全部欲しい満足

nano ひにゃ

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セカンドコンタクト 4

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 リボンの拘束でもっと強く激しい刺激でないと達することはできない。願うたびに快感は強くなっていくのに絶頂だけが迎えられず、泉水にある欲望が湧いてくる。
 自分でもっと強い刺激をもたらすこと。つまり足首を捕まえている手を放し、自分のモノを思いのままに扱いたり、バイブをイイ所にダイレクトに当てるように動かすのだ。
 そうすれはイケる。
 我慢すればするほど射精への期待感は高まっていく。だからこそ國実の唯一の指示が泉水を葛藤へ導く。

「……ッ……國実さん……イカせて……ください」

 残る道は國実に許しをもらうことだけだ。しかし、笑顔ではぐらさせた。

「イケないようにはしてないから大丈夫」
「……でもッ……ぁあ……はぁ、はぁんッ」
「もっと強くしようか」
「ぁあああ……ッんん」

 確かに振動は強くなったがイケるほどではない。

「……國実さんッ……ぁ、さわって……イキたい……」
「イケたらご褒美で触ってあげるよ。頑張ってイキな。それとも自分でやっちゃうか?」

 泉水は汗が散るほど首を振った。

「もっと集中したらイケるかもしれないぞ」

 しかし、どれほど快感に身をゆだねても、達しはしない。射精できないならドライでもイケる泉水なのにそれさえできず、身体の中をただひたすら快楽だけが巡っていく。
 それは全てリボンのせいだ。もっときつく完全にイケないほど縛られてさえいればドライでイケる。むしろ痛みを快感に変換する泉水なら尚更なのに、中途半端にイケそうであるため、射精を期待してしまう。

「あああ……はッぁぁ……ぅ?」

 そのうちローターが止まりだした。

「安もんだから、そんなにもたないんだな」

 國実にそう告げられると、泉水はますます焦りだす。
 しかし泉水の手が足首から離れることはなかった。

「……ぁ……っひっく……ぅうッ」

 そして百戦錬磨の泉水でさえどうしたらいいのか分からずに泣き出してしまった。
 それを見た國実は軽くため息をつくと、壊れだしたローターを4つとも全て外しだした。まだ動いているものもあったが、それもすべて外され泉水はさらにパニックだ。

「國実さん!」
「お前、調教され過ぎ」

 足首から離れることのなかった手を國実がはがす。

「ご……っん……ごめ…………ごめんさない」
「手を使えばいいんだよ、そのために縛ってないんだから」
「で……帰るって……ぅッ」
「別において帰ったりしない。今日はおあずけ食らうか、お前のお願い次第では大好きなお仕置きしてもらえたかもだろ?」

 セリフに似合わず優しい笑顔だった。

「……ほんとう?」
「おあずけは嫌いか?」
「次の約束があれば平気」
「お仕置きは?」
「スキ」
「あんまり痛いことはしないけどな、ペニスきつく縛りなおして。ごつめのバイブでドライイキとかどうだ?」
「うん、スキ」

 嬉しそう微笑む泉水に思わず苦笑する國実。

「ドMだなー。そんなことしないよ。それに今日は十分頑張ったからご褒美な」

 國実はベッドヘッドに凭れる様に座ると泉水を起こし背後から包み込むように抱き込んだ。

「國実さん……」
「いつもならこんな密着しないんだけど、暫定恋人だからな」
「これがご褒美?」
「いやいや、オレがイカせてあげるよ」
「……うれしい」
「ここの縛りはそのまま。イキづらいけど、ちゃんとイケるから。存分に感じろ」

 國実は巧みな仕草で泉水のペニスをイカせにかかる。ついでに空いている手で乳首を弄ると、泉水は解放させた両手で國実の腕にすがった。

「あッあぁッ……う……はぁん」
「いかが?」
「ス……ゴイ……ぁキモチ……イィ……ああ」
「ほらイキな」
「ああッはあんッッッアッ」

 大量の精液を普段より長い時間掛けて吐き出した泉水はさすがにぐったりだった。國実はしっぽとリボンを外して泉水の表情を伺った。

「大丈夫か?」
「……うん、全然平気……だけど打たれてもないのに全身がジンジンする」
「一時だよ、イク時にいつも以上に身体に力が入るから、ちょっと痺れたようになってるだけ」
「そうなんだ」
「そう。すぐに回復するはずだから、そうしたらシャワー浴びといで」
「……それまでは、このままでもいい?」

 恐る恐るという感じで國実を見上げる泉水がつい可愛く見える。

「甘いのも好きなんだな」
「ダメ?」
「いいですよー、オレは甘いほうが好き」
「……本当はね、こういうワガママは慣れてないんだ」
「顔見れば分かる」

 そういう初々しさが國実のツボだ。計算だと疑わなくもないが、それくらいの計算なら望ましいほどだ。
 SMごっこをする相手とはあまり甘い雰囲気にならない國実だったが、泉水とはそういう雰囲気も味わえるのはいい発見だった。
 そんな國実の腕の中でぼんやりぬくもりを堪能していた泉水もまた気がついたことがあった。

「僕いろんなことしてきたけど。まだ知らないことあるんだな」
「今日みたいのはNGだった?」
「ううん、気持ちいいのに苦しくて、あんな風に泣いたの初めてだったけど、最後すごく気持ちよくて。痛くしないけど、國実さんはちゃんとSなんだね、國実さんの笑顔が悪魔に見えたよ」
「これでも一応Sだからなー、少しは辛そうにしてもらわないと」
「うん、だから次からもお願いします」
「ドMは違うなー、手ごわいよ」
「あの……次は、」
「またここにするか? 道具持ってくるなら嗜好の違う部屋でもいいし」
「いえ、あの、良かったら、僕の家とかダメですか?」
「……大丈夫なのか?」
「はい。一人暮らしだし、防音もしっかりしてますし。部屋自体は普通ですけど、オモチャもいっぱいありますし……衣装とかも……」
「コスプレ好きなんだな」

 つけたままのイヌ耳をサワサワと撫ぜた。

「それに……良かったら泊まっていきませんか?」
「泊まりかぁ」
「ダメですか?」
「いや、来週土曜も出勤だから、土曜の夜からなら次の日もゆっくりできるなと思ってさ」
「僕が全然大丈夫です!」
「ん、じゃあ、どっかで待ち合わせして、軽く飯でも食お」
「はい! ……あのもしかして明日も仕事ですか?」
「明日はちょっと片付けときたい仕事を午後からやりに行こうと思ってるだけ。急ぎじゃないんだけど、ゆとり持っときたいからさ。でも行かなくても平気だし、まだ終電も余裕だからゆっくりしても大丈夫」

 そう言って國実は泉水を抱きしめなおした。
 國実の服越しではあるがその体温に泉水は不思議な安心感と、初めて知る心地良さを感じていた。


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