62 / 204
4章 そして悪意の嵐は、吹き始める
4-2 休暇明けの、学園内
しおりを挟む
夏季休暇も終え、各地に帰省していた生徒たちが帰還し、学園内はいつもの日常の騒がしさが戻って来た。
各々が異なる日々を過ごしつつも、ここで再び同じ場所で学び、そして魔剣士として成長していくのだが、その異なる日々でやっていたことが休み明けに反映されやすいのだ。
「それで全員頑張って特訓していたのだが…‥」
「何故、ここまで相手の方が強くなって‥‥‥」
「いつ勝てる、分からぬけれど、諦めぬ‥‥‥‥いや、これはこれで快感が‥‥‥」
「…‥‥おかしな人がいたような気がするのですが、気のせいでしょうカ?」
「気のせいだと思った方が、良い事かもしれないぞ」
休み明けの実力テストという事で、座学のテストも待ち受けていたのだが乗り越え、戦闘面でのテストとしての模擬戦が行われたのだが、ゼナの一人勝ちな状況ができがあっていた。
これはこれで休み前の光景とも言えるので、いつもの日常が帰って来たような気がしなくもないのだけれども前以上に全滅までの早さが更新されてないだろうか?
夏季休暇中、鍛練のための模擬戦相手になってもらっていたのだが‥‥‥そのせいで強化されてしまった可能性が非常に大きい。
「いえ、私自身の強さはちょっと停止中デス。拡張作業中ですがまだまだですので、ほんの少し技術を増やしただけなのですヨ」
「そうなのか?」
「ハイ。そもそもパワーは今ご主人様の方が上なので、受け流しや反射などの技術を磨いただけなのデス」
ゼナ曰く、彼女のメイドとしての今の戦闘力は夏季休暇前の海での戦闘の一件で伸びた時以来、伸び悩んでいるらしい。
俺の竜化の影響で強化されていたようだが、悪影響というべきか成長するバランスがおかしくなっていたようで、うまい事成長できなくなっているのだとか。いや、そもそも魔剣の成長の伸びしろと考えると何なのか気になるが‥‥‥深い沼に入りそうなので、聞くのはやめておこう。
とにもかくにもそんな光景を経つつも、夏季休暇明けからは学園内で受ける授業内容に変化があるらしい。
「基礎的な部分から、実践面への授業へシフトか‥‥‥」
「おお、魔獣討伐に、本格的に出られるのか!」
「あ、でも毎日出るわけでもないし、どこに出るのかも分からないなら、すぐにでも向かえるわけではないのか‥‥‥」
全員治療されて復活したところで、学園の方から今後の方針が書かれた紙が配布されて全員目を通す。
内容を見れば、休暇前は魔剣の扱い方の基礎を叩きこんでいた授業がメインだったが、今の生徒たちの伸び方を見ると早めたほうが良いと判断されたらしく、学園長がそう発案して職員会議で可決されて授業の予定を早めてくれるようだ。
あのロックンロールなというか、歳の割に元気過ぎる学園長がそんなことを言うとは…‥‥ただ騒がしいだけの爺さんじゃなかったということに驚きを隠せない。
「でも、研究部の方から魔獣が出ない日には、魔獣の代用品が出るという知らせもあるのか」
「あの、ぞなぞな言っているちょっと目が怖い人ですか…‥‥嫌な予感しかしないデス」
生徒会研究部と言えば、入学初日からゼナへ視線を向けていたあの人とかが思い浮かぶ。
あの研究部、生徒会の中でも変人ぞろいが多いようで、表面に出ている人物だけでも実はまだまともな類であるという噂もあり、闇が深そうだ。
流石のゼナでも魔剣として何か思うところがあるのか関わり合いたくないところのようで、ちょっと嫌そうな顔になっていた。‥‥‥彼女にそんな顔をさせるとは、結構恐ろしい所なのかもしれない。
そうこうしているうちに、どうやらその代用品とやらをさっそく見せてくれる時が来たようだ。
なんでも、代用品が何なのか気になる生徒たちが出るのは予想されていたようで、ならば先に見せた方が後の不安もないだろうという事のようだが‥‥‥‥
「ははははは!!よく来てくれたぞなねぇ新入生、いや、既に魔剣に対して大分親しみ、慣れた1年生たちよ!!諸君らの不安払拭、魔獣代用品への信頼構築のために、直ぐにでもどのようなものなのか確認してもらうために、やって来たぞなぁぁ!!」
「さぁ、先輩の説明を聞いてほしいのです!!」
学園の広い模擬戦場へ集められ、中央に立っているのは研究部部長のフォンティーヌと、その助手で俺たちの先輩でもある2年のマリアンヌという助手。
そしてその横には何やら大きな檻が設置されていたのだが…‥‥見たところ、中には何もなかった。
「研究部長、何も入っていないように見えるのですが」
「当たり前ぞな。なぜならまだ、入れていないぞな。これから実演して見てもらうために、安全を考えて持ってきただけぞな」
そう言いながら研究部長が何やら懐を探って取り出したのは、プルンとした球体の物体。
中身に赤い目玉のようなものが入っているが、それが魔獣の代用品と言うのだろうか?
「ふふふ、これぞ魔獣相手ができない日のために、代々の研究部長に語り継がれているという『インスタント魔獣スライム』という道具ぞな!!どの様な魔獣を相手にしたいのかこちらの粉末で選ぶぞなが…‥‥とりあえずここは、一番お手軽な土の魔獣のもとにするぞな」
取り出したスライムに謎の粉をかけ、スライムを檻の中に入れた。
檻の中に入れたところで変化はないのだが、研究部長が手を叩くとマリアンヌがすぐに懐から魔剣を取り出した。
「さぁ、頼むぞなマリアンヌ。超熱々の熱湯を出せる魔剣『ホットスプ』で、奴にかけるぞな」
「はい!」
返答し、魔剣を振りかぶった瞬間、熱々の熱湯が魔剣から放出され、檻の中にいたスライムにかけた。・
「あとは三秒経てば‥‥‥」
ボウン!!
【オッケェェラァァァ!!】
「「「!?」」」
お湯がかかって三秒が経過した瞬間、スライムが音を立てて爆発した一瞬で、スライムの身体が変化してモグラのような魔獣の姿に変貌した。
「インスタント土魔獣『ミニオケラマン』の完成ぞな!!」
まさかまさかの人工的な魔獣の出現に、俺たちは驚愕するのであった‥‥‥‥
「あ、でもこれインスタントで本当の魔獣とはちょっと違うぞな。乾燥したら即スライムに戻るという欠点があるので、火の魔獣にした瞬間に戻るのが欠点ぞなねぇ」
「それだと、乾燥させやすい熱を発する魔剣の類を持つ人たちでは相手にしにくいのでは?」
「安心するぞな。他の魔獣にできないという欠点を得た代わりに、火に耐性を持った魔獣にするスライムも用意しているのぞなぁ!!」
「‥‥‥魔獣って、こんな楽につくれて良いものだっけ?」
「あー‥‥‥魔剣だから分かる身で言わせてもらうのですが、モドキと言って良い類ですネ。中身までは再現できてないようですが、それでもここまでやる技術力は正直言って驚きデス」
「知りたいなら、ぜひともその魔剣を研究させてほしい!!」
「いえ、結構デス」
…‥‥即答であった。そしてゼナ、いつもなら前に立ったりするのに、さりげなく俺の後ろに隠れているのはどういうことだよ。彼女がちょっと恐れている時点で、この研究部長ただ者じゃないよなぁ‥‥‥
各々が異なる日々を過ごしつつも、ここで再び同じ場所で学び、そして魔剣士として成長していくのだが、その異なる日々でやっていたことが休み明けに反映されやすいのだ。
「それで全員頑張って特訓していたのだが…‥」
「何故、ここまで相手の方が強くなって‥‥‥」
「いつ勝てる、分からぬけれど、諦めぬ‥‥‥‥いや、これはこれで快感が‥‥‥」
「…‥‥おかしな人がいたような気がするのですが、気のせいでしょうカ?」
「気のせいだと思った方が、良い事かもしれないぞ」
休み明けの実力テストという事で、座学のテストも待ち受けていたのだが乗り越え、戦闘面でのテストとしての模擬戦が行われたのだが、ゼナの一人勝ちな状況ができがあっていた。
これはこれで休み前の光景とも言えるので、いつもの日常が帰って来たような気がしなくもないのだけれども前以上に全滅までの早さが更新されてないだろうか?
夏季休暇中、鍛練のための模擬戦相手になってもらっていたのだが‥‥‥そのせいで強化されてしまった可能性が非常に大きい。
「いえ、私自身の強さはちょっと停止中デス。拡張作業中ですがまだまだですので、ほんの少し技術を増やしただけなのですヨ」
「そうなのか?」
「ハイ。そもそもパワーは今ご主人様の方が上なので、受け流しや反射などの技術を磨いただけなのデス」
ゼナ曰く、彼女のメイドとしての今の戦闘力は夏季休暇前の海での戦闘の一件で伸びた時以来、伸び悩んでいるらしい。
俺の竜化の影響で強化されていたようだが、悪影響というべきか成長するバランスがおかしくなっていたようで、うまい事成長できなくなっているのだとか。いや、そもそも魔剣の成長の伸びしろと考えると何なのか気になるが‥‥‥深い沼に入りそうなので、聞くのはやめておこう。
とにもかくにもそんな光景を経つつも、夏季休暇明けからは学園内で受ける授業内容に変化があるらしい。
「基礎的な部分から、実践面への授業へシフトか‥‥‥」
「おお、魔獣討伐に、本格的に出られるのか!」
「あ、でも毎日出るわけでもないし、どこに出るのかも分からないなら、すぐにでも向かえるわけではないのか‥‥‥」
全員治療されて復活したところで、学園の方から今後の方針が書かれた紙が配布されて全員目を通す。
内容を見れば、休暇前は魔剣の扱い方の基礎を叩きこんでいた授業がメインだったが、今の生徒たちの伸び方を見ると早めたほうが良いと判断されたらしく、学園長がそう発案して職員会議で可決されて授業の予定を早めてくれるようだ。
あのロックンロールなというか、歳の割に元気過ぎる学園長がそんなことを言うとは…‥‥ただ騒がしいだけの爺さんじゃなかったということに驚きを隠せない。
「でも、研究部の方から魔獣が出ない日には、魔獣の代用品が出るという知らせもあるのか」
「あの、ぞなぞな言っているちょっと目が怖い人ですか…‥‥嫌な予感しかしないデス」
生徒会研究部と言えば、入学初日からゼナへ視線を向けていたあの人とかが思い浮かぶ。
あの研究部、生徒会の中でも変人ぞろいが多いようで、表面に出ている人物だけでも実はまだまともな類であるという噂もあり、闇が深そうだ。
流石のゼナでも魔剣として何か思うところがあるのか関わり合いたくないところのようで、ちょっと嫌そうな顔になっていた。‥‥‥彼女にそんな顔をさせるとは、結構恐ろしい所なのかもしれない。
そうこうしているうちに、どうやらその代用品とやらをさっそく見せてくれる時が来たようだ。
なんでも、代用品が何なのか気になる生徒たちが出るのは予想されていたようで、ならば先に見せた方が後の不安もないだろうという事のようだが‥‥‥‥
「ははははは!!よく来てくれたぞなねぇ新入生、いや、既に魔剣に対して大分親しみ、慣れた1年生たちよ!!諸君らの不安払拭、魔獣代用品への信頼構築のために、直ぐにでもどのようなものなのか確認してもらうために、やって来たぞなぁぁ!!」
「さぁ、先輩の説明を聞いてほしいのです!!」
学園の広い模擬戦場へ集められ、中央に立っているのは研究部部長のフォンティーヌと、その助手で俺たちの先輩でもある2年のマリアンヌという助手。
そしてその横には何やら大きな檻が設置されていたのだが…‥‥見たところ、中には何もなかった。
「研究部長、何も入っていないように見えるのですが」
「当たり前ぞな。なぜならまだ、入れていないぞな。これから実演して見てもらうために、安全を考えて持ってきただけぞな」
そう言いながら研究部長が何やら懐を探って取り出したのは、プルンとした球体の物体。
中身に赤い目玉のようなものが入っているが、それが魔獣の代用品と言うのだろうか?
「ふふふ、これぞ魔獣相手ができない日のために、代々の研究部長に語り継がれているという『インスタント魔獣スライム』という道具ぞな!!どの様な魔獣を相手にしたいのかこちらの粉末で選ぶぞなが…‥‥とりあえずここは、一番お手軽な土の魔獣のもとにするぞな」
取り出したスライムに謎の粉をかけ、スライムを檻の中に入れた。
檻の中に入れたところで変化はないのだが、研究部長が手を叩くとマリアンヌがすぐに懐から魔剣を取り出した。
「さぁ、頼むぞなマリアンヌ。超熱々の熱湯を出せる魔剣『ホットスプ』で、奴にかけるぞな」
「はい!」
返答し、魔剣を振りかぶった瞬間、熱々の熱湯が魔剣から放出され、檻の中にいたスライムにかけた。・
「あとは三秒経てば‥‥‥」
ボウン!!
【オッケェェラァァァ!!】
「「「!?」」」
お湯がかかって三秒が経過した瞬間、スライムが音を立てて爆発した一瞬で、スライムの身体が変化してモグラのような魔獣の姿に変貌した。
「インスタント土魔獣『ミニオケラマン』の完成ぞな!!」
まさかまさかの人工的な魔獣の出現に、俺たちは驚愕するのであった‥‥‥‥
「あ、でもこれインスタントで本当の魔獣とはちょっと違うぞな。乾燥したら即スライムに戻るという欠点があるので、火の魔獣にした瞬間に戻るのが欠点ぞなねぇ」
「それだと、乾燥させやすい熱を発する魔剣の類を持つ人たちでは相手にしにくいのでは?」
「安心するぞな。他の魔獣にできないという欠点を得た代わりに、火に耐性を持った魔獣にするスライムも用意しているのぞなぁ!!」
「‥‥‥魔獣って、こんな楽につくれて良いものだっけ?」
「あー‥‥‥魔剣だから分かる身で言わせてもらうのですが、モドキと言って良い類ですネ。中身までは再現できてないようですが、それでもここまでやる技術力は正直言って驚きデス」
「知りたいなら、ぜひともその魔剣を研究させてほしい!!」
「いえ、結構デス」
…‥‥即答であった。そしてゼナ、いつもなら前に立ったりするのに、さりげなく俺の後ろに隠れているのはどういうことだよ。彼女がちょっと恐れている時点で、この研究部長ただ者じゃないよなぁ‥‥‥
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神眼のカードマスター 〜パーティーを追放されてから人生の大逆転が始まった件。今さら戻って来いと言われてももう遅い〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「いいかい? 君と僕じゃ最初から住む世界が違うんだよ。これからは惨めな人生を送って一生後悔しながら過ごすんだね」
Fランク冒険者のアルディンは領主の息子であるザネリにそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
父親から譲り受けた大切なカードも奪われ、アルディンは失意のどん底に。
しばらくは冒険者稼業をやめて田舎でのんびり暮らそうと街を離れることにしたアルディンは、その道中、メイド姉妹が賊に襲われている光景を目撃する。
彼女たちを救い出す最中、突如として【神眼】が覚醒してしまう。
それはこのカード世界における掟すらもぶち壊してしまうほどの才能だった。
無事にメイド姉妹を助けたアルディンは、大きな屋敷で彼女たちと一緒に楽しく暮らすようになる。
【神眼】を使って楽々とカードを集めてまわり、召喚獣の万能スライムとも仲良くなって、やがて天災級ドラゴンを討伐するまでに成長し、アルディンはどんどん強くなっていく。
一方その頃、ザネリのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
ダンジョン攻略も思うようにいかなくなり、ザネリはそこでようやくアルディンの重要さに気づく。
なんとか引き戻したいザネリは、アルディンにパーティーへ戻って来るように頼み込むのだったが……。
これは、かつてFランク冒険者だった青年が、チート能力を駆使してカード無双で成り上がり、やがて神話級改変者〈ルールブレイカー〉と呼ばれるようになるまでの人生逆転譚である。
【完結】海外在住だったので、異世界転移なんてなんともありません
ソニエッタ
ファンタジー
言葉が通じない? それ、日常でした。
文化が違う? 慣れてます。
命の危機? まあ、それはちょっと驚きましたけど。
NGO調整員として、砂漠の難民キャンプから、宗教対立がくすぶる交渉の現場まで――。
いろんな修羅場をくぐってきた私が、今度は魔族の村に“神託の者”として召喚されました。
スーツケース一つで、どこにでも行ける体質なんです。
今回の目的地が、たまたま魔王のいる世界だっただけ。
「聖剣? 魔法? それよりまず、水と食糧と、宗教的禁忌の確認ですね」
ちょっとズレてて、でもやたらと現場慣れしてる。
そんな“救世主”、エミリの異世界ロジカル生活、はじまります。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる