで賑やかなこのマーケットを目当てに、この期間だけ国外からも観光客がやってくる始末だ。トゥイリアースの王都はだから、人で溢れかえっていた。

 そんな街中の喧騒とは無縁のヴァーミリオン家。今日も今日とてリリアンを愛でるに忙しいアルベルトは、愛娘の声ににこりと笑んだ。

「もちろんいいとも。じゃあ、何を贈るのかそれを決めないとな」
「お父様、ありがとう!」

 リリアンはぱっと華やかに笑むと、壁際で控えているメイドの一人に声を掛けた。

「ねえルル、あなただったら何が欲しいかしら。遠慮なく言ってちょうだい」

 声を掛けられたのは、先日無事メイド見習いから正式なメイドに昇格した、孤児院出身のルル。周囲の手厚い教育と本人の努力で一人前となってすぐ、リリアン付きのメイドとなった。侍女のシルヴィアの指示で、小物を準備したりお茶を用意したりと仕事をこなしている。
 そんな彼女にリリアンが尋ねたのは、「孤児院の子供達に配るプレゼントは何がいいか」というものだった。
 一年の最後、聖人からの贈り物は、聖人が各家庭に配ったものが親から子供に渡される。では親のいない子供達にはどうするのかというと、ほとんどの場合教会が準備するのだ。それとは別に奉仕活動を行う貴族から贈られることもあるが、いずれにせよ資金が少なく、服や靴が渡されることが多い。普段古着を着回しているところへ新品が贈られるのだからそれでもずいぶん贅沢なことだが、どうしたって生活に必要なものが優先されるから、おもちゃやお菓子になることは少ない。資金が潤沢であれば普段より豪華な食事になったりするだろうけれど、あまりにも豪勢になると、税金を使って運営している孤児院としてはやり辛い。だからほどほどにお祝いをすることになり、そうなるとだんだん予算が減って、結局は余剰の無いささやかなお祝いになってしまう。
 ルルのいた孤児院では資金の着服もあったせいで、プレゼントは上着が一枚、それが最上だった。ひどい時にはそれすらなかったらしいから、ルルにとって新年のプレゼントとお祝いというのは遠い世界の話だった。
 だからプレゼントは何が喜ばれるか、と聞かれても、すぐには出てこない。

「ええっと、そう、ですね」

 許可されたので口を開くが、やはり具体的な物の名前が浮かばなかった。
 今は国の介入で、孤児院への待遇は改善されているらしい。ちゃんと暖炉に薪が入って暖かく、食べる物も配られたそうだ。今後の就職や技術の習得の為、あの小さな畑は残されていると聞かされた。むしろ他の場所でも畑を作ったらいいのではないかという話になっているみたいで、ルルはちょっと得意になった。あの孤児院の畑を一番手にかけていたのはルルだったからだ。
 それでふと、プレゼントは畑に使う道具や肥料なんかがいいかも、と思ったが、それはなんだか違う気がした。実用的でももっと嬉しいものが他にある気がする。

「だいたいは、服や靴が多いのよね?」

 リリアンの言葉に頷いたのはアルベルトだった。

「普通はそうだね。実用的でかつ大量に必要になり、長期間使えるから。子供の成長は早いから、すぐに次の物が必要になる。でも費用の面でなかなかたくさんは準備がしにくい」

 その次に、控えていた執事のベンジャミンから補足が入る。

「この時期ですと、防寒具もございます。毎日着る服と比べると高価ですし、使う期間が限られていますから、優先順位が下がるのです。そういったものを選択肢にする場合も多いのです」

 そうなのね、とリリアンは関心する。

「じゃあ、やっぱり服が一番かしら。綺麗な洋服は嬉しいものね」

 うーん、と頬に手を当てるが、すぐに首を横に振った。

「でも、なんだかちょっと違うの。新しい洋服も靴も嬉しいけれど、もっと……心が躍るもののほうがいいのじゃないかしら。生きるのに必要なものの方が嬉しい、そんな生活とは決別して欲しいの」

 リリアンのその言葉に、アルベルトもシルヴィアもルルもベンジャミンも、皆はっと息を呑む。雷に撃たれたようにびしりと体を震わせ硬直した。

(生きるのに必要なものが嬉しい、それを喜ぶ生活との決別……! さ、さすがリリアンだ、つまりは……「生きるのに必要なものは与えられて当然、それ以上の余剰をプレゼントするべき」と、そういうことか! 国は子供達に生きるのに必要なものを与えるべきだし、それ以上の余剰は国だけでなく、貴族をはじめとする余裕のある者が与えればいいと、そうリリアンは言っている。それは国の理想の姿だ。だが……)

 アルベルトは逡巡したが、シルヴィアも似たようなことを考え、その理想の高さに戦慄する。

(それはあまりに危険、かつ険しい道のりというもの。最低限の生活を国が保障し与える、それは確かに国民にしてみれば理想でしょう。ですがそれを全ての国民に施してしまえば、国民は働くことをしなくなる危険がある。働かなくても最低限生活できれば、そうなるのは必然。そうなれば財源が尽き、そのシステムそのものが崩壊します。その先、国家は本格的に破綻するでしょう。でも)
(お嬢様は、リリアン様は、それを行ったうえで、純粋に、全ての子供達に更なる喜びを感じて欲しいと言っている! こ、これがリリアン様……すごい、すごいわ。こんな方がいるのね!)

 先輩メイド達とシルヴィアをはじめとする侍女から薫陶くんとうを受けていたルルは、生来の思慮深さと深読みを発揮してそのように考えた。感動で息が詰まってしまう。
 ベンジャミンは、深い深い息を吐いた。

(さすがはリリアン様であらせられる。この方を得られたのはこの国にとって僥倖ぎょうこうでしょう。この歳でかように理想高く慈愛に満ちた人柄にお育ちになられた。周辺諸国の歴史を遡ってもこんな恵まれた方は居りますまい。まったくどうして、この旦那様からリリアン様のようなお子が産まれたのか……。けれどだからと言って、その理想は……あまりに高すぎる)
(全ての子供に、喜びを。生きることに不足のない国を。ふ、ふふ……リリアン……なんて……なんて優しくて気高いんだ……!)

 アルベルトは天を仰ぐ。リリアンの気高さの前に、思わず膝から崩れ落ちそうになるのを必死に堪えた。ほとんどの人間は「普段と違った、ちょっと良いものが欲しいな」なんて言って店先を覗いているのに、リリアンの望みはそれとは比べ物にならないほど高度だった。アルベルトは己を恥じる。リリアンの慈愛を読み切れなかったのだ。それほどの高みにある娘を誇らしく思う反面、理解しきれていなかったことが悔しく恥ずかしい。

(リリアン……君は真に天使だったんだね)

 浄化される思いで、アルベルトは涙を一筋零した。
 当のリリアンはと言うと、

(普段使い出来るものも悪くないわ。でも、それよりちょっとだけ贅沢なものを貰ったほうが嬉しいんじゃないかしら。そうなると、そうね、やっぱり防寒具が無難なのでしょうね)

と、そこまで高尚なことなんてこれっぽっちも考えていなかった。
 孤児院の子達には喜んで欲しいけれど、やはり実用的で自分で買うとなるとちょっと手が届かない、そんなものを選びたいなと、そう思っただけだった。
 アルベルトは頬の涙を拭う。

(だが……その望みを叶えるのは難しい。少なくとも、今の私では不可能だ)

 リリアンの真の望み(と勝手に周囲が思っている)を実現するのは非現実的だ。もしも実行できたら、それは桃源郷だろう。アルベルトはリリアンが本当にそれを望んでいるのであれば叶えてやりたいと思っているが、今は時間がない。それは将来的な最終目標に定めるしかないだろう。
 であれば、孤児院の子供達へは何を贈るべきか。
 各々が沈黙する中、口を開いたのはルルだった。

「あの……であれば、おもちゃはどうでしょう」

 リリアンがルルを振り向く。

「おもちゃ?」
「はい、おもちゃです。積み木とか、木のパズルとか、絵本とか。そういう娯楽のものです」

 娯楽、という言葉にリリアンは目を瞬かせる。

「そうね……いいかもしれないわ。実用的でないから優先度が低くて、孤児院ではまず購入しないものね」
「はい。現に、わたしのいた院では、そういうものはありませんでした。あったとしても手作りの端切れで作った人形や木片を組んだものとかで……寄付がなければ、絵本も買えません」

 アルベルトは、なるほどな、と腕を組んだ。

「日用品でないから、そういう類のものは余程のことがなければ配布しない。壊れにくいものを選べば長く使えるだろう」
「ええ。みんなで遊べば楽しいものね。そうね、おもちゃにしましょう。そうと決まれば、どんなおもちゃがいいのか考えなくちゃ!」

 そう言うなり、リリアンは早速なにがいいかしらと、ルルとあれこれ考え出した。孤児院には男の子も女の子もいるし、年齢も様々だ。何種類も用意した方がいいと、候補を挙げる。
 それを見ながらアルベルトは、側で控えているベンジャミンに合図を送る。年末のプレゼントで、おもちゃを贈るのはよくあることだ。いくつかカタログがあるのでそれを持って来るよう指示をした。やがてカタログを持ったベンジャミンが戻ってくると、それをリリアンに差し出す。

「当家に出入りしている商家の取り扱い品の一覧です。子供向けですと、この辺りですね」
「一般的には、こういったものを贈るということね?」
「ええ。ただ、あまり高価なものは控えた方がよろしいかと。孤児院へ盗みに入る者がいないとも限りませんので」

 ベンジャミンのその言葉に、リリアンは神妙な顔付きで頷く。

「そうなると……このページかしら。この中からいくつか見繕いましょう」
「それがよろしいかと」

 そうしてリリアンは、ルルを呼んで一緒にカタログを覗き込んだ。現物のイラストが描かれたカタログは分かりやすく、想像もしやすい。これは可愛いだの、こっちはいまいちだの言い合いながら、真剣に贈り物を選び出した。
 その様子に満足したアルベルトは席を立った。最後までリリアンの姿を眺めていたいが、残念ながら予定ができてしまった。リリアンにはなんでも好きなだけ準備するように伝えて部屋を出ると、急ぎ馬車の準備をするようベンジャミンに指示をする。

「工房へ先触れを。とっておきの石を準備しておくように、と」
「承知しました。ですが、リリアン様の宝飾品はすでに準備されているのでは」

 ベンジャミンの指摘は正しい。毎年、新年のお祝いにと準備されるリリアンのドレスと宝飾品は、半年前から予定が組まれている。今は最終の調整が整っていて、リリアンが身に着けるのを待っている状態だ。試着の段階からドレスの色に合わせて宝飾品も使う色を決めているので、今からそこにもうひとつ足そうとするとなかなかの労力がかかる。加工だけでなく石を探すところからになるだろう。新年まで約一ヶ月、このタイミングでは職人のスケジュールも合うかどうか。
 だがアルベルトは、そうではない、と首を振った。

「新年のものは、な。これから準備するのは年末のプレゼントだ」

 ベンジャミンは、は、と声を漏らす。

「年末の……それは今年はティアラにされるのでは?」

 リリアンの為のものを、アルベルトが生半可なものを選ぶ道理がない。ましてやそれが予定に間に合わないなど許すわけがない。だからこの時点で、三ヶ月先までは、行事に使われる予定があって、リリアンが必要とするものは全て揃えられていた。年末年始のドレスやプレゼントはその最たるものだ。とっくに準備が整い、アルベルトはそれも確認していた。

「気が変わった」

 なんでもないことのようにアルベルトは言ってのける。

「見ただろう、あのリリアンの美しく気高い姿を、崇高なその望みを。そのリリアンに、あの石は合わん」

 ベンジャミンはそれを聞いて、確かにと、そう思ってしまった。
 準備されていたのはサファイア、それを用いた贅を凝らしたティアラ。大小のダイヤモンドを散りばめた、存在感のあるデザインである。そのティアラと合わせられるネックレスとイヤリングが新年の為の装いとして作られた。
 リリアンに似合わないはずがない。そもそも似合わないものを作ったりはしないから、当然なのだが。でもそれも、先ほどのリリアンの姿を思うと、相応しくないような気がしてしまう。

 ——生きる事に不足のない国を。

 全ての子供が喜びを与えられる国。それを望む彼女の姿には、あのサファイアは不相応ではないだろうか。アルベルトはそう思った。
 難しい顔をしていたベンジャミンも、結局は主人の考えに従った。アルベルトに同行するベンジャミンもそのティアラを見ているのだ。確かにあれは素晴らしいものだが、もっとリリアンに相応しいものがあるのではないかと、そう思ってしまう。
 やがて馬車の準備ができると、アルベルトとベンジャミンは乗り込んで屋敷を出発する。
 新年まで一ヶ月。それで最上級のティアラが仕上がるはずがない。どうなることかと、気が重いベンジャミンであった。
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