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~見えない境界~
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バスは、私と杉崎さんが下見で寄ったワイン工場にも立ち寄り、そこで1時間ほど各々で試飲をしたりお土産を買うなどした後、旅館へ向かった。
玄関前で、下見の際にお世話になった綺麗な女将さんが、私たちを出迎えてくれた。
「杉崎様、水無月様…先日はお疲れ様でした…皆様、ようこそお越しくださいました。数種の自慢の温泉やお料理、施設内もカラオケや卓球場など、色々とございますので、なんなりとお申し付けください。ごゆっくりお楽しみくださいませ…」
そう言ってゆっくりとお辞儀をし、私たちに館内を案内してくれる。
「うん…いいね~…趣がある内装だ…」
「きゃ~あのお土産屋さん、素敵…あとで行ってみようよ…」
旅館内の廊下は、私たち社員のお喋りで一気ににぎやかになった。
部屋は一部屋2名ずつ、全部で11室手配していた。
事前に部屋割りはくじ引きで決めていて、私は広報とは別係のあまり面識のない女性と同部屋になった。
部屋に入るなり、
「わ~~ お部屋も素敵ですね~温泉とかもすごく良さげですよね…今からワクワクします!こんな素敵な旅館、手配していただき、ありがとうございます~」にこにこと笑う、明るい女性だった。
「いえいえ、私は何も…!…宴会の時間まではまだかなりあるので、とりあえずはゆっくりできますね…」
「はい…私、係の人と温泉に行く約束をしてるので、今から早速行ってきますね~!ではまたあとで…!」
私よりずっと年上なのに…パワフルだな…。
彼女は結局、部屋で私が淹れたお茶も一口しか飲まずに、すぐさま部屋に迎えに来た同僚の女性とお風呂へ向かった。
「は~~… 気楽…ゆっくりできる~~ 」
私はひとり、畳の部屋に大の字になり、独り言を、大きな声でつぶやく…
突如、携帯の通知音がなる。
開くと、…杉崎さんからのライン…
ドキリとした…
既読にするのが怖い…でも、幹事の仕事なのかもしれないし、無視をするわけにもいかない…。
私はドキドキする気持ちを抑えながら、
ライン画面を開いた。
玄関前で、下見の際にお世話になった綺麗な女将さんが、私たちを出迎えてくれた。
「杉崎様、水無月様…先日はお疲れ様でした…皆様、ようこそお越しくださいました。数種の自慢の温泉やお料理、施設内もカラオケや卓球場など、色々とございますので、なんなりとお申し付けください。ごゆっくりお楽しみくださいませ…」
そう言ってゆっくりとお辞儀をし、私たちに館内を案内してくれる。
「うん…いいね~…趣がある内装だ…」
「きゃ~あのお土産屋さん、素敵…あとで行ってみようよ…」
旅館内の廊下は、私たち社員のお喋りで一気ににぎやかになった。
部屋は一部屋2名ずつ、全部で11室手配していた。
事前に部屋割りはくじ引きで決めていて、私は広報とは別係のあまり面識のない女性と同部屋になった。
部屋に入るなり、
「わ~~ お部屋も素敵ですね~温泉とかもすごく良さげですよね…今からワクワクします!こんな素敵な旅館、手配していただき、ありがとうございます~」にこにこと笑う、明るい女性だった。
「いえいえ、私は何も…!…宴会の時間まではまだかなりあるので、とりあえずはゆっくりできますね…」
「はい…私、係の人と温泉に行く約束をしてるので、今から早速行ってきますね~!ではまたあとで…!」
私よりずっと年上なのに…パワフルだな…。
彼女は結局、部屋で私が淹れたお茶も一口しか飲まずに、すぐさま部屋に迎えに来た同僚の女性とお風呂へ向かった。
「は~~… 気楽…ゆっくりできる~~ 」
私はひとり、畳の部屋に大の字になり、独り言を、大きな声でつぶやく…
突如、携帯の通知音がなる。
開くと、…杉崎さんからのライン…
ドキリとした…
既読にするのが怖い…でも、幹事の仕事なのかもしれないし、無視をするわけにもいかない…。
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