【完結 R18】ほかに相手がいるのに

もえこ

文字の大きさ
427 / 538
~智花~

取消

しおりを挟む
「… … …」

遊びなら、いいよ… ?

たった今、私の口から飛び出した言葉…
嘘… 私は何を…  
彼のキスがうまくて…あまりに気持ち良くて…おかしくなったのかもしれない…  

「よし!んじゃ、合意取れたってことで… 行こ…林さん…」

「え… … ?」

「何…まだ、酔ってんの…?そんな、呆けた顔して…ベッド、行こ…?」

「あ…あ…、あの…私…」
自分でいいよと答えたくせに… 私は反射的に、三橋君の腕から逃れようとする…
なんで、あんなことを言ったのか…自分がわからなくなる…
修哉さんという恋人がいるにもかかわらずだ…

「ストーップ!…駄目だよ、取り消しとか、なしだからね…?俺の、もう爆発寸前なんだから…ほら…」

「あっ…や、… 」三橋君がいきなり私の腰を引き寄せ、自分の腰を私に押し付けてくる…彼のそこが堅くなっているのがわかり、言葉を無くす…
だめだ、やっぱりこんなこと、しちゃいけない…これじゃ…瑠衣ちゃんと同じだ…

その時、気付いた…
私は瑠衣ちゃんの話を聞きながらきっと…心の奥底で、彼女を軽蔑していたのかもしれない…

セックスフレンドが複数いると堂々と話した瑠衣ちゃんの話を、大人ぶってあくまで普通に聞くふりをしながら…
内心はものすごく驚き…そんな行為ができる…そんな行為を平気でしてしまう瑠衣ちゃんを…しかも、それを堂々と他人に話す彼女を…ううん、違う…
彼女だけじゃない…
そんなことをしている世の中の男女すべてを、軽蔑していたのかもしれない…

今、私が三橋君に、イエスと答えた行為… 
これから三橋君としようとしている行為は、あくまで遊びだ… 
決して本気ではない…本気にはならない、遊びのセックス…
大人の…身体だけの… 割り切った関係…

でもこれのどこが…瑠衣ちゃんの言うセックスフレンドと違うのだろう… ?

全く同じだ… 
しかも私は瑠衣ちゃんと違い、付き合っている彼氏…決まった相手がいる状態での行為だ…
むしろよほど罪は重いのではないか…

駄目だ… 私はどうかしていた…

「駄目…ごめん、三橋君…さっきの取り消し…私どうかして…あっ…わ!何っ…!」

私は突如、まるで小さな子供のように、三橋君に軽々と腰から抱え上げられる… 
「言わんこっちゃない…だから取り消しは、認めないって…俺のこれ、どうしてくれんすか…責任取ってくださいね?」

「あ… こら、三橋君!!駄目… っ… 」
私を抱え上げたまま…ずかずかと、勝手に廊下を進む彼…

「えっと、…お、ここか… 失礼しまーす、よっこらせっと… !」

「きゃあ…!!」 

ボスンと音を立てて…私はまるで荷物のようにベッドに転がされる…

「やっ…やめ…!」起き上がろうとすると、再び押し倒される…

ギシリと音を立てて、彼がベッドに上がり、私に跨ったような形で、上から見下ろす。

「一回、OKしたでしょう…?もう…逃がしませんよ…さ、始めましょっか…」

「あ… … あ… 」

彼が濡れたような瞳で私を見下ろしながら…
シュルンと音を立てて、セクシーな動きでネクタイを、外す姿を…

    私は言葉少なに、見つめた…。

  
         







しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

処理中です...