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続・買い物
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由美は桑名に長期滞在する予定はなかった。
長期滞在するのであれば買い揃えなくてはいけない物が沢山ある。
何より学校の制服がない。
転校生、研修生、実習生、留学生などは前にいた学校の制服で登校してもしばらくであれば許される。
その学校を去る予定があるのなら学校の制服を準備しなくても許される。
由美は通っている高校の制服は持って来ていない。
なので焼蛤高校の制服を準備する必要がある。
焼蛤高校は私服登校は禁止なのだ。
流石に悠子さんは「オーダーメイドの制服を準備しよう」とは言わない。
高校に行く前日に制服を準備しようと言うのだ。
流石にオーダーメイドは間に合わない。
三重県の一番の繁華街、四日市市の諏訪商店街にシェアハウスの面々で向かう。
他県の人は勘違いしがちで私も勘違いしていたが、『諏訪商店街』と『諏訪湖』は全く関係はない。
諏訪湖は信州長野県にあり、諏訪という地名は全国にあるのだ。
東京多摩にも諏訪はあるし、名古屋にも諏訪栄町が存在する。
県庁所在地である津やレース場で有名な鈴鹿より工業都市の商店街が栄えている理由は鉄道の存在が大きいだろう。
自動車での来客を当て込んだ施設はどうやっても街道筋に分散し、繁華街は出来にくい。
東京でもそうだが繁華街が出来るのは駅前周辺である。
つまり、近鉄四日市駅前周辺が繁華街として発展したのである。
「今時、商店街が一番の繁華街!?」と言われるかも知れないが地方都市などそういったものである。
若者は繁華街・・・商店街で遊び、三重でいう『遊んでいる軽い若者』は諏訪商店街でナンパをする。
東京で栄えている商店街・・・巣鴨や葛飾柴又でナンパしている若者などはいない。
・・・というか若者自体が希少なのだ。
私達が商店街を歩いていると何故か由美ばかりがナンパされる。
由美は確かに可愛らしい女の子だ。
だけど悠子さんだって聡子さんだって晶さんだって溜め息が出るほど美しいはずだ。
「何で由美ばかりナンパされるんだろう?」と首を傾げていると、由美がプリプリと怒りながら言った。
「男っていう生き物は『自分の手には負えない良い女だ』とか『美しすぎる』とか『可愛すぎる』とか『能力が高すぎる』って女には逆に声はかけれない生き物なのよ。
私ばかりが声をかけられるって言うのはね・・・他の女の子には自分と釣り合いが取れないから声はかけられないけど、私なら気兼ねなく声がかけられる・・・って事なのよ!
本当にバカにしてるわ!」
「まあわからないでもないわね。
由美は親しみやすい美少女だし、あの三人は声をかけにくい雰囲気がある美少女だし・・・でも私よりマシじゃない?
私はあの三人みたいな美しいタイプじゃないのに全く声をかけられないわ。
声をかけられたい訳じゃないけど『声をかけられるうちが華』っていう考え方も出来るのよ」私は由美を慰めようと言った。
「早くんが私の事を『美少女』だなんて・・・あ、ありがとう。
そうじゃなくって!
早くんが一番、声をかけにくいのよ!
早くんは『儚げで汚しちゃいけない美少女』オーラが出てて、ナンパ野郎達も早くんだけには声がかけられないって言ってたわよ!」と由美。
昔から由美は美少女だった。
健康美・・・とでも言うのだろうか?
由美の日焼け跡を見てドキッとする事はあっても由美に向かって「由美って美少女だな」とは言えなかった。
由美も子供の頃に「大きくなったら早くんのお嫁さんになるー!」などと言っていたが、小学校に入学する頃にはパッタリと言わなくなっていた。
なのに今は何の淀みもなく由美の事を「美少女」と言える。
逆に何故由美の事を「美少女」と言うのをあんなに恥ずかしがったのか思い出せない。
学生服専門店に到着した。
「じゃあ、私試着してくるから・・・ 」と由美が試着室に向かう。
着替えを手伝ったり、アドバイスのためだろうか?女性陣が由美に続く。私も当然のようにその後に続いて試着室に入ろうとする。
「ア、ア、ア、ア、アンタ!バ、バ、バ、バ、バカじゃないの!?
私が着替えようとしてるのに、何で入ってきてるのよ!?」由美が慌てながら言う。
「何で私だけ試着室に入れないのよ!?
元男だから入れないなら晶さんだって入れないのが筋でしょ!?」反対に私が言い返す。
「元男?早はまだ『俺は男だ』なんて痛い事を
言ってるのか?
最近言わなくなったと思ってたのに・・・」
私と由美の会話に聡子さんが加わり、会話内容がカオスと化す。
収拾がつかなくなる事を危惧した晶さんが「私が石川さんと一緒に試着室の外に残ります」と名乗り出て事なきを得た・・・かに思えた。
制服の試着を終え部屋から出て来た由美が見たものは「このくらいのスカートの丈のほうが孝行さんも喜ぶと思いますよ!」
「そうかしら?でも石川さんも似合うと思うわよ」とキャッキャッとはしゃぐ少女二人だった。
「アンタ達・・・男二人で何やってるのよ!」由美の叫び声は制服屋に響いた。
長期滞在するのであれば買い揃えなくてはいけない物が沢山ある。
何より学校の制服がない。
転校生、研修生、実習生、留学生などは前にいた学校の制服で登校してもしばらくであれば許される。
その学校を去る予定があるのなら学校の制服を準備しなくても許される。
由美は通っている高校の制服は持って来ていない。
なので焼蛤高校の制服を準備する必要がある。
焼蛤高校は私服登校は禁止なのだ。
流石に悠子さんは「オーダーメイドの制服を準備しよう」とは言わない。
高校に行く前日に制服を準備しようと言うのだ。
流石にオーダーメイドは間に合わない。
三重県の一番の繁華街、四日市市の諏訪商店街にシェアハウスの面々で向かう。
他県の人は勘違いしがちで私も勘違いしていたが、『諏訪商店街』と『諏訪湖』は全く関係はない。
諏訪湖は信州長野県にあり、諏訪という地名は全国にあるのだ。
東京多摩にも諏訪はあるし、名古屋にも諏訪栄町が存在する。
県庁所在地である津やレース場で有名な鈴鹿より工業都市の商店街が栄えている理由は鉄道の存在が大きいだろう。
自動車での来客を当て込んだ施設はどうやっても街道筋に分散し、繁華街は出来にくい。
東京でもそうだが繁華街が出来るのは駅前周辺である。
つまり、近鉄四日市駅前周辺が繁華街として発展したのである。
「今時、商店街が一番の繁華街!?」と言われるかも知れないが地方都市などそういったものである。
若者は繁華街・・・商店街で遊び、三重でいう『遊んでいる軽い若者』は諏訪商店街でナンパをする。
東京で栄えている商店街・・・巣鴨や葛飾柴又でナンパしている若者などはいない。
・・・というか若者自体が希少なのだ。
私達が商店街を歩いていると何故か由美ばかりがナンパされる。
由美は確かに可愛らしい女の子だ。
だけど悠子さんだって聡子さんだって晶さんだって溜め息が出るほど美しいはずだ。
「何で由美ばかりナンパされるんだろう?」と首を傾げていると、由美がプリプリと怒りながら言った。
「男っていう生き物は『自分の手には負えない良い女だ』とか『美しすぎる』とか『可愛すぎる』とか『能力が高すぎる』って女には逆に声はかけれない生き物なのよ。
私ばかりが声をかけられるって言うのはね・・・他の女の子には自分と釣り合いが取れないから声はかけられないけど、私なら気兼ねなく声がかけられる・・・って事なのよ!
本当にバカにしてるわ!」
「まあわからないでもないわね。
由美は親しみやすい美少女だし、あの三人は声をかけにくい雰囲気がある美少女だし・・・でも私よりマシじゃない?
私はあの三人みたいな美しいタイプじゃないのに全く声をかけられないわ。
声をかけられたい訳じゃないけど『声をかけられるうちが華』っていう考え方も出来るのよ」私は由美を慰めようと言った。
「早くんが私の事を『美少女』だなんて・・・あ、ありがとう。
そうじゃなくって!
早くんが一番、声をかけにくいのよ!
早くんは『儚げで汚しちゃいけない美少女』オーラが出てて、ナンパ野郎達も早くんだけには声がかけられないって言ってたわよ!」と由美。
昔から由美は美少女だった。
健康美・・・とでも言うのだろうか?
由美の日焼け跡を見てドキッとする事はあっても由美に向かって「由美って美少女だな」とは言えなかった。
由美も子供の頃に「大きくなったら早くんのお嫁さんになるー!」などと言っていたが、小学校に入学する頃にはパッタリと言わなくなっていた。
なのに今は何の淀みもなく由美の事を「美少女」と言える。
逆に何故由美の事を「美少女」と言うのをあんなに恥ずかしがったのか思い出せない。
学生服専門店に到着した。
「じゃあ、私試着してくるから・・・ 」と由美が試着室に向かう。
着替えを手伝ったり、アドバイスのためだろうか?女性陣が由美に続く。私も当然のようにその後に続いて試着室に入ろうとする。
「ア、ア、ア、ア、アンタ!バ、バ、バ、バ、バカじゃないの!?
私が着替えようとしてるのに、何で入ってきてるのよ!?」由美が慌てながら言う。
「何で私だけ試着室に入れないのよ!?
元男だから入れないなら晶さんだって入れないのが筋でしょ!?」反対に私が言い返す。
「元男?早はまだ『俺は男だ』なんて痛い事を
言ってるのか?
最近言わなくなったと思ってたのに・・・」
私と由美の会話に聡子さんが加わり、会話内容がカオスと化す。
収拾がつかなくなる事を危惧した晶さんが「私が石川さんと一緒に試着室の外に残ります」と名乗り出て事なきを得た・・・かに思えた。
制服の試着を終え部屋から出て来た由美が見たものは「このくらいのスカートの丈のほうが孝行さんも喜ぶと思いますよ!」
「そうかしら?でも石川さんも似合うと思うわよ」とキャッキャッとはしゃぐ少女二人だった。
「アンタ達・・・男二人で何やってるのよ!」由美の叫び声は制服屋に響いた。
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