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二罪
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人間が神の存在を証明させたその日は「神崩しの日」と呼ばれる。
その日は何の前触れもなく、唐突に訪れた。神々を「崇める」ことを忘れていた人間達が、まさか神々の実在を明らかにするなど、俺たちは愚かにも全く予期していなかった。確かに人類の文明技術の発展には危機を抱いていた。そして神々の存在を無視して進歩する人間達に俺たちは「崇め」など諦めていたんだ。それは今考えてみれば油断だった。
俺は「神崩し」を成した人間を知らない。そのような事が可能な人間なら、恐らく科学者だろうというのは俺の想像だ。
神が「いなくなった」その日は、人間からしてみればいつもと変わらない一日だった。闇夜が訪れ、隕石が落ち、大地が割れ、大波が襲うなど、そんなことは起こらなかった。神は存在を立証された時点で、創造・再生や万物を司る力を失ったからだ。ただ何故か不死ではあった。それが更に残酷さを増す。神は人間に絶望し、己にも絶望し自ら命を絶とうとしたが、ただの人間になったと思われた元・神は死ぬことが出来なかった。首を刃物で刺せば痛みは感じる、毒物を飲めば苦しみ悶える。しかし、たちまち傷は回復した。
俺が男に出会ったのは、「神崩しの日」から三日経った時。
俺はビルだらけの街を抜け、行く当てもなく眩しすぎる夕日の方向へ進んでいた。
俺は泥だらけで所々破れかけの白襦袢を着て、ただ歩いていた。
人間同様の姿なのに、何故か人間は俺たちを元・神だと判るようだった。
俺は幾度も「神犯し」されそうになった。男に押し倒され、殴られ、性の凶器を秘部に突っ込まれそうになった。俺は殴ったり蹴ったりなど必死に抵抗して、奇跡的にまだ何とか犯されてはいなかった。
歩きすぎて感覚がない脚を見て、本当にもうただの人間だと自覚する。
「あれ、こいつ『カミサマ』ってやつ?」
目の前から声がした。
顔を上げてみると、二人組の若い男がニヤニヤした笑みを浮かべ俺の前に立っていた。
気付いたらいつの間にか、公園の中にいた。
「あ、マジじゃん。本物のカミサマ、生で見るの初めてだわ」
一番背の高い金髪の男が言う。すると棒付きの飴を舐めていた男が「んー?」と俺の顔を覗き込む。俺はたじろぐ。すると肩をがっしりと掴まれた。二人だと思っていたが、男は三人いたようだ。右の手に荊のような刺青をしているのが見える。俺は腕を剥がして逃げようとした。
「おっとー」
刺青男が呆気なく俺を捕まえる。背が低く小柄な俺は簡単に抱きかかえられ、宙で足をバタバタさせて抵抗する。両手で殴り掛かる様に暴れたが、男には子どもが駄々をこねるような抵抗にしか思わないらしく、嗤っている。
「やめ、ろ!離せっ!」
刺青男は俺を肩に担いで、どこかに連れていく。二人の男もそれについてきた。
数十秒後捨てるように地面へと降ろされた。すぐに起き上がろうとしたが金髪男に口を塞がれそのまま地面へ叩き付けられる。木をバックにして男三人が俺の顔を覗き込んでいるのを見てここが公園の木が並ぶ木陰だと分かった。
「へぇ。カミサマってやっぱ美形なんだなぁ」
左側に座る金髪男が俺の左手を足で押さえ、右手を手で押さえている。上に覆いかぶさったそいつを憎悪を込めた目で睨むと、俺の右側に立つ棒付きの飴の男は飴を舐めながら、
「でも日本人顔なんだね。茶髪に……赤目?」
卑怯そうな笑みが不快感を増幅させる。
「離せよ!退けっ!」
「おー元気元気」
腕が押さえられて起き上がることすらできない。しかも刺青男が両足を掴んでいる。
何をされるか、そんなことわかってる。
「俺さぁ、『神犯し』ヤってみたかったんだよな」
金髪男が襦袢の中に侵入してきた。
「…ぁ、んっ」
乳首をつくん、と指先で弾かれる。むずりとした感覚を感じ思わず声が出る。
「あれ。感じちゃった?」
今度は指先でぷる、ぷると左右に跳ねさせる。
「んっ…んっ」
鈍く微かなものだが確かな快感が襲う。唇を噛み締めて喘ぎ声を押さえようとした。その様子に男は興奮したのか、ちゅうと吸い付いてきた。
「あぁ…っ、んんっ……!」
のけぞると浮いた腰に金髪男が手をまわしてくる。それでもなお、乳首への吸い付きをやめない。過ぎるほど吸うとれろれろと舐め出し、ようやく俺は脱力して、腰を地につけた。上半身は完全に金髪男に預けている。乳首への快感に逃れようと首を振る俺に飴男が口づけてきた。
「ぅぁん…ぅむぅ…」
口内に甘い味が広がる。唾液を混ぜられ、息をさせてくれない。
「ぅむぅ…あ、ぁ…?…ああっ」
俺は熱を持ち出していた股間が、ぬるぬるの何かに包まれるのを感じた。
快楽の波の隙間から見れば、刺青男が俺の陰茎をしゃぶり擦りたてていた。
「やめ…っ、やらぁ…!ぁぁあっ」
いつの間にか金髪男は俺の上半身を起こして、後ろから俺を抱きかかえていた。首筋を舐め上げ、乳首を摘まんだり離したりを繰り返す。その合間に飴男が乳首を噛み、歯で遊ぶ。電撃で貫かれたような心地よさが全身を襲う。
「可愛いな、こいつ」
「そーだね。俺、ショタの趣味はないんだけどさぁ」
金髪男と飴男が言う。俺はまともに会話を聞いている余裕などなかった。
「あぁ、ああ、やああっ、いゃあ……っ」
刺青男が休むことなくフェラを続けていて、俺は腰をくねらせ頭を打ち振って泣き叫ぶ。
じゅぶじゅぶ、音を立て上下する動きに、気持ちが良すぎて頭が狂いそうになる。
それ、が近いことは分かった。嫌だ、と逃げる腰を刺青男は捕まえて離さない。上に、下に、止まらない、いく、嫌だ、いく、イッてしまう。
「はう、はうぅ…ぅう…あああああぁぁっ」
俺は射精した。勢いよく性が放たれるのが分かった。
俺が荒い呼吸をし、呆然としていると
「あーイッちゃった」
「早いねぇ、カミサマ」
「なぁどうよ、カミサマの『お味』は?」
下衆な会話をする二人に、刺青男は笑う。
「知らねぇよ。普通の人間と変わらんだろ」
「へぇ。そうなのか」
「いいから続きしようぜ」
そうだな、金髪男は後ろから俺の足を掴むと、左右に広げた。
「ご開帳~♪」
俺はもうこの時、涙を流していた。屈辱、絶望、羞恥、様々な感情が目から溢れてくる。それも力を出して足を閉じようとする。だが刺青男が足の間に入ってきてそれを許さなかった。
「なぁ、10月って神様が神社に集まって輪姦するんだろ?」
そんなことどこで得た知識だ。
俺たちは「神無月」には、お前ら人間たちの話し合いをしてたんだ。
お前たちによりよき未来をあたえるために。
もう、終わりだ。
神も、人間も。
せめて俺は神の特質を示そう。
こいらの快楽の為に身をささげよう。好きにすればいい。
俺は静かに目を閉じた。
「何をしている」
三人以外の声がした。
低い、地を揺らすような声。
俺は目を開けた。
夕日が眩しくて、姿がよく分からない。
ただその低く響く声で、そいつが男だとは分かった。
俺から三人の男達を剥ぎ、暴力を加えている男は、やせ細った無精ひげが生えた男だった。
血だらけ泥だらけになって逃げ去っていく男達。俺は呆然と男を見上げた。
夕日を背に俺を見下ろす男を
神だ、と思った。
その日は何の前触れもなく、唐突に訪れた。神々を「崇める」ことを忘れていた人間達が、まさか神々の実在を明らかにするなど、俺たちは愚かにも全く予期していなかった。確かに人類の文明技術の発展には危機を抱いていた。そして神々の存在を無視して進歩する人間達に俺たちは「崇め」など諦めていたんだ。それは今考えてみれば油断だった。
俺は「神崩し」を成した人間を知らない。そのような事が可能な人間なら、恐らく科学者だろうというのは俺の想像だ。
神が「いなくなった」その日は、人間からしてみればいつもと変わらない一日だった。闇夜が訪れ、隕石が落ち、大地が割れ、大波が襲うなど、そんなことは起こらなかった。神は存在を立証された時点で、創造・再生や万物を司る力を失ったからだ。ただ何故か不死ではあった。それが更に残酷さを増す。神は人間に絶望し、己にも絶望し自ら命を絶とうとしたが、ただの人間になったと思われた元・神は死ぬことが出来なかった。首を刃物で刺せば痛みは感じる、毒物を飲めば苦しみ悶える。しかし、たちまち傷は回復した。
俺が男に出会ったのは、「神崩しの日」から三日経った時。
俺はビルだらけの街を抜け、行く当てもなく眩しすぎる夕日の方向へ進んでいた。
俺は泥だらけで所々破れかけの白襦袢を着て、ただ歩いていた。
人間同様の姿なのに、何故か人間は俺たちを元・神だと判るようだった。
俺は幾度も「神犯し」されそうになった。男に押し倒され、殴られ、性の凶器を秘部に突っ込まれそうになった。俺は殴ったり蹴ったりなど必死に抵抗して、奇跡的にまだ何とか犯されてはいなかった。
歩きすぎて感覚がない脚を見て、本当にもうただの人間だと自覚する。
「あれ、こいつ『カミサマ』ってやつ?」
目の前から声がした。
顔を上げてみると、二人組の若い男がニヤニヤした笑みを浮かべ俺の前に立っていた。
気付いたらいつの間にか、公園の中にいた。
「あ、マジじゃん。本物のカミサマ、生で見るの初めてだわ」
一番背の高い金髪の男が言う。すると棒付きの飴を舐めていた男が「んー?」と俺の顔を覗き込む。俺はたじろぐ。すると肩をがっしりと掴まれた。二人だと思っていたが、男は三人いたようだ。右の手に荊のような刺青をしているのが見える。俺は腕を剥がして逃げようとした。
「おっとー」
刺青男が呆気なく俺を捕まえる。背が低く小柄な俺は簡単に抱きかかえられ、宙で足をバタバタさせて抵抗する。両手で殴り掛かる様に暴れたが、男には子どもが駄々をこねるような抵抗にしか思わないらしく、嗤っている。
「やめ、ろ!離せっ!」
刺青男は俺を肩に担いで、どこかに連れていく。二人の男もそれについてきた。
数十秒後捨てるように地面へと降ろされた。すぐに起き上がろうとしたが金髪男に口を塞がれそのまま地面へ叩き付けられる。木をバックにして男三人が俺の顔を覗き込んでいるのを見てここが公園の木が並ぶ木陰だと分かった。
「へぇ。カミサマってやっぱ美形なんだなぁ」
左側に座る金髪男が俺の左手を足で押さえ、右手を手で押さえている。上に覆いかぶさったそいつを憎悪を込めた目で睨むと、俺の右側に立つ棒付きの飴の男は飴を舐めながら、
「でも日本人顔なんだね。茶髪に……赤目?」
卑怯そうな笑みが不快感を増幅させる。
「離せよ!退けっ!」
「おー元気元気」
腕が押さえられて起き上がることすらできない。しかも刺青男が両足を掴んでいる。
何をされるか、そんなことわかってる。
「俺さぁ、『神犯し』ヤってみたかったんだよな」
金髪男が襦袢の中に侵入してきた。
「…ぁ、んっ」
乳首をつくん、と指先で弾かれる。むずりとした感覚を感じ思わず声が出る。
「あれ。感じちゃった?」
今度は指先でぷる、ぷると左右に跳ねさせる。
「んっ…んっ」
鈍く微かなものだが確かな快感が襲う。唇を噛み締めて喘ぎ声を押さえようとした。その様子に男は興奮したのか、ちゅうと吸い付いてきた。
「あぁ…っ、んんっ……!」
のけぞると浮いた腰に金髪男が手をまわしてくる。それでもなお、乳首への吸い付きをやめない。過ぎるほど吸うとれろれろと舐め出し、ようやく俺は脱力して、腰を地につけた。上半身は完全に金髪男に預けている。乳首への快感に逃れようと首を振る俺に飴男が口づけてきた。
「ぅぁん…ぅむぅ…」
口内に甘い味が広がる。唾液を混ぜられ、息をさせてくれない。
「ぅむぅ…あ、ぁ…?…ああっ」
俺は熱を持ち出していた股間が、ぬるぬるの何かに包まれるのを感じた。
快楽の波の隙間から見れば、刺青男が俺の陰茎をしゃぶり擦りたてていた。
「やめ…っ、やらぁ…!ぁぁあっ」
いつの間にか金髪男は俺の上半身を起こして、後ろから俺を抱きかかえていた。首筋を舐め上げ、乳首を摘まんだり離したりを繰り返す。その合間に飴男が乳首を噛み、歯で遊ぶ。電撃で貫かれたような心地よさが全身を襲う。
「可愛いな、こいつ」
「そーだね。俺、ショタの趣味はないんだけどさぁ」
金髪男と飴男が言う。俺はまともに会話を聞いている余裕などなかった。
「あぁ、ああ、やああっ、いゃあ……っ」
刺青男が休むことなくフェラを続けていて、俺は腰をくねらせ頭を打ち振って泣き叫ぶ。
じゅぶじゅぶ、音を立て上下する動きに、気持ちが良すぎて頭が狂いそうになる。
それ、が近いことは分かった。嫌だ、と逃げる腰を刺青男は捕まえて離さない。上に、下に、止まらない、いく、嫌だ、いく、イッてしまう。
「はう、はうぅ…ぅう…あああああぁぁっ」
俺は射精した。勢いよく性が放たれるのが分かった。
俺が荒い呼吸をし、呆然としていると
「あーイッちゃった」
「早いねぇ、カミサマ」
「なぁどうよ、カミサマの『お味』は?」
下衆な会話をする二人に、刺青男は笑う。
「知らねぇよ。普通の人間と変わらんだろ」
「へぇ。そうなのか」
「いいから続きしようぜ」
そうだな、金髪男は後ろから俺の足を掴むと、左右に広げた。
「ご開帳~♪」
俺はもうこの時、涙を流していた。屈辱、絶望、羞恥、様々な感情が目から溢れてくる。それも力を出して足を閉じようとする。だが刺青男が足の間に入ってきてそれを許さなかった。
「なぁ、10月って神様が神社に集まって輪姦するんだろ?」
そんなことどこで得た知識だ。
俺たちは「神無月」には、お前ら人間たちの話し合いをしてたんだ。
お前たちによりよき未来をあたえるために。
もう、終わりだ。
神も、人間も。
せめて俺は神の特質を示そう。
こいらの快楽の為に身をささげよう。好きにすればいい。
俺は静かに目を閉じた。
「何をしている」
三人以外の声がした。
低い、地を揺らすような声。
俺は目を開けた。
夕日が眩しくて、姿がよく分からない。
ただその低く響く声で、そいつが男だとは分かった。
俺から三人の男達を剥ぎ、暴力を加えている男は、やせ細った無精ひげが生えた男だった。
血だらけ泥だらけになって逃げ去っていく男達。俺は呆然と男を見上げた。
夕日を背に俺を見下ろす男を
神だ、と思った。
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