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店は盛況だった。

どうやら、男がメイドの格好をしているカフェが絵的に面白かったらしく、入ってくる入ってくる…。

客は他校の奴もいれば、違うクラスの男子やら女子やら…マジで、ひっきりなし…。執事目当てで来る奴もいれば、運悪くメイドのクジを引いちまった男子目当てでくる女子もいたし、本当に客層は色々…。

ただとにかく、真壁がモテることだけはひしひしとわかった。

180センチ以上ある長身に甘いマスク…

流れるような栗色の髪、瞳は少しブルーがかって見える…少し西洋人の血でも混じってるんじゃないかと疑うほどに、端正な顔をしている真壁…

そりゃ、執事の格好も男の俺が言うのもなんだけど、死ぬほど似合ってる…。
だから当然、真壁目当ての女子が多いのにもうなずける。

「真壁君、カフェラテを二つお願いします。」女子二人組のオーダー。
「二つですね、かしこまりました。」
真壁のまろやかな笑顔と、受け答え。

「キャーーーカッコいい~普段も最強だけど…執事姿の真壁君、もう最高…!!」
女子達のささやきが聞こえる…。 
     
いや、実際は、ささやきになってないけど…







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