転生先はミミックでしたよ

志位斗 茂家波

文字の大きさ
25 / 45
コモンセンスシティ生活編

そっちかよ

しおりを挟む
 ガルティア女王のお忍び訪問から数時間後、とりあえずディーは宿に戻って来たルーシアにその事を正直に話した。

 もしかしたら、一緒に今生活しているから巻き込む可能性もあるからなぁ‥‥‥いや、脅しとかはしない人だろうけど、結構破天荒そうだし、斜め上の事をされても困るしね。


「‥‥‥というわけで、女王と会っていたんだよね。で、今後また接触してくる可能性があるんだけど」
「‥‥‥」
「あれ?ルーシア?」
「……」
「目を開けたまま気絶している!?」

 返答がないのでよく見ると、目を開けたまま彼女は気絶していた。

 そもそもよく考えてみれば、権力者にそうやすやすと出くわすようなことが起きるわけでもないし、しかも噂だと相当とんでもない女王という事だったから、ショックが大きすぎたようである。

 いや、噂というのはちょっと聞いてきた話で、実際に会ってみると噂以上のとんでもない人だったけどな。部下の人達の心労が半端無さそうです。







「はぁぁぁぁぁぁぁ‥‥‥とんでもない人にディーさんは目を付けられたのですニャね」

 気絶から覚めた後、第一声に物凄く深いため息をルーシアは吐いた。

「やっぱとんでもない人という認識で合っているのか」
「そりゃ合っているニャよ!!噂しか聞いたことがないけど、時為に変装してしのぶのはまだいいとしてニャ、時には街に出て買い物をしていたと思ったら、ナンパしてしつこい男たちを物理的にちぎったという話もあるのニャ!!」
「物理的!?」

 「ちぎっては投げ」みたいな比喩表現で表されたことではなく、本当に肉体の一部をちぎっていたようである。

 とはいえ、物凄く迷惑していた人たちが多かったそうで、男としてアウトな状態にするまでやったらしいけど、罪状を調べてみたらそれはまだ甘いような奴らだったらしい。

 なので、その野郎は連行されていき、女王は感謝されていたそうだ。

‥‥‥男としてアウトな状態って、何をちぎっていたんだろうか。素手でちぎったのだろうか?


「それに、どこかの国から攻めいられてきた時、自ら出陣して100人もの屈強な兵士たちを切り捨てまくったという武勇伝もあるのニャ!!」
「ああ、それでか」

 その話しでちょっと納得したことがあった。

 確か、鑑定した際に「百人斬り」って称号があったのだが、それは実際に行ったことのようだ。


「って、それ本当に一国の女王か?むしろ将軍とか大佐とかそう言うイメージがあるんだが‥‥‥」
「本当だから仕方がないのニャ。他にも、暗殺者たちを追い払ってむしろ仕返しをしたり、女王だから結婚して覇権を握ろうとしてきたどこぞやの王太子を平民に落とすまで徹底的に追い詰めたり、コークスクリューブローを悪徳領主に自ら赴いてかましたりなどという話もあるんニャよ」

 誇張じみた噂話と思いたいが、あの女王を直接見た後だとどれも本当のようにしか思えない。

 それが一国の女王をやっていると考えると‥‥‥いろいろな意味で騎士王国ナイトガーデンって大丈夫なのか?



 まぁ、でもあの天空騎士団とかがいたところを見ると、流石に女王も万能ではなくて、まだまだ見切れていないところがありそうな気もする。

 そう言うところを探すために、あの人は一生懸命外に出るのだろうな。


‥‥‥ただ、その分騎士王国ナイトガーデンでは育毛剤とかの売り上げも高いそうだが。

 心労で抜けているのか、それとも将来が心配な人が買い占めているのだろうか。



「よくそんなに噂話を知っているよね」
「国の重要人物程、そう言った類の話は流れてきやすいのニャ。有能であり、サイあふれる人ならば他国も付き合いたいのは当たり前。でも、その分悪い人だったり、無能な人の噂も誦分流れてくるのニャよ。どこそこの坊ちゃんが威張り散らして、失禁して衛兵に突き出されたとかニャね」

 え?その坊ちゃん何があった?



 ちょっと気になりつつも、やはりガルティア女王は相当有名な人だったようである。

 ただし、慕われるとか有能だとかいう話ではなく、武勇伝の方で。

‥‥‥改めて考えると、とんでもなさすぎる人と知り合ったものである。

 ああもう、なんか絶対に面倒ごとに巻き込まれる予感しかないな。できれば穏やかな方面でよろしくお願いします!!
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

過労死して転生したので絶対に働かないと決めたのに、何をしても才能がバレる件

やんやんつけバー
ファンタジー
過労死して異世界転生。今度こそ絶対に働かないと決めたのに、何をやっても才能がバレてしまう——。農村で静かに暮らすはずが、魔力、農業、医療……気づけば誰も放っておかない。チートで穏やか系の異世界スローライフ。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

処理中です...