転生先はミミックでしたよ

志位斗 茂家波

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騎士王国ナイトガーデン編

影から見守るだけですよ?ええ、あくまでも。

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作者です。久し振りの更新ですけど、一応不定期なのはいっておきます。
作者のある話と絡ませようかと考えていたら、思った以上に更新が遅れていたのはお詫び申し上げます。


――――――――――――――――――――――――――――――
SIDEディー



「……と言うわけで、ルーシアと第3王子であるレラーシアの恋愛を密かに後押しするための約束を、ここに守るっと」
「器用じゃな……どうやってミミックがペンを扱うのかと思っておったが、こうやって扱うのもまた奇妙な光景じゃな」

 王城内、女王陛下専用の執務室にて、ディーとガルティア女王はそれぞれ向かい合い、きちんと髪で約束を取り決め合っていた。

 それは、互いの大事な人同士の幸せを支援するための同盟条約である。



 ディーからはルーシアを、ガルティア女王からは第3王子のレラーシアを互にくっ付けようと思い、こうやって作戦を練るのであった。

「互いに行為があるのは目に見えて明らかだ。ここでおせっかいかもしれないけど、後押ししたくなるほどじれったいからなぁ」
「ああまったくその通りじゃと思う。わらわの血のつながりのある息子じゃし、もっとガツガツ肉食系にいっても良さそうなものなのじゃが……もどかしいのじゃ!!」


 互いに昼間の二人の光景を見た感想を述べつつ、ディーたちは考える。

 いかにして自然に恋心を二人に自覚させ、なおかつ互いにしっかりと思いを理解しあえるのかを。


「……っと、そういえば聞いていいいだろうかガルティア女王陛下」
「なんじゃ?」
「ルーシアの身分は冒険者…‥‥いわば平民であり、それに対してあなたの息子レラーシアは第3王子とはいえ王族。身分の差とかを考えるならば、王子の方が臣籍へ、つまり平民の身分に落ちそうなものなのだが……」
「それは大丈夫じゃ。きちんと互に愛し合い、真実の愛となっておるのであれば、そのような処置をとらずとも伴侶を迎えていいことに我が王家はなっておるからのぅ。ま、そのおかげで童も夫がいるのじゃが、平民のもいるのじゃよ」

 
 ディーの懸念していた身分さと言う問題だが、どうやらきちんと本当に愛し合っているのであれば問題はないそうだ。

 むしろ、愛があるほうが良いという事で周りからの支持は高くなりそうだと、ガルティア女王は説明した。


「じゃがのぅ、ここで障害になる可能性がおるやつがなぁ」
「女王陛下の息子の一人、第2王子か」
「そうじゃよ。あやつは遊び惚けておるというか、何処で教育を間違えたのかと頭を抱えたくなるほどでな、この際心を鬼にして、腹を痛めて産んだ子とはいえ廃嫡にしたほうが良いかと言うようなことになっておる。まぁ、それはどうでもいいとして、その場合じゃと……次に王としての座を継ぐのはレラーシアが一番となってのぅ、恋敵と言うか、狙う令嬢とかが増えそうなのが困りものじゃ」


 女王陛下とはいえ、きちんと己の息子たちに関してけじめをつけるようだが、そのことに関して後で問題になる可能性を考えると頭が痛くなるようだ。

 まぁ、第2王子の評判は悪いそうなので大して気にもならないが……と言うか、名前で言っていない時点で母親であるはずのガルティア女王もすでに悲しいながらも諦めているようなものなのだろうか。



「だったらさ、こういうのはどうだ?」

 ここでふと、ディーは思いついた妙案をガルティア女王に耳打ちした。

 前世で小説を読んだりしていたのだが、その中にあったとある恋愛小説。


 そのネタを利用すれば問題を改善できるのではないかと思えたのだが……


「……なるほどのぅ、面白そうな案じゃな。じゃが、まだまだ改善の余地はあるのじゃ」

 にやりと笑みを浮かべるガルティア女王は、さらにその改善案を出した。

 ディーも負けじと案を出し、その日は企みが着々と進行するのであった…‥‥

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