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出会いましょう、新しい世界と共に
二十八話 白き加護
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…穏やか寝息に切り替わり、皇女様の解呪と加護の施しは終了した。
これで後は、目覚めるまで待つだけであり、後は大人たちのほうで色々とやってもらうだけである。
具体的には目覚めてもらった後に、聖女様へのお礼などに関してや帰国方法、その他もろもろやるべきことが多いようだが…これ以上、関わる意味もない。
【というか、私としてはせっかく覚えた加護の方法を早く旦那様へやりたいですからね。さっさと場を切り上げたほうが得策です】
「あっさりしているなぁ…」
聖女様が与えた加護はさておき、ハクロが与えた加護のほうがどれほどのものなのかまだわかっていないから、確認してからのほうが良いのだが…どうやら授けた時点の力の強さから、相当なものを与えたというのはわかるらしい。
聖女様曰く「本当に次期聖女目指してもらえないかしら」と言っていたが、ハクロはそんなことに興味はないようだ。
聖女様に望まれるほどの力があるのに、ちょっともったいないような気もするが…まぁ、彼女のやりたいようにすればいいだけの話。そんなホイホイ他人に与えるようなこともないので、心配する意味もないだろう。
聖女クラスの加護が与えられる人間の大量製造…良いことのような、間違った方向へ向かったら恐ろしいことになりそうな、何とも言えない光景が広がりそうである。
それはともかくとして、さっさと教会から離れて寮の自室へ戻り、さっそくハクロが覚えたての加護の授け方を試し始めた。
【ふふふ…聖女様の力の流れはばっちりと学びましたからね!!間違いなく、旦那様にとって悪くないものができる自信が大いにあります!!】
はぁぁぁっと気合を入れ、全身に力を込めて集中すること…数分後。
ぶしゅううううううううううう!!
【ふ、ふへぇ…ち、力が…入りません…】
「一瞬、またすごく輝いたけど…なんか、すぐに消えたね?」
聖女様と力を合わせていた時のように輝いていたが、それはわずかな間。
意気揚々と加護を与える気満々だったはずだが、ほんの数秒ほどで光が収まり、ハクロはダウンしてしまった。
「あ、もしかして一日に何度も加護を与えられないか、もしくはハクロは聖女じゃないから、すぐにできないってことじゃないかな…?」
【…そうかもしれません…ううっ、力が入らないですよ…】
考えたら、聖女が加護を与える人間って耳にしない気がする。
容易く加護を与えることが出来たら、聖女様による加護持ち人間が大量に出てきてもおかしくはないし…何かしらの制約がある可能性がある。
かといって、その内容をよく知ろうにも、そういう情報は機密扱いとかになっていそうだしなぁ…
「そう考えると、すぐに家に帰してくれたのも納得いくな」
聖女様がハクロにやり方を教えても、そうすぐには人に加護を与えられないことを見越してのことだったのだろうか。
それに、こんな反動っぽいものがあるとなると、試すのは難しそうだし…なんとなく、良いように手の上で踊らされた気分があるだろう。
「うーん、流石というべきかな。聖女様、やっぱりその名に恥じないだけあってすごい人なのかもしれない…」
【感心しますね…でも私、凄く疲弊して…】
与えられたらそれはそれでどういうのがあったのか気になるが、ここまでの反動を見ると与えられる側になるのもちょっと怖かったかもしれない。
もうちょっと詳しく理解して、きちんとした用法用量などもあるのか確認してからやったほうが良いだろう。
とにもかくにも、加護を与えられはしなかったのだが、今後の扱いには気を付けるべき方法なのだと思い知らされるのであった…
「ー--んっ、ここは…」
ハクロが凄まじい疲労感で動けなくなっていたそのころ。
教会の方では、皇女ディアが目を覚ましていた。
「おお、皇女様!!目を覚まされましたか!!」
「あなたは…ガルンドね。ここは、どこかしら?」
「ここは、メラドゥス帝国から離れた国、ガルトニア王国でございます。そしてこの建物は、王都の結界を張る聖女クラウディア様のものです」
長い間眠っていたが、皇女としての彼女はすぐに周囲の状況を把握する。
どうやら長いこと呪いにより眠らされていたようだが、対応策として他国の聖女を頼ったようだ。
かくかくしかじかと事情を聴き、ディアは今、どういうことになっているのか理解することが出来た。
「…そう、なるほどね。それで、私の呪いを聖女様が解呪してくれて…それに加えて、不思議な蜘蛛の魔獣と一緒に、加護を与えてくれたと」
「そういうことです。…ディア様、魔獣からの加護は、大丈夫でしょうか。襲撃にあった我々を助けてくれた上に、聖女様と同等の、いや、それ以上の力を持っていることは確認しているのですが…」
騎士ガルンドとしては、皇女の身にこれまで以上の守りの力が付いたことは喜ばしいとは思う。
けれども、今回は蜘蛛の魔獣からの加護も与えられており、それがどれほどの影響があるかがわっからないことに、多少の不安を抱く。
「そうね…うん、長く寝ていたというのに何か身体の調子がいいわ!!」
と、騎士ガルンドの不安はともかく、ディアは自身の体の調子を確認し、眠りにつく前よりも身が軽いことに気が付く。
呪いにかかる前の自分がどの程度の力があったのかはわかっているのだが、むしろ今の状態はそれ以上に良くなっているだろう。
「うん、良い意味でおかしな程、身が良すぎるわね!!ほら、跳ね起き空中大回転ができるわ!!お爺様のようにとんでもない身のこなしができるかも!!」
「こ、皇女様!?病み上がりなのですから、そこまでやらなくても!?」
まさかのアクロバティックすぎる動きの連発に、見守っていた室内の騎士たちは度肝を抜かれる。
「凄い、凄すぎるわ!!この身の軽さって、もしかしてその蜘蛛の魔獣のこの加護かしら!!これなら。万が一命を狙う刺客がいても、この身体能力で十分抗えるわね!!」
「アクロバティック過ぎますよ皇女様ぁ!!」
「一年間眠っていましたから、出来ればもう少しおとなしく静養をお願いいたします!!」
動けなかった日々が長かった反動もあるのか、狭い室内なのに身軽に動きまくる皇女ディア。
その動きには騎士たちもてんてこまいになるのであった…
これで後は、目覚めるまで待つだけであり、後は大人たちのほうで色々とやってもらうだけである。
具体的には目覚めてもらった後に、聖女様へのお礼などに関してや帰国方法、その他もろもろやるべきことが多いようだが…これ以上、関わる意味もない。
【というか、私としてはせっかく覚えた加護の方法を早く旦那様へやりたいですからね。さっさと場を切り上げたほうが得策です】
「あっさりしているなぁ…」
聖女様が与えた加護はさておき、ハクロが与えた加護のほうがどれほどのものなのかまだわかっていないから、確認してからのほうが良いのだが…どうやら授けた時点の力の強さから、相当なものを与えたというのはわかるらしい。
聖女様曰く「本当に次期聖女目指してもらえないかしら」と言っていたが、ハクロはそんなことに興味はないようだ。
聖女様に望まれるほどの力があるのに、ちょっともったいないような気もするが…まぁ、彼女のやりたいようにすればいいだけの話。そんなホイホイ他人に与えるようなこともないので、心配する意味もないだろう。
聖女クラスの加護が与えられる人間の大量製造…良いことのような、間違った方向へ向かったら恐ろしいことになりそうな、何とも言えない光景が広がりそうである。
それはともかくとして、さっさと教会から離れて寮の自室へ戻り、さっそくハクロが覚えたての加護の授け方を試し始めた。
【ふふふ…聖女様の力の流れはばっちりと学びましたからね!!間違いなく、旦那様にとって悪くないものができる自信が大いにあります!!】
はぁぁぁっと気合を入れ、全身に力を込めて集中すること…数分後。
ぶしゅううううううううううう!!
【ふ、ふへぇ…ち、力が…入りません…】
「一瞬、またすごく輝いたけど…なんか、すぐに消えたね?」
聖女様と力を合わせていた時のように輝いていたが、それはわずかな間。
意気揚々と加護を与える気満々だったはずだが、ほんの数秒ほどで光が収まり、ハクロはダウンしてしまった。
「あ、もしかして一日に何度も加護を与えられないか、もしくはハクロは聖女じゃないから、すぐにできないってことじゃないかな…?」
【…そうかもしれません…ううっ、力が入らないですよ…】
考えたら、聖女が加護を与える人間って耳にしない気がする。
容易く加護を与えることが出来たら、聖女様による加護持ち人間が大量に出てきてもおかしくはないし…何かしらの制約がある可能性がある。
かといって、その内容をよく知ろうにも、そういう情報は機密扱いとかになっていそうだしなぁ…
「そう考えると、すぐに家に帰してくれたのも納得いくな」
聖女様がハクロにやり方を教えても、そうすぐには人に加護を与えられないことを見越してのことだったのだろうか。
それに、こんな反動っぽいものがあるとなると、試すのは難しそうだし…なんとなく、良いように手の上で踊らされた気分があるだろう。
「うーん、流石というべきかな。聖女様、やっぱりその名に恥じないだけあってすごい人なのかもしれない…」
【感心しますね…でも私、凄く疲弊して…】
与えられたらそれはそれでどういうのがあったのか気になるが、ここまでの反動を見ると与えられる側になるのもちょっと怖かったかもしれない。
もうちょっと詳しく理解して、きちんとした用法用量などもあるのか確認してからやったほうが良いだろう。
とにもかくにも、加護を与えられはしなかったのだが、今後の扱いには気を付けるべき方法なのだと思い知らされるのであった…
「ー--んっ、ここは…」
ハクロが凄まじい疲労感で動けなくなっていたそのころ。
教会の方では、皇女ディアが目を覚ましていた。
「おお、皇女様!!目を覚まされましたか!!」
「あなたは…ガルンドね。ここは、どこかしら?」
「ここは、メラドゥス帝国から離れた国、ガルトニア王国でございます。そしてこの建物は、王都の結界を張る聖女クラウディア様のものです」
長い間眠っていたが、皇女としての彼女はすぐに周囲の状況を把握する。
どうやら長いこと呪いにより眠らされていたようだが、対応策として他国の聖女を頼ったようだ。
かくかくしかじかと事情を聴き、ディアは今、どういうことになっているのか理解することが出来た。
「…そう、なるほどね。それで、私の呪いを聖女様が解呪してくれて…それに加えて、不思議な蜘蛛の魔獣と一緒に、加護を与えてくれたと」
「そういうことです。…ディア様、魔獣からの加護は、大丈夫でしょうか。襲撃にあった我々を助けてくれた上に、聖女様と同等の、いや、それ以上の力を持っていることは確認しているのですが…」
騎士ガルンドとしては、皇女の身にこれまで以上の守りの力が付いたことは喜ばしいとは思う。
けれども、今回は蜘蛛の魔獣からの加護も与えられており、それがどれほどの影響があるかがわっからないことに、多少の不安を抱く。
「そうね…うん、長く寝ていたというのに何か身体の調子がいいわ!!」
と、騎士ガルンドの不安はともかく、ディアは自身の体の調子を確認し、眠りにつく前よりも身が軽いことに気が付く。
呪いにかかる前の自分がどの程度の力があったのかはわかっているのだが、むしろ今の状態はそれ以上に良くなっているだろう。
「うん、良い意味でおかしな程、身が良すぎるわね!!ほら、跳ね起き空中大回転ができるわ!!お爺様のようにとんでもない身のこなしができるかも!!」
「こ、皇女様!?病み上がりなのですから、そこまでやらなくても!?」
まさかのアクロバティックすぎる動きの連発に、見守っていた室内の騎士たちは度肝を抜かれる。
「凄い、凄すぎるわ!!この身の軽さって、もしかしてその蜘蛛の魔獣のこの加護かしら!!これなら。万が一命を狙う刺客がいても、この身体能力で十分抗えるわね!!」
「アクロバティック過ぎますよ皇女様ぁ!!」
「一年間眠っていましたから、出来ればもう少しおとなしく静養をお願いいたします!!」
動けなかった日々が長かった反動もあるのか、狭い室内なのに身軽に動きまくる皇女ディア。
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