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皮下出血
春日部が腰をかがめ、僕の鎖骨の下に吸い付いている。
春日部の胸にはすでに僕がつけた、赤い痕が一つ。
堀田がリビングにいるというのに、僕たちの行為は止まらなかった。
堀田の脱童貞祝勝会に三人が揃い、春日部の作ってくれたピリ辛肉野菜炒めと堀田の惚気をつまみに、シャンパンやビールを飲んで楽しく時間を過ごした。
しかし、堀田は8時を過ぎたあたりから、プツリとスイッチが切れたように眠り込んでしまった。昨日はほとんど眠れなかったと言っていたので、酒が入って一気に眠気がきたのだろう。
春日部いわく、一度寝たら起きない、ということなのでこのまま泊まらせることにした。堀田に三人がけのソファーを独り占めさせて、春日部と僕は横並びになって飲み続けた。酒もまだまだあるし、さっき、春日部がつまみを追加してくれたばかりだった。
カニカマ入りの中華風玉子あんかけ。玉子はふんわり甘くて、あんかけは酢のパンチが結構効いてる。
もちろん、うまい。
堀田が、一度寝たらなかなか起きないのは本当のようで、普通に会話をしていても、目を覚ます気配もない。
タオルケットをかけてやると、肌触りが気持ち良かったのか、くるまるようにして寝返りを打った。
ソファーの背の方にに顔を向けた為、キスマークが付いたうなじが丸見えになった。
そこから、話題はキスマークのことに。
春日部は付けたことはないが、付けてほしいとしつこくねだられたことがあり、あまりいい印象がなかったようだ。尤もそんなことがなくても所有印など、春日部には興味がないことに違いない。
一方、多分勝手につけられたのであろう、堀田は嬉しそうだった。「いつ付けられたんだろ?どーやって隠そうかなァ。何日くらいで消えるんだろ。いや~、まいったな~ウヒヒ」なんて言いながら、頻繁に洗面所に行って、つけられた痕を見に行っていた。
堀田にしてみれば、それは二人が結ばれたことの証拠、『愛の印』なのだろう。
「堀田ってホント、ピュアで可愛いよね。」
これは、裏も表も無い発言だった。タオルケットにくるまる堀田が幸せそうで、思ったことを口に出しただけだった。
「俺は可愛いなんて、キモいことは思ったことねぇけど、ピュアはその通りだよな。」
「普通、キスマークであんなに喜んだりしないよね。トイレ、って言ったくせに、鏡のある洗面所の方へ行っててさ、可愛かったよね。」
「お前、可愛いに同意させようとしてんだろ。まぁ、可愛かねぇけど、面白くはあったな。」
「洗面所からシャッター音聞こえてきたから、うなじの写真撮ってたのかも。」
「マジかよ。」
「マジだよ。」
「浮かれ過ぎてんな。」
「あははー、確かに。」
二人でクスクスと笑い合った後、少しの沈黙が流れた。
会話の隙間を埋めるつもりだったのか、春日部は壁付けの短針と長針しかない時計を見上げ「10時か」と呟いた。
10時。
何もなければ、二人でベッドルームにいる時間。
意識し出すと、途端にムラムラしてしまう。
今二人が座っているソファーは、最近こそシャワー後ベッドルームに直行しているが、それまでは毎晩のようにフェラが行われていた場所だ。隣に春日部が座っているから、あれやこれやをリアルに思い出してしまう。
初めて春日部がチンポをしゃぶってくれたのはこの場所、この位置だ。
さすがに堀田がいるので、何かをするのは無理かとは思うが、自分だけムラムラしてしてしまったのは悔しいので道連れにすることにした。
「キスマークってさ、どれくらいの力で吸えば痕が付くんだろうね。」
「知らねぇけど、堀田が付けられてんの気付いてねぇくらいなんだから、そこまで強くないんじゃね?」
「そっか。結構簡単に付きそうだね。僕、吸うの好きだから、練習してみようかな。」
「……練習?」
「うん。自分の腕に、こうやって。」
自分の手首の内側に唇を当て、春日部に微笑む。
目を見たまま、ちろちろと舌を出し舐めた。春日部の乳首を舐めてやる時のようにいやらしく舐めて、吸った。
大丈夫。
堀田は小さくイビキをかいているし、例え目を覚ましても誤魔化せる会話だ。
「……町屋、やべぇから、やめろ。」
春日部はゴクリと息を飲み、上擦った声を出した。
「春日部、シャワー、しなくていいの?」
「!! お前ッ、すっ、するわけ、ねーだろッ。」
「えー?入った方がいいよ。僕、その間に片付けしておくから、いっておいでよ。」
「えっ、……あ、っ、くそっ。」
春日部は顔を赤くして悔しそうな顔をした。
作戦成功、と、気分よく片付けをしようと立ち上がると、腕を掴まれた。
「お前、今日中に洗濯しなきゃなんないやつあっただろ。そっちを先にやれよ。」
洗濯機置き場はバスルームの隣だ、
もちろん今日中に洗濯しなきゃいけないものなんてない。
僕を引っ張り、バスルームへ向かう春日部に小声で抗議するが、足は止まらない。
「ま、待って、堀田がいるからっ。」
「お前、もう吹っ切れたんだろ?」
「そういう意味じゃなくて、バレて困るのは春日部だってば。」
「じゃあ、なんであんな風に誘ったんだよ。」
「ごめん。」
「うるせーよ。」
洗面所の壁に押し付けられるようにして、キスをされた。密着した体から、春日部の中心が猛っているのを感じた。
「ん、春日部っ、勃ってる。」
「もう、喋んな。」
喋るなと言われたので、黙って好きにさせてもらうことにした。
キスをしながら服を脱がせ、自分の服も脱いでいく。
全身を撫で、春日部の力が抜けたところで、バスルームへ連れていく。
壁に手をつかせて、背後から抱き締めてチンポと乳首に触れる。
どちらもこれ以上ないほど勃ち上がっていて、僕の手を待ちわびていたようだ。
僕は自分のチンポを春日部の尻の割れ目に当て、擦った。
所謂尻コキ、だ。
もっと擦り合わせたいと、のし掛かるようにして春日部の背を押して、腰を曲げさせた。
「くッ、この体勢、やだッ。」
そうは言っているが、チンポの先がアナルを掠める度に、春日部はピクンと体を震わせている。
「気持ちいいよ、春日部。」
囁くと、春日部はちきしょうと悔しそうに呻き、やがてチンポからびゅくびゅくと青臭い液を放出した。
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