私はあなたの魔剣デス ~いや、剣じゃないよね、どう見ても違うよね?~

志位斗 茂家波

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6章 悪意と善意、トラブルメーカーと苦労人

6-3 あっさり風味にしたいのに、うっかり間違えて

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 寮の自室の荷物も片付け終わり、無事に危険物なども処分をし終えた。
 
 気が付けば留学期間も終わる日が来ており、明日には帝国を立ち王国へ向けてでなければならない時になっていた。

「だけど、その前に一つ面倒な手続きもあるか…むぅ、一応ゼナ預かりだけど、王国の生徒ではないフィリアはここでルルシアに預けることになるんだな」
「そうした方が良いですわね。諸外国から見たバランス的に、一旦ドラゴンの力は両国で分散しているのだと見せるために必要になりますわ」
『アア?』
「まぁ、正式な生徒ではないですからネ」

 ギリギリまでやるべき手続きは、きちんと残っていたらしい。

 どこかの組織の手によって作りだされた、火炎竜の少女‥‥俺の細胞とか何かを色々使って生み出された彼女の扱いに関して、一時的に帝国に預けることが決まったようである。

 現状はゼナの手に預けられている状態ではあったのだが、一応ドラゴンでもあるという事で、国同士の協議の結果、一旦帝国でしっかり教育を行うことにしたのだとか。


 もちろん、変なこととかされることはないだろう。やらかしたらしっかりと保護者ゼナからの報復はあるだろうし、そもそもゼナ預かりになった理由も青薔薇姫が何かしらの関与をしているらしく、そこからの盛大なお仕置きがある可能性を考えると、やらかそうとする輩自体がいないらしい。

 なお、青薔薇姫の話に関してついでだが、最近ちょっと自主的に自首しまくっていた悪人たちの量がようやく落ち着いて来たらしく、刑務所や留置場の拡張工事の人手に転用されることになったらしい。
 もちろんタダ働きではなく、更生が出来そうであれば色々と保証されるようで、帝国では今人員が増えて色々と活発な活動が出来るようになってきたのだとか。




 何にしても、フィリアは俺の留学終了後は、帝国の学園の方でルルシアと一緒に学ぶことになる。
 もちろん、魔剣士ではないので残念ながら魔剣士の授業の一部を受けることはできないが‥‥‥それでもドラゴンとしての力は強いので、戦術面の向上も兼ねて学習することに意味はある。

 それに、妹のような者なのでおいていくのはちょっと不安にも思ったが、どうやら彼女は彼女なりに帝国で学び続けることに不満はないらしい。
 ここでより強くなって、また会う時には模擬戦を行いたいらしいからな。うーん、ドラゴン同士の逃走だと少々戦場がシャレにならなくなるから、都合の良い戦いの場が欲しくなるなぁ‥‥‥呪王のところのあそこ、貸してくれないかな?

『絶対にシャレにならんから、断固断る』

‥‥‥気のせいか今、頭に直接語り掛けるような声が聞こえた。ああ、そうですか、お断りですか。

 うん、否定もできないし、諦めておくか。また今度、遊びに行くことはしておきたいが‥‥‥



「それで後は、この書類を片付けて‥結構サインとかも必要になるんだな」
「流石に犬猫を預けるようなものではないですもの。国家レベルの取引のようなものなので、それだけ厳重にやらなければいけないのですわ」
「それもそうか」

 犬猫なら可愛いものだが、預けるのはドラゴンなんよなぁ‥‥‥ははは、そう考えると結構やばい事に入っているような気がする。

 何というか、普通に魔剣士として魔獣をばんばん葬り去る人生を考えはしたけれども、一体何をどうしてドラゴンまで扱うような人生になるのだと、誰が想像することが出来ただろうか。

 いや、そもそもの原因をさかのぼっていくと、まず母がドラゴンと結ばれてというのが一番の原因か‥‥‥相手になったドラゴン、俺にとって父親の人、本当に何を思ってそうなったのやら。


「ちなみに調べてみたのですが、ほぼご主人様のお母様が、青薔薇姫がロックオンしたそうですネ。80%ぐらいの割台というのが、驚きですけれどネ」
「へぇ、80%…あれ?あと20%は何だ?」
「恋愛によって愛が育まれたそうですヨ」
「「…‥‥嘘じゃないかな?」」
「いえ、私も物凄く疑いたくなりましたが…本当に、まともな恋愛も合ったようデス」

 誇張ではなくむしろそれでも控えめにされているような伝説の数々を残していた青薔薇姫。

 自分の母親のことなのだが、そんな相手に対して、そんな事が出来るとは‥‥我が父ながら、どんな豪胆すぎるドラゴンだったのか、気になるところではある。

 そう思いながらも手続きをこなし、無事に帝国を去るまでにやるべきものは全て終えることが出来たのであった‥‥‥




「‥‥‥そう言えば今更すぎるのだが、俺の父ってどういう人、いや、ドラゴンだったんだ?」
「あー…とりあえず簡潔に言えば、青薔薇姫を妻にした伝説のドラゴンと言えますかネ?」

 全然簡潔に答えられていないと思う。青薔薇姫伝説ばかりに目を向けてしまうが、考えたら本当に父親って何なんだろうか‥‥‥
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