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いざ、魔法屋へ……
#30 ちょっと森でほのぼのデス
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SIDEシアン
……どうしてこうなっているのだろうか?
朝、僕が起床し、いつも通り朝食を取ろうとしていたところで、昼食をとる食堂で見て、すぐに頭の中に出た一言がそれであった。
いや、確かに昨晩、何故か部屋の前で気絶していたハクロに、風邪をひかないように布団を用意して被せたまでは覚えているんだよね。
だけどさ…‥‥
【もがーっ!!もがーっつ!!】
「あ、ご主人様、おはようございマス」
「‥‥‥おはよう、そして何をしているのワゼ?」
朝食の場にて、ワゼが朝食を机の上に並べ終えており、天井からハクロがミノムシのようになって吊るされていた。蜘蛛が己の糸を利用されてミノムシにされているとはこれいかに。
「ご主人様の形跡がありましたが、昨晩彼女が勝手に就寝中のご主人様の部屋に入ろうとしていたことを、罠の稼働から確認できまシタ。メイドとして、ご主人様の就寝時の安全を自ら守れなかったのを謝罪いたしますが、少々ご主人様の貞操が危ないと思えましたので、こうして罰を与えているのデス」
【もがーもがもががっつ!!もがーん!】
ワゼの言葉に、反論したいのだろうけれども、口をふさがれており、言葉にできず涙を流すハクロ。
物凄く目をウルウルさせている姿は、物凄い罪悪感と犯罪集を漂わせている。
「ワゼ、彼女は多分、悪気とかはなかったと思うよ?」
「一応、アラクネの性質を考えると、男を襲う事があるそうなので、真夜中に行動したので警戒したのですが‥‥‥」
……アラクネとは、本来糸や毒を使って獲物を仕留め、残虐な一面があるモンスターであると、前にも説明を受けたし、ギルドに通ってからはちょっとだけ調べて見たりもした結果、そう書かれていた。
中には子孫を増やすために他の種族のオスを狙って襲撃し、一夜にして全滅させることもあるらしいのだが…‥‥このハクロにそんなことができそうにもないのだ。
と言うか多分、できない。「残虐」ではなく「残念な」性格だし、毒も扱えるらしいけれども、この間、何か色々な使用用途があるのか、それらを入れてワゼに渡すはずだった瓶を、ついうっかりで転んで自分にかかって自滅していたし、優しい彼女にそんなことは到底無理だと確信が持てるのである。
と言うか、アラクネが自分の生み出した毒にやられるってどういう事だ?それってフグやハブが自分の毒にやられるような物だよな…‥‥?あ、でもサソリなら自分の毒にやられるって聞いたことがあるし、あながちおかしい事ではないのかもしれない。
そもそも何毒なのか気になるのだが…‥‥馬車の擬装用にも使われていたかれ、幻覚を見せる様な‥‥‥要は神経に作用する毒の可能性はある。
でも、ビクンビクンと痙攣して麻痺していたりしたので、もしかすると改良することで変わるの毒なのではなかろうか?
とにもかくにも、色々とハクロの残念さと言うかハクロらしさが露呈しているが、今は彼女を解放してあげた方が良いだろう。
「ワゼ。彼女を解放してあげてよ。ハクロがそんな事をするわけがないだろう。彼女の性質がその話しに聞くようなアラクネとは180度違っているし、害をなすようなこともできない性格だと、一緒に過ごしていてわかっているだろ?」
「‥‥‥仕方がありまセン。ご主人様の命令ですので、解放いたしマス」
しゅるしゅるっと糸をほどき、床に下ろされたハクロ。
全身縛られていた影響か、ちょっと痕が残っていた。
【ううっ……本当に悪気もなにもなかったんですよ。シアンがその事を分かってくれて、ありがとうございますよぉぉぉ!!】
うるうると涙目になりながら寄って来て、がしっと彼女は僕を抱いて感謝の言葉を述べてきた。
「よしよし、本当に悪気が無いことがよーくわかったからね」
頭をなで、宥めていたが…‥‥
【うわぁぁぁあん!!私の信頼はまだワゼさんにはあまりないのでしょうかぁぁぁぁ!】
ぎりぎりぎり‥‥‥
「‥‥‥ハクロ、ちょっとストップストップ」
【ええっぐえっぐつ、シアンだけですよ私の事を理解してくれているのはぁぁ!!」
めきめきめきめきめき‥‥‥‥
「いや、本当に、ちょっと待て…‥‥」
【うわぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!】
ばぎばぎばぎばぎ…‥‥!!
……あ、なんか意識が。
「‥‥‥ハクロさん、ご主人様が抱き死になりそうなのですガ」
【うわぁぁあん・・・・・え?】
ワゼの言葉に、ふと力を緩めて気が付くハクロ。
だがしかし、もう少しだけ早くしてほしかったなぁ…‥‥と思いながらも、抱かれていた時のふくらみなども心地よかったとという複雑な思いで、僕は気絶していくのであった。
そしてその横で、ワゼがにっこりと目の奥は笑ってない状態でハクロを微笑みながら、近づいていく。
腕がガシャコンと変形していき‥‥‥
「‥‥‥有罪デス。ご主人様もこればかりはフォローできないようですし…‥‥さぁ、楽しいお仕置きの時間デス」
【いや、あの、本当に、ごめんなさい】
「問答無用デス!!」
【ひっ!!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ‥‥‥‥】
ザックザックザック・・・・・
「よっと、これで庭の畑はいいかな?」
朝食後、ハクロがワゼにどこかへ運ばれて姿を消したところで、彼女の冥福を祈りつつ、僕は意識を戻して、とりあえずは庭に作った畑にて土を耕していた。
魔法で土を耕すのもいいが、ちょっとお金を使ってクワを購入し、自ら耕すのも悪くはない。
今日は魔法屋はお休みして、たまには家の周辺で色々と体を動かすことに僕は決めたのである。
……ハクロに抱きしめられすぎて、ちょっと骨が逝きそうになったから休息するという意味もあるけれどね。
しかし、ハクロはワゼにどこへ連れていかれたのかな?悲鳴すら聞こえないのがちょっと怖いような……まぁ、流石にやり過ぎることはないと思いたい。
多分、いや、きっと無事なはずだろう…‥‥‥今までの経験上、自信はないけれどね!!
とりあえず気を取り直し、畑の手入れを終えたところで、次は久々に森の中にある川へ釣りに行くことにした。
適当に作成した釣り竿でこれまでは魚を釣っていたが、収入を得られるようになったので、この際ちょっと改造したが‥‥‥途中でワゼが手を加えて、かなりいい釣りざおになったのである。
ま、とりあえずは川に着いたところで、適当なポイントを決めて、僕は釣りを楽しみ始めた。
そう言えば、ワゼと出会ったのもこの森の川なわけなのだが…‥‥ここの上流から来たってことは、上流に何かあるのかもしれない。
けれども、まだその事を知るようなことは早いような気して、今は避けているのである。
何にせよ、釣りをし始めて10分ほどで、ようやく1匹目がかかったようだ。
びちびちびちびち!!
「お、きたきたきたきたぁ!!」
釣りのだいごみは、この釣れたと感じた瞬間からあるだろう。
ぐぐぐっと引っぱられつつも、焦ることなく弱らせ、タイミングを計って‥‥‥‥ここだ!!
「よっせぇぇぇい!!」
気合いを入れて釣りあげ、まずは一匹確保した。
大きめの魚だが‥‥‥何の魚かはまだ良く分からない。
一応、後でワゼに渡せば毒があるかどうかなど調べてもらえばいいし、食べられそうならばそれでいい。
無理ならばキャッチ&リリースである。
・・・・・そう言えば、ふと思ったが、この世界には普通の動植物だけではなく、モンスターもいる。
ハクロのような人の見た目に近いモノから、言い表せないほど醜悪なものまで、幅広いらしい。
「もしかして、今釣り上げた魚もモンスターだったりして」
定義としては、魔石と呼ばれるものが体のどこかにあるらしいが…‥‥まぁ、別に気にしなくてもいいだろう。
魚とくれば、半魚人、サハギン、人魚などのモンスターが思いつくが‥‥‥こんな川にはいないだろうし、いたとしても海だろうから会う機会もあるまい。
何にせよ、10匹ほどつり上げたあたりで、周囲に変化が起きた。
がさがさ・・・
「ん?」
ふと、なにやら茂みの方から音が聞こえ、見てみればそこから何かが出てきた。
【ガウッ!】
【ガウガウガウッ!】
【ガウッウッ!!】
「あれ?どこかで見たことがあるような…‥‥」
出てきたのは、小さな可愛らしい子犬……いや、子狼か?
数頭ほどの、緑や白色の‥‥‥ちょっと待てよ?
「もしかして、フェンリルたちの子供なのか?」
【【【ガウッ!!】】】
言葉が分かっているのか、そうだと言うように、元気に返事された。
尻尾をぶんぶんとふって、興味があるように駆け寄って‥‥‥
【ガウウガゥーッ!】
【ガウッ!】
【ガウガウガウガウ!!】
ざっぱぁぁぁぁぁん!!
勢いよく、横を取って川に飛び込んでいった。
子フェンリルのようだけど、一応犬っぽい見た目のせいか、犬かきで泳げている。
「ん?待てよ?」
ふと、ある可能性に気が付き、彼らが出てきた方を見て見れば、より大きな動きが見えて‥‥‥
【坊やたち!!どこだい!!】
続けて出てきたのは、フェンリル(妻)さんでした。…‥‥子供がいたのか。
【おやおやすまないねぇ、あのメイドの主人さん。坊やたちが勝手に出歩いてしまったのさ】
「ああ、そうなんですか。というか、子どもたちがいたんですね」
フェンリル(妻)と話している中でも、子フェンリルたちは川でバシャバシャと水遊びをしていた。
見ているだけでも微笑ましいが、物凄く元気いっぱい過ぎるのか、謎の動きをたまにしている。
きりもみジャンプ、背泳ぎ風犬かき、尻尾スクリュー、空中大ジャンプ&飛び込みなど、見ているとちょっとしたショーのようにも思えてきた。
フェンリル(妻)の話によると、どうやら最近、子フェンリルたちはようやく巣から安心して出せるほどに成長してきたので、ちょっと今日は散歩させようと思って出てきたそうなのだが…‥‥子供ゆえに遊びたいざかりなのか、あっという間にバラバラに散って、現在てんてこまいになりながら子供たちを探しつつ、集め、また逃げられと繰り返しているらしい。
言われてみれば、かなり疲れている様子‥‥‥しかも、ここにいる子フェンリルたち以外にもまだ子供がいるそうだ。
これ以上細かく聞いていたら、何か手伝わされそうな予感がするので、あえて僕は尋ねないことにした。
にしても、あのフェンリル(夫)、やることはやっているんだなぁ‥‥‥‥姿が見えないが、どうやら現在も子供たちの捜索・収拾・そしてまた捜索の繰り返し中のようだ。
「そんなに大変だったら、一旦小さな囲いでも作ってそこに入れて、順番に少しづつ見て回らせればいいんじゃないですかね?」
全員一度にやるのだから大変で、少しづつやれば問題ないのではなかろうか‥‥‥‥と、説明したところ、フェンリル(妻)さんは目を丸くして、そのことに気が付いたようだ。
【そうだよ、その手があったよ‥‥‥何でここまで苦労していたのだといいたくなるような…‥‥】
【ガウガウッ?】
【ガウウッ!】
【ガーウ!】
ずーんっと今さら気が付いたその事に、フェンリル(妻)さんが落ち込んだところで、子フェンリルたちは自分達が原因とは知らないようで、気になるかのように声をかけている。
ちょっと微笑ましいような、同情したくなるような…‥‥子育てって大変なんだなぁ。
なお、子フェンリルたちはガウガウとしか言っていないが、人の言葉を話せるようになるにはまだまだかかるらしい。
でも、今の微笑ましい状態を見るだけで満足できるな。
「あ、ちょっと戯れても良いですかね?」
【ん?ああ、別に良いよ。少しだけ休むついでだし……お前たち、遊んでくれるそうだ。この方をケガさせたら夫のようにフルボッコにされる可能性があるから、それだけは気を付けな】
【【【ガウッ!!】】】
了解というように、子フェンリルたちが返答した後、僕は一旦釣りを中断して彼らと戯れ始めた。
なんというか、愛犬とじゃれ合っているようで、これはこれで楽しい。
フェンリル(夫)に比べてまだ子犬サイズである彼らは可愛らしく、元気いっぱいだ。
川から上がった後は、風魔法で乾かしつつ、ブラッシングしたが‥‥‥なんだこのフワフワ感。いや本当にもふもふして…‥‥良いなぁ、子フェンリルたちは。
お昼が近づいてきたころには遊び終え、疲れて寝始めた子フェンリルたちを背中に乗せて、フェンリル(妻)はその場を去った。
まだ残っている子供たちの捜索と、今回のようにあちこち勝手に行かないようにするための作業をするらしいが‥‥‥いや、本当に大変そうである。
何にせよ、釣りを中断してしまったが、子フェンリルたちがばちゃばちゃと遊んでいたせいで、どうも魚がすっかりいなくなったらしい。
元気なのは良かったけれども、こっちにもちょっとした被害が出た。
まぁ、子どもがやったことだし、無邪気と言うからには責めるのもないだろう……釣りが中断されたのは、ちょっと残念だけどね。
ただまぁ、あのモフモフフワフワ感を味わう代償としては十分だったと言いたい。
何にせよ、片付けて、家に帰ってみれば、既にワゼが待っていた。
「お帰りなさい、ご主人様」
「ああ、ただいまワゼ」
ワゼの迎えにちょっと嬉しかったが、ふと僕は彼女に訪ねた。
「そう言えば、ハクロは?」
「…‥‥彼女でしたら、お仕置きが済みましたので、自室にこもってマス」
「お仕置きって、何をしたの?」
「ご主人様が知っても良いことはございまセンヨ」
……いや、本当に何をしたの?
とにもかくにも昼食も終え、午後はとりあえず昼寝などをして過ごす。
復活してきたハクロも加わって、仲良く寝ていたが‥‥‥目を覚ましたら、ワゼによって軽く布団をかけれらていた。
そして横では、ハクロが見事に警戒心ゆるゆるの状態で寝ていたが‥‥‥うん、よく今まで野生で生きてこれたなぁと感心させられるレベルであった。
大丈夫かな、このアラクネ?もし、将来的に彼女がここを去ったとしたら、その後一人で生きているのか不安になったぞ。
夕食も終え、風呂に入り、明日は魔法屋としてまた仕事をするために魔法の鍛錬を少々行った後に、自室のベッドに僕は眠った。
今日はモフモフも楽しめたし、なかなか良かったと思えるなぁ…‥‥ずっとこんな風に平和なら嬉しいな。
そう思いながら、僕の意識は夢の中へうつっていくのであった‥‥‥‥
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―
SIDEワゼ
「‥‥‥よし、これで大丈夫なはずデス」
シアンが眠りについたころ、ワゼはワゼで自室にてある計画を練っており、ようやくそれを書き終えた。
頭の中で記録しておくことができるので、わざわざ書く必要もないのだが、やはりこうしてしっかりとした記録媒体はとっておきたいのだ。
「ご主人様に害をなそうとした冒険者ギルドのゲルハードとやら…‥‥明日からいろいろやって、社会的に終わらせましょうかね」
……一瞬で済む死よりも、じっくりとその罪を自覚させていく社会的な死。
それを狙い、ワゼは計画を練って、そして実行に移し始める。
この瞬間、都市アルバス冒険者ギルドのギルド長の運命は終わりを迎える事を決定したのであった…‥‥
……どうしてこうなっているのだろうか?
朝、僕が起床し、いつも通り朝食を取ろうとしていたところで、昼食をとる食堂で見て、すぐに頭の中に出た一言がそれであった。
いや、確かに昨晩、何故か部屋の前で気絶していたハクロに、風邪をひかないように布団を用意して被せたまでは覚えているんだよね。
だけどさ…‥‥
【もがーっ!!もがーっつ!!】
「あ、ご主人様、おはようございマス」
「‥‥‥おはよう、そして何をしているのワゼ?」
朝食の場にて、ワゼが朝食を机の上に並べ終えており、天井からハクロがミノムシのようになって吊るされていた。蜘蛛が己の糸を利用されてミノムシにされているとはこれいかに。
「ご主人様の形跡がありましたが、昨晩彼女が勝手に就寝中のご主人様の部屋に入ろうとしていたことを、罠の稼働から確認できまシタ。メイドとして、ご主人様の就寝時の安全を自ら守れなかったのを謝罪いたしますが、少々ご主人様の貞操が危ないと思えましたので、こうして罰を与えているのデス」
【もがーもがもががっつ!!もがーん!】
ワゼの言葉に、反論したいのだろうけれども、口をふさがれており、言葉にできず涙を流すハクロ。
物凄く目をウルウルさせている姿は、物凄い罪悪感と犯罪集を漂わせている。
「ワゼ、彼女は多分、悪気とかはなかったと思うよ?」
「一応、アラクネの性質を考えると、男を襲う事があるそうなので、真夜中に行動したので警戒したのですが‥‥‥」
……アラクネとは、本来糸や毒を使って獲物を仕留め、残虐な一面があるモンスターであると、前にも説明を受けたし、ギルドに通ってからはちょっとだけ調べて見たりもした結果、そう書かれていた。
中には子孫を増やすために他の種族のオスを狙って襲撃し、一夜にして全滅させることもあるらしいのだが…‥‥このハクロにそんなことができそうにもないのだ。
と言うか多分、できない。「残虐」ではなく「残念な」性格だし、毒も扱えるらしいけれども、この間、何か色々な使用用途があるのか、それらを入れてワゼに渡すはずだった瓶を、ついうっかりで転んで自分にかかって自滅していたし、優しい彼女にそんなことは到底無理だと確信が持てるのである。
と言うか、アラクネが自分の生み出した毒にやられるってどういう事だ?それってフグやハブが自分の毒にやられるような物だよな…‥‥?あ、でもサソリなら自分の毒にやられるって聞いたことがあるし、あながちおかしい事ではないのかもしれない。
そもそも何毒なのか気になるのだが…‥‥馬車の擬装用にも使われていたかれ、幻覚を見せる様な‥‥‥要は神経に作用する毒の可能性はある。
でも、ビクンビクンと痙攣して麻痺していたりしたので、もしかすると改良することで変わるの毒なのではなかろうか?
とにもかくにも、色々とハクロの残念さと言うかハクロらしさが露呈しているが、今は彼女を解放してあげた方が良いだろう。
「ワゼ。彼女を解放してあげてよ。ハクロがそんな事をするわけがないだろう。彼女の性質がその話しに聞くようなアラクネとは180度違っているし、害をなすようなこともできない性格だと、一緒に過ごしていてわかっているだろ?」
「‥‥‥仕方がありまセン。ご主人様の命令ですので、解放いたしマス」
しゅるしゅるっと糸をほどき、床に下ろされたハクロ。
全身縛られていた影響か、ちょっと痕が残っていた。
【ううっ……本当に悪気もなにもなかったんですよ。シアンがその事を分かってくれて、ありがとうございますよぉぉぉ!!】
うるうると涙目になりながら寄って来て、がしっと彼女は僕を抱いて感謝の言葉を述べてきた。
「よしよし、本当に悪気が無いことがよーくわかったからね」
頭をなで、宥めていたが…‥‥
【うわぁぁぁあん!!私の信頼はまだワゼさんにはあまりないのでしょうかぁぁぁぁ!】
ぎりぎりぎり‥‥‥
「‥‥‥ハクロ、ちょっとストップストップ」
【ええっぐえっぐつ、シアンだけですよ私の事を理解してくれているのはぁぁ!!」
めきめきめきめきめき‥‥‥‥
「いや、本当に、ちょっと待て…‥‥」
【うわぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!】
ばぎばぎばぎばぎ…‥‥!!
……あ、なんか意識が。
「‥‥‥ハクロさん、ご主人様が抱き死になりそうなのですガ」
【うわぁぁあん・・・・・え?】
ワゼの言葉に、ふと力を緩めて気が付くハクロ。
だがしかし、もう少しだけ早くしてほしかったなぁ…‥‥と思いながらも、抱かれていた時のふくらみなども心地よかったとという複雑な思いで、僕は気絶していくのであった。
そしてその横で、ワゼがにっこりと目の奥は笑ってない状態でハクロを微笑みながら、近づいていく。
腕がガシャコンと変形していき‥‥‥
「‥‥‥有罪デス。ご主人様もこればかりはフォローできないようですし…‥‥さぁ、楽しいお仕置きの時間デス」
【いや、あの、本当に、ごめんなさい】
「問答無用デス!!」
【ひっ!!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ‥‥‥‥】
ザックザックザック・・・・・
「よっと、これで庭の畑はいいかな?」
朝食後、ハクロがワゼにどこかへ運ばれて姿を消したところで、彼女の冥福を祈りつつ、僕は意識を戻して、とりあえずは庭に作った畑にて土を耕していた。
魔法で土を耕すのもいいが、ちょっとお金を使ってクワを購入し、自ら耕すのも悪くはない。
今日は魔法屋はお休みして、たまには家の周辺で色々と体を動かすことに僕は決めたのである。
……ハクロに抱きしめられすぎて、ちょっと骨が逝きそうになったから休息するという意味もあるけれどね。
しかし、ハクロはワゼにどこへ連れていかれたのかな?悲鳴すら聞こえないのがちょっと怖いような……まぁ、流石にやり過ぎることはないと思いたい。
多分、いや、きっと無事なはずだろう…‥‥‥今までの経験上、自信はないけれどね!!
とりあえず気を取り直し、畑の手入れを終えたところで、次は久々に森の中にある川へ釣りに行くことにした。
適当に作成した釣り竿でこれまでは魚を釣っていたが、収入を得られるようになったので、この際ちょっと改造したが‥‥‥途中でワゼが手を加えて、かなりいい釣りざおになったのである。
ま、とりあえずは川に着いたところで、適当なポイントを決めて、僕は釣りを楽しみ始めた。
そう言えば、ワゼと出会ったのもこの森の川なわけなのだが…‥‥ここの上流から来たってことは、上流に何かあるのかもしれない。
けれども、まだその事を知るようなことは早いような気して、今は避けているのである。
何にせよ、釣りをし始めて10分ほどで、ようやく1匹目がかかったようだ。
びちびちびちびち!!
「お、きたきたきたきたぁ!!」
釣りのだいごみは、この釣れたと感じた瞬間からあるだろう。
ぐぐぐっと引っぱられつつも、焦ることなく弱らせ、タイミングを計って‥‥‥‥ここだ!!
「よっせぇぇぇい!!」
気合いを入れて釣りあげ、まずは一匹確保した。
大きめの魚だが‥‥‥何の魚かはまだ良く分からない。
一応、後でワゼに渡せば毒があるかどうかなど調べてもらえばいいし、食べられそうならばそれでいい。
無理ならばキャッチ&リリースである。
・・・・・そう言えば、ふと思ったが、この世界には普通の動植物だけではなく、モンスターもいる。
ハクロのような人の見た目に近いモノから、言い表せないほど醜悪なものまで、幅広いらしい。
「もしかして、今釣り上げた魚もモンスターだったりして」
定義としては、魔石と呼ばれるものが体のどこかにあるらしいが…‥‥まぁ、別に気にしなくてもいいだろう。
魚とくれば、半魚人、サハギン、人魚などのモンスターが思いつくが‥‥‥こんな川にはいないだろうし、いたとしても海だろうから会う機会もあるまい。
何にせよ、10匹ほどつり上げたあたりで、周囲に変化が起きた。
がさがさ・・・
「ん?」
ふと、なにやら茂みの方から音が聞こえ、見てみればそこから何かが出てきた。
【ガウッ!】
【ガウガウガウッ!】
【ガウッウッ!!】
「あれ?どこかで見たことがあるような…‥‥」
出てきたのは、小さな可愛らしい子犬……いや、子狼か?
数頭ほどの、緑や白色の‥‥‥ちょっと待てよ?
「もしかして、フェンリルたちの子供なのか?」
【【【ガウッ!!】】】
言葉が分かっているのか、そうだと言うように、元気に返事された。
尻尾をぶんぶんとふって、興味があるように駆け寄って‥‥‥
【ガウウガゥーッ!】
【ガウッ!】
【ガウガウガウガウ!!】
ざっぱぁぁぁぁぁん!!
勢いよく、横を取って川に飛び込んでいった。
子フェンリルのようだけど、一応犬っぽい見た目のせいか、犬かきで泳げている。
「ん?待てよ?」
ふと、ある可能性に気が付き、彼らが出てきた方を見て見れば、より大きな動きが見えて‥‥‥
【坊やたち!!どこだい!!】
続けて出てきたのは、フェンリル(妻)さんでした。…‥‥子供がいたのか。
【おやおやすまないねぇ、あのメイドの主人さん。坊やたちが勝手に出歩いてしまったのさ】
「ああ、そうなんですか。というか、子どもたちがいたんですね」
フェンリル(妻)と話している中でも、子フェンリルたちは川でバシャバシャと水遊びをしていた。
見ているだけでも微笑ましいが、物凄く元気いっぱい過ぎるのか、謎の動きをたまにしている。
きりもみジャンプ、背泳ぎ風犬かき、尻尾スクリュー、空中大ジャンプ&飛び込みなど、見ているとちょっとしたショーのようにも思えてきた。
フェンリル(妻)の話によると、どうやら最近、子フェンリルたちはようやく巣から安心して出せるほどに成長してきたので、ちょっと今日は散歩させようと思って出てきたそうなのだが…‥‥子供ゆえに遊びたいざかりなのか、あっという間にバラバラに散って、現在てんてこまいになりながら子供たちを探しつつ、集め、また逃げられと繰り返しているらしい。
言われてみれば、かなり疲れている様子‥‥‥しかも、ここにいる子フェンリルたち以外にもまだ子供がいるそうだ。
これ以上細かく聞いていたら、何か手伝わされそうな予感がするので、あえて僕は尋ねないことにした。
にしても、あのフェンリル(夫)、やることはやっているんだなぁ‥‥‥‥姿が見えないが、どうやら現在も子供たちの捜索・収拾・そしてまた捜索の繰り返し中のようだ。
「そんなに大変だったら、一旦小さな囲いでも作ってそこに入れて、順番に少しづつ見て回らせればいいんじゃないですかね?」
全員一度にやるのだから大変で、少しづつやれば問題ないのではなかろうか‥‥‥‥と、説明したところ、フェンリル(妻)さんは目を丸くして、そのことに気が付いたようだ。
【そうだよ、その手があったよ‥‥‥何でここまで苦労していたのだといいたくなるような…‥‥】
【ガウガウッ?】
【ガウウッ!】
【ガーウ!】
ずーんっと今さら気が付いたその事に、フェンリル(妻)さんが落ち込んだところで、子フェンリルたちは自分達が原因とは知らないようで、気になるかのように声をかけている。
ちょっと微笑ましいような、同情したくなるような…‥‥子育てって大変なんだなぁ。
なお、子フェンリルたちはガウガウとしか言っていないが、人の言葉を話せるようになるにはまだまだかかるらしい。
でも、今の微笑ましい状態を見るだけで満足できるな。
「あ、ちょっと戯れても良いですかね?」
【ん?ああ、別に良いよ。少しだけ休むついでだし……お前たち、遊んでくれるそうだ。この方をケガさせたら夫のようにフルボッコにされる可能性があるから、それだけは気を付けな】
【【【ガウッ!!】】】
了解というように、子フェンリルたちが返答した後、僕は一旦釣りを中断して彼らと戯れ始めた。
なんというか、愛犬とじゃれ合っているようで、これはこれで楽しい。
フェンリル(夫)に比べてまだ子犬サイズである彼らは可愛らしく、元気いっぱいだ。
川から上がった後は、風魔法で乾かしつつ、ブラッシングしたが‥‥‥なんだこのフワフワ感。いや本当にもふもふして…‥‥良いなぁ、子フェンリルたちは。
お昼が近づいてきたころには遊び終え、疲れて寝始めた子フェンリルたちを背中に乗せて、フェンリル(妻)はその場を去った。
まだ残っている子供たちの捜索と、今回のようにあちこち勝手に行かないようにするための作業をするらしいが‥‥‥いや、本当に大変そうである。
何にせよ、釣りを中断してしまったが、子フェンリルたちがばちゃばちゃと遊んでいたせいで、どうも魚がすっかりいなくなったらしい。
元気なのは良かったけれども、こっちにもちょっとした被害が出た。
まぁ、子どもがやったことだし、無邪気と言うからには責めるのもないだろう……釣りが中断されたのは、ちょっと残念だけどね。
ただまぁ、あのモフモフフワフワ感を味わう代償としては十分だったと言いたい。
何にせよ、片付けて、家に帰ってみれば、既にワゼが待っていた。
「お帰りなさい、ご主人様」
「ああ、ただいまワゼ」
ワゼの迎えにちょっと嬉しかったが、ふと僕は彼女に訪ねた。
「そう言えば、ハクロは?」
「…‥‥彼女でしたら、お仕置きが済みましたので、自室にこもってマス」
「お仕置きって、何をしたの?」
「ご主人様が知っても良いことはございまセンヨ」
……いや、本当に何をしたの?
とにもかくにも昼食も終え、午後はとりあえず昼寝などをして過ごす。
復活してきたハクロも加わって、仲良く寝ていたが‥‥‥目を覚ましたら、ワゼによって軽く布団をかけれらていた。
そして横では、ハクロが見事に警戒心ゆるゆるの状態で寝ていたが‥‥‥うん、よく今まで野生で生きてこれたなぁと感心させられるレベルであった。
大丈夫かな、このアラクネ?もし、将来的に彼女がここを去ったとしたら、その後一人で生きているのか不安になったぞ。
夕食も終え、風呂に入り、明日は魔法屋としてまた仕事をするために魔法の鍛錬を少々行った後に、自室のベッドに僕は眠った。
今日はモフモフも楽しめたし、なかなか良かったと思えるなぁ…‥‥ずっとこんな風に平和なら嬉しいな。
そう思いながら、僕の意識は夢の中へうつっていくのであった‥‥‥‥
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SIDEワゼ
「‥‥‥よし、これで大丈夫なはずデス」
シアンが眠りについたころ、ワゼはワゼで自室にてある計画を練っており、ようやくそれを書き終えた。
頭の中で記録しておくことができるので、わざわざ書く必要もないのだが、やはりこうしてしっかりとした記録媒体はとっておきたいのだ。
「ご主人様に害をなそうとした冒険者ギルドのゲルハードとやら…‥‥明日からいろいろやって、社会的に終わらせましょうかね」
……一瞬で済む死よりも、じっくりとその罪を自覚させていく社会的な死。
それを狙い、ワゼは計画を練って、そして実行に移し始める。
この瞬間、都市アルバス冒険者ギルドのギルド長の運命は終わりを迎える事を決定したのであった…‥‥
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◇
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この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
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