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パーフェクトワールド(妖精姫視点)
* * *
――お姫様みたいって、子供の頃からよく言われていて私はそれを信じていました。
優しい両親に、私にだけうんと甘いお兄様。
それから血は繋がっていないけれど私のお姉さま。
本当は将来私の義妹になる予定なのだけれど、姉さまは姉さまなの。
姉さまはうんと頼りになるし、お城はとっても華やかで、近衛たちもにっこりと私達に笑いかけてくれる。
それに王妃様。お義母さまって呼んでって言われていて実の親子の様に仲良しでよくお姉さまと三人でお茶会をしている。
婚約者の王子様は、まず王子様ってところからいって素敵なのだけれど、その時に流行しているドレスを贈ってくれるところが特に好きだった。
周りの人々は私を妖精姫と呼んで特別視してくれる。
特別に思われて私をお姫様として扱ってくれる。
実際私は将来王妃様になるのだから、お姫様と変わりはない。
その完璧な世界が、ある日を最後に完全に崩れ去ってしまった。
最初は、姉さまが学園で初めて眉を顰める様な表情をした日、だったと思います。
目の前にいたのは姉さまの婚約者である、第二王子と知らない令嬢。
姉さまの視線は仲睦まじそうにしている王子と令嬢に釘付けだった。
けれど、その数秒後姉さまは「時間に遅れてしまいますわ」と私に伝えた。
王子達の親密そうな距離を注意しないのかと思ったけれど、姉さまには姉さまの考えがあるのだろうと思った。
念のため配下の者にあの二人を探らせることにした。
それからしばらくして王妃様に呼び出された。
私の婚約者はこの人の息子ではない。
それは公然の秘密として貴族は皆知っていた。
けれど私の事は実の娘の様に接してくださっている。
王妃様は私と姉さまを彼女の宮に招き入れると人払いをした。
それから、姉さまと王妃様二人で決めた計画を話してくださった。
「あなたがこれからどうするのかはあなたが選んでいいわ」
そう姉さまは言った。
第二王子の暴走はおさまらないだろう。
王妃様は第二王子を見捨てた。
姉さまは他国にわたり、この国を見限る。
使えない第二王子とそれが選んだ教養も無い下級貴族の娘がこの国に残る。
その上、王妃を失って不安定な情勢になり、姉さまの国が緩やかにこの国を併合するだろう。
残って、私の仕事を手伝ってもくれない第二王子達と明らかに苦労するであろう国政を担うつもりは無かった。
それに、他の国の素晴らしい王子様を姉さまが紹介してくださるという。
なら今の王子はいらない。
私は別の国の本当の王子様と一緒に幸せになる!
幸せになりたいって、誰しも思う普通の事で、だからこの選択は当たり前の事だった。
第二王子達が悪いのだから仕方ない事だと思った。
お父様もお母さまもきっと賛成してくださるし、きっと公爵家が根回しをする。
* * *
「よって婚約を破棄する!!」
卒業パーティの日、第二王子が婚約破棄を叫んだ。
予定通りだった。
けれど、本当にこんな風に思った通りになるなんて。
さすがは王妃様と姉さまだ。
「婚約破棄を承りました」
姉さまが綺麗なカーテシーを披露した。
会場を後にする姉様の後を追いかける。
予定ではこのまま出立することになっていた。
これから始まる本当の素晴らしい日々に思いをはせる。
婚約者であった第一王子の事を私は最後まで思い出す事は無かった。
留学という体で渡った新しい国でも、周りは皆優しかったし、私をお姫様扱いしてくれた。
新しい婚約者も王家の血をひいている人で、見た目もまるで王子様みたいだった。
お父様もお母さまも喜んでくれていたし、兄さまもこちらに来ることになっている。
毎日が楽しくて幸せで、やっぱり私にはこの完璧な世界が似合っているのだと思った。
――お姫様みたいって、子供の頃からよく言われていて私はそれを信じていました。
優しい両親に、私にだけうんと甘いお兄様。
それから血は繋がっていないけれど私のお姉さま。
本当は将来私の義妹になる予定なのだけれど、姉さまは姉さまなの。
姉さまはうんと頼りになるし、お城はとっても華やかで、近衛たちもにっこりと私達に笑いかけてくれる。
それに王妃様。お義母さまって呼んでって言われていて実の親子の様に仲良しでよくお姉さまと三人でお茶会をしている。
婚約者の王子様は、まず王子様ってところからいって素敵なのだけれど、その時に流行しているドレスを贈ってくれるところが特に好きだった。
周りの人々は私を妖精姫と呼んで特別視してくれる。
特別に思われて私をお姫様として扱ってくれる。
実際私は将来王妃様になるのだから、お姫様と変わりはない。
その完璧な世界が、ある日を最後に完全に崩れ去ってしまった。
最初は、姉さまが学園で初めて眉を顰める様な表情をした日、だったと思います。
目の前にいたのは姉さまの婚約者である、第二王子と知らない令嬢。
姉さまの視線は仲睦まじそうにしている王子と令嬢に釘付けだった。
けれど、その数秒後姉さまは「時間に遅れてしまいますわ」と私に伝えた。
王子達の親密そうな距離を注意しないのかと思ったけれど、姉さまには姉さまの考えがあるのだろうと思った。
念のため配下の者にあの二人を探らせることにした。
それからしばらくして王妃様に呼び出された。
私の婚約者はこの人の息子ではない。
それは公然の秘密として貴族は皆知っていた。
けれど私の事は実の娘の様に接してくださっている。
王妃様は私と姉さまを彼女の宮に招き入れると人払いをした。
それから、姉さまと王妃様二人で決めた計画を話してくださった。
「あなたがこれからどうするのかはあなたが選んでいいわ」
そう姉さまは言った。
第二王子の暴走はおさまらないだろう。
王妃様は第二王子を見捨てた。
姉さまは他国にわたり、この国を見限る。
使えない第二王子とそれが選んだ教養も無い下級貴族の娘がこの国に残る。
その上、王妃を失って不安定な情勢になり、姉さまの国が緩やかにこの国を併合するだろう。
残って、私の仕事を手伝ってもくれない第二王子達と明らかに苦労するであろう国政を担うつもりは無かった。
それに、他の国の素晴らしい王子様を姉さまが紹介してくださるという。
なら今の王子はいらない。
私は別の国の本当の王子様と一緒に幸せになる!
幸せになりたいって、誰しも思う普通の事で、だからこの選択は当たり前の事だった。
第二王子達が悪いのだから仕方ない事だと思った。
お父様もお母さまもきっと賛成してくださるし、きっと公爵家が根回しをする。
* * *
「よって婚約を破棄する!!」
卒業パーティの日、第二王子が婚約破棄を叫んだ。
予定通りだった。
けれど、本当にこんな風に思った通りになるなんて。
さすがは王妃様と姉さまだ。
「婚約破棄を承りました」
姉さまが綺麗なカーテシーを披露した。
会場を後にする姉様の後を追いかける。
予定ではこのまま出立することになっていた。
これから始まる本当の素晴らしい日々に思いをはせる。
婚約者であった第一王子の事を私は最後まで思い出す事は無かった。
留学という体で渡った新しい国でも、周りは皆優しかったし、私をお姫様扱いしてくれた。
新しい婚約者も王家の血をひいている人で、見た目もまるで王子様みたいだった。
お父様もお母さまも喜んでくれていたし、兄さまもこちらに来ることになっている。
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