【完結 R18】ほかに相手がいるのに

～智花～

彼の質問

「んっ…　…　ん、んっ…　や…　…」

いきなりのことに驚く…

何…　なんで、いきなりこんな…　っ

「ん、んんっ…　　んぅ…　んっ…！！」

嘘だ…彼の舌が…　私の口内に差し入れられ…　息が止まりそうなほどに激しいキスをされる…
舌が弄まさぐるかのように、口内を蹂躙していく…

「んっ…んぅ…　ん、！！…」
やっぱり、タバコの香り…

駄目だ…　
このまま、おとなしく委ねるわけにはいかない…　

「ん、　はっ…　離、して…　っ…　は、ぁ…」

渾身の力を込めて、彼の身体を引き剥がす…

「あー　あ…　いいとこ、だったのに…」
抜け抜けとそんなことを呟く三橋君に、驚く…

「な…に、言って…　」

唇を離したものの…
彼の片腕はまだ私の腰の周りをホールドしたような形で…私は身じろぐ…

「何、するのよ…私には彼が…」

「彼氏さん…林さんを、ちゃんと満足させてくれてるんですか…？」
私が言いかけた言葉に、彼が言葉を被せてくる…

「な…に、言って…　」

「だから…彼氏さんは林さんを十分に…性的に満たしてくれるんですかって、聞いてます…」

「それって…　」

「もちろん、セックスの話ですよ…ちゃんと、いかせてくれてます…？」

「な…　何、バカなこと…　」

いかせてくれてますって…？
この子は、なんということを私に…女に聞いてくるのだろう…

でも、不意に私の頭の中によぎる…修哉さんとのセックス…　

彼とのセックスに、満足できているか…？

答えは…NO、だ…　　

彼とのセックスは、
不安と…　不満が入り混じるセックス…　

いつもそうだ…