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騎士王国ナイトガーデン編
そう来たか!
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「え?手紙なのかニャ?」
「はい、ルーシアさんとディーさんの二人に宛てた手紙が届いています。‥‥‥二人とも、まずはギルドマスターのところへ行ってください」
ギルドにて、ルーシアとディーは受付嬢から、何やら小声でそう言われた。
普通に渡せばいいようなものなものなのに、わざわざここのギルドマスターを通してという事は‥‥‥十中八九、どう考えてもあの人関係しか考えられない。
ルーシアと俺は顔を見合せた後、とりあえずギルドマスターであるジョセフさんのいる執務室へと入った。
「ここに手紙が二人宛に来ているのだが、出来るだけっこっそり伝えるようにという王命が下されたようでな、どうやら騎士王国ナイトガーデンからなのだが‥‥‥何をやらかしたんだ?」
だいぶ肉がそげてスッキリしてきたジョセフさんを前に、とりあえず事情を俺たちは話すことにした。
この間、ガルティア女王に俺が出会い、お忍びだったようで話し合いなどをしていたことを。
「なるほどなるほど、お忍びで女王が来て……はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
話し終えた後、ジョセフさんは目を見開いて驚いた。
そりゃそうだ。このコモンセンスシティにまさかの女王が訪問していたもんね。
お忍びで、しかも少女の姿で来ていたとなると驚くのは当たり前だろう。
「じゃぁ、その手紙って招待状とかになるのかニャ?」
「うーん、違うような気がするな」
ルーシアが未だ未開封のその手紙を見て出した疑問に、俺は否定した。
招待状のような物を送ってきた可能性はあるのだが、一応あんな人でも一国の女王。
モンスターである俺をそうやすやすと城に招待するようなことぉおするのは色々と難しいような気がするし、招待を王命で飛ばしてくるはずがなさそうだもん。
とりあえず、開封してみなければわからない。
なので、開けてみると一通の手紙が入っていた。
―――――――――――――――――――――――――
拝啓 ディー殿及びその所有者とされるルーシア殿へ
このたび、正式な訪問という事が決定し、コモンセンスシティへ妾は赴くことになったのじゃ。
お忍びでの形ではなく、どのような状態なのかを査定するという表向きの理由で向かうことになったのじゃよ。
何しろ、またお忍びで行こうとしたらデルタ宰相がもう残り少ない髪の毛を散らしながら懇願してきて、仕方がなく正式訪問の形で向かうしかなくなったからのぅ。ちっ。
とにもかくにも、二人には‥‥‥ディー殿は一体と数えるのが正しいのかもしれぬが、コモンセンスシティでの妾の案内兼護衛役として依頼を出したい。
ついでに、城へ帰還する際の護衛としても依頼したい。
なので、指名依頼の形で二人を指し示すことを、ここに先に述べ上げておくのじゃ。
以上、終わりなのじゃ。
追申:この手紙は特殊な製法で作成されておる。読み終えた後はインクが自動的に消滅し、またリサイクルできるようになっておるから取っておいてなのじゃ。
―――――――――――――――――――――――――――
「……招待状じゃなくて、指名依頼の予告状だったのか」
「指名依頼ニャ!?」
指名依頼という言葉を聞いたところで、ルーシアが驚く。
指名依頼‥‥‥冒険者たちを個人で特定し、指名して行ってもらう依頼のことを総称し、出すのは貴族などの権力者が相手の事が多い。
冒険者としての経験が低い者たちには通常出されない依頼なのだが‥‥‥女王はあえてルーシアに当てて依頼を出したようである。
何しろ俺はミミックであり、冒険者ではない。
でも、その俺を預かっている所有者としてされているのがルーシアであり、彼女は冒険者だ。
まだまだ未熟なところがあり、一生懸命さから街の人達からの人気はあるのだが、それでお彼女はまだまだ冒険者としては低い場所にあるのだ。
それなのに、まさか女王直々の指名依頼が来るのは‥‥‥名誉な事でもあるのだろうけど、流石に相手がでかすぎたようである。
「おーい、ルーシア?」
「‥‥‥」
「あ、また気絶したのか」
「そりゃそうだろうよ。まさか国のトップからの指名依頼なんて普通は想定しないからなぁ」
気絶したルーシアを見て、同情するかのような声でジョセフはそう言うのであった‥‥‥
「指名依頼って断れるっけ?」
「可能と言えば可能だ。だが、彼女一人に任せることはできるか?流石に二人宛にされているのだし、そもそも女王が出した王命のようなものだ」
「おとなしく従うしかないのか‥‥‥」
まさか、指名依頼の方向で来るとは‥‥‥うーん、予想はまだできていなかったな。
「はい、ルーシアさんとディーさんの二人に宛てた手紙が届いています。‥‥‥二人とも、まずはギルドマスターのところへ行ってください」
ギルドにて、ルーシアとディーは受付嬢から、何やら小声でそう言われた。
普通に渡せばいいようなものなものなのに、わざわざここのギルドマスターを通してという事は‥‥‥十中八九、どう考えてもあの人関係しか考えられない。
ルーシアと俺は顔を見合せた後、とりあえずギルドマスターであるジョセフさんのいる執務室へと入った。
「ここに手紙が二人宛に来ているのだが、出来るだけっこっそり伝えるようにという王命が下されたようでな、どうやら騎士王国ナイトガーデンからなのだが‥‥‥何をやらかしたんだ?」
だいぶ肉がそげてスッキリしてきたジョセフさんを前に、とりあえず事情を俺たちは話すことにした。
この間、ガルティア女王に俺が出会い、お忍びだったようで話し合いなどをしていたことを。
「なるほどなるほど、お忍びで女王が来て……はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
話し終えた後、ジョセフさんは目を見開いて驚いた。
そりゃそうだ。このコモンセンスシティにまさかの女王が訪問していたもんね。
お忍びで、しかも少女の姿で来ていたとなると驚くのは当たり前だろう。
「じゃぁ、その手紙って招待状とかになるのかニャ?」
「うーん、違うような気がするな」
ルーシアが未だ未開封のその手紙を見て出した疑問に、俺は否定した。
招待状のような物を送ってきた可能性はあるのだが、一応あんな人でも一国の女王。
モンスターである俺をそうやすやすと城に招待するようなことぉおするのは色々と難しいような気がするし、招待を王命で飛ばしてくるはずがなさそうだもん。
とりあえず、開封してみなければわからない。
なので、開けてみると一通の手紙が入っていた。
―――――――――――――――――――――――――
拝啓 ディー殿及びその所有者とされるルーシア殿へ
このたび、正式な訪問という事が決定し、コモンセンスシティへ妾は赴くことになったのじゃ。
お忍びでの形ではなく、どのような状態なのかを査定するという表向きの理由で向かうことになったのじゃよ。
何しろ、またお忍びで行こうとしたらデルタ宰相がもう残り少ない髪の毛を散らしながら懇願してきて、仕方がなく正式訪問の形で向かうしかなくなったからのぅ。ちっ。
とにもかくにも、二人には‥‥‥ディー殿は一体と数えるのが正しいのかもしれぬが、コモンセンスシティでの妾の案内兼護衛役として依頼を出したい。
ついでに、城へ帰還する際の護衛としても依頼したい。
なので、指名依頼の形で二人を指し示すことを、ここに先に述べ上げておくのじゃ。
以上、終わりなのじゃ。
追申:この手紙は特殊な製法で作成されておる。読み終えた後はインクが自動的に消滅し、またリサイクルできるようになっておるから取っておいてなのじゃ。
―――――――――――――――――――――――――――
「……招待状じゃなくて、指名依頼の予告状だったのか」
「指名依頼ニャ!?」
指名依頼という言葉を聞いたところで、ルーシアが驚く。
指名依頼‥‥‥冒険者たちを個人で特定し、指名して行ってもらう依頼のことを総称し、出すのは貴族などの権力者が相手の事が多い。
冒険者としての経験が低い者たちには通常出されない依頼なのだが‥‥‥女王はあえてルーシアに当てて依頼を出したようである。
何しろ俺はミミックであり、冒険者ではない。
でも、その俺を預かっている所有者としてされているのがルーシアであり、彼女は冒険者だ。
まだまだ未熟なところがあり、一生懸命さから街の人達からの人気はあるのだが、それでお彼女はまだまだ冒険者としては低い場所にあるのだ。
それなのに、まさか女王直々の指名依頼が来るのは‥‥‥名誉な事でもあるのだろうけど、流石に相手がでかすぎたようである。
「おーい、ルーシア?」
「‥‥‥」
「あ、また気絶したのか」
「そりゃそうだろうよ。まさか国のトップからの指名依頼なんて普通は想定しないからなぁ」
気絶したルーシアを見て、同情するかのような声でジョセフはそう言うのであった‥‥‥
「指名依頼って断れるっけ?」
「可能と言えば可能だ。だが、彼女一人に任せることはできるか?流石に二人宛にされているのだし、そもそも女王が出した王命のようなものだ」
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まさか、指名依頼の方向で来るとは‥‥‥うーん、予想はまだできていなかったな。
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