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初めての買い物
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SIDEゼロ
フリージアと名乗る少女と「魔の森」とかいう森の中にあった湖のほとりに家を建て、共同生活してひと月ほど経とうとしていた。
見知らぬ男女同士という事は色々あるだろうけど、互いに前世などから今世はのんびり生きたいという意見は一致したので、その事に協力をしあう事を約束していた。
フリージアはなんというか、見た目は黙ってさえいれば綺麗な人だとは思えるんだけどねぇ…‥‥いや、色々残念と言うか、彼女らしいとも考えられるようなことが分かって来た。
前世の記憶や、彼女自身の賢さを活かして、どうやらとある国の馬鹿との婚約を破棄するように誘導し、そして叶って国外追放になれたのはいいだろう。
話を聞く限り、その馬鹿…‥‥一応王子らしいけど、確かにそんな人には誰も嫁ぎたくはないだろうしなぁ。同性でも友人になりたくはない。
で、何も証拠を残さずに自然と相手側からなるようにと計画を練るだけの知能や、そして己の家での領地経営の手伝いで反映させたり、この世界にもあった特許制度を利用して様々な新たなものを生み出すという事もして、やっぱり決行できる女性なんだなとは思えたよ。
ただねぇ、やっぱり前世で普通の生活を知っていようが、今世で令嬢としての生活を学ばされたせいもあるのか…‥‥
「あ」
ヒュン ザクッツ!!
「おうふぅっつ!?」
危うくというか、包丁がすぐ横を通って壁に刺さったんですが!?
「ごめんなさいゼロさん!!今日は先ほど釣った湖の魚の刺身にしようとしたのですが、つい手がぬめっているのを忘れてましたぁぁぁ!!」
「そこは手のぬめりに気が付いてほしかったよ!!」
なんというか、どこか抜けているんだよねフリージアは。
包丁が自身に刺さりそうになった恐怖を抱きつつ、ゼロはそう思った。
令嬢として生活していた割には、すぐにこの自分でいろいろとこなすという事をきちんとできるようにフリージアは適応していた。
ただ、どういうわけか彼女は何処かドジを踏むようで、今のが一番極端な例であろう。
天は二物を与えずという言葉の意味を、ゼロはフリージアとの生活でよく学んだのであった。
朝食を取り終え、今日は何をしようかとゼロとフリージアは語り合うことにした。
「今日は畑の拡張をしてみたいけどさ、野菜の種とかが足りないんだよなぁ……」
「そう言えば調味料もあらかじめいくつか用意はしておいたのですが、その在庫もそろそろ底をつきそうなんですよ。やっぱり調理の際にこぼしたりして、無駄に消費をしてしまったのもあるんでしょうけど…‥‥」
「「……だったら、買い物かな?」」
互いに声がそろい、思わずゼロとフリージアは笑った。
明るく笑顔で笑いあい、この日常が楽しいのだと再認識させてくれる。
そんなことで、二人は今日、この地での生活から初めて森の外に出て、調味料やその他足りない物を外から買いに行くことにしたのであった。
「そう言えば、俺ってお金持っていないんだが……」
「大丈夫ですよ。私は特許等で収入を得ていますし、ギルドと言うところに登録していて、いつでもお金を引き出せるんです!」
ゼロのふと気が付いた言葉に、フリージアはぐっとこぶしを握って自信満々に答えた。
フリージアの説明いわく、ギルドと言うどの国にも属せず、中立の立場となる機関があるのだという。
特許の管理や、モンスターが出て被害が出そうな場合の冒険者の派遣などを担当しており、銀行のような役割もしているのだとか。
「この世界にある者すべてに魔力と言う物があり、個人によって微妙に異なるそうです。で、その事なう事に気が付いたとあるギルドを最初に設立した人はそれに目を付けて、本人かどうか識別できる魔道具を作ったといわれているんですよ」
「なるほど…‥‥そして、その判定によって銀行の口座のように個人を識別して金の貸し借り引き出し預け入れなどができるのか」
フリージアの説明に納得するゼロ。
なんとなく、そのシステムの設立者がどこか転生者のような気もするのだが…‥‥気にしないことにした。
森から出た後、とりあえず一番近い市場がフリージアのいたメーリング王国の隣国のデスタッチ王国らしく、そこへゼロたちは向かうことにした。
と言っても、徒歩ではない。
「なんかこういうのがどこかの映画にあったなぁ…‥‥」
「空を飛ぶのって気持ちいいですねゼロさん!!」
ゼロの魔法によって飛行して、フリージアは目を輝かせた。
直線距離なうえに、歩くよりもより早く目的地へつけるのだがなかなかいい感じである。
なお、飛行魔法を配慮して、フリージアのスカートの中が見えないように魔法をかけるのも忘れないようにしたのであった……
――――――――――――――――――――――――――――
SIDEフリージア
……今日はものすごい体験をしたと思える。
なぜなら、人類の夢でもあろう空を飛ぶことをできたのだから。
まぁ、魔人であるゼロさんの魔法で飛んだので自力ではないが、それでも気持ちが良かったのは確かだろう。
一応、本当はメーリング王国の端の方にある市場の方がほんの少しだけ距離が近かった。
けれども、私は国外追放を受け手もいるので、近寄る気にもならず、もう一つの隣国の方が近いと私は話し、そこに向かった。
人に注目されるのも好みではないので、うかつにばれないようにある程度の距離が近くなったところで一旦私たちは地上に降り、そしてゼロさんがとある魔法をかけてくれた。
いわく、私を気遣っての認識阻害魔法と言う物らしい。
名前の通り、私自身がいるとわかっても、どこの誰かまではよくわからない……要は漫画やアニメのモブ的な存在感になる魔法なのだとか。
親しい友人や、家族には効果がほとんどないそうだが、盲目の馬鹿王子や一般人には効果がてきめんのようですぐに私とはわからないらしい。
ゼロさんはわかると言ってくれたけど……それを聞いて、少しだけ胸が熱くなったのはなぜなのだろうか?
その事に関する疑問は後にしようと心にしまいつつ、私たちはデスタッチ王国の市場の中に入った。
魔の森近くにある国だが、ここはたまに森の外に出てくるモンスターを活かして、たまに狩りでド派手に演出し、観光の目玉にしているのだとか。
そして、市場に並ぶ店の品々は新鮮なものが多く、品質が高いことがうかがえることから、きちんと整備されているのは間違いないだろう。
ふと気が付けば、街中にある噴水を見て私は思わず笑みを浮かべながらつい隣にいたゼロさんにそのわけを話した。
あの噴水……私が考案した特許の一つで、実は街中を流れる下水道や飲料水などの浄化作用を及ぼす特殊な魔道具なのである。
メーリング王国の各都市や街の中には、細工を凝らして見た目を変えていたりするとはいえ、いくつもの同じ様な噴水が設置されているのだ。
その為、いつも街の中は綺麗になっていて、水もおいしいなどと言われていたけど……あら?今は大丈夫なのかしら?
そう言えば私はあの馬鹿との婚約破棄を予想して、もしそうなったらメーリング王国だけ、私の特許全ての強制停止及び回収をするようにと、ギルドと契約していましたね。
噴水だけではなく、他にもいろいろありまして…‥‥メーリング王国だけちうのは、近隣諸国にあまり迷惑が掛からないようにと言う配慮をしていたからですよ。
ギルドは絶対的な中立機関でもあり、王族の命令で会っても、その契約をした私自身にしかその権限はないし……考えるのはやめておきましょう。
あ、でも確かお父様の領地だけは何もしないようにしていましたし、大丈夫ですよね?
そう考えながら市場をゼロさんと共に出歩き、いくつもの調味料の購入や、ゼロさんが畑に新たに植えようとする植物の種等の購入を終えていました。
まぁ、これだけあればいいでしょう。
購入後、余った予算等はギルドに再び預け、帰路についた。
あ、その前にギルドで私は王国に残っているはずの両親あてに手紙を出しておきました。
住んでいる場所を勘づかれて、あの馬鹿共が嫌がらせのために来るのも嫌ですし、一応住所は書きませんでしたけどね。
帰ったらさっそく畑に種をまいて育てるんだとゼロさんはご機嫌で、見ている私もうれしくなりましたね。
…‥あ、せっかくここまで来たのだし、もう一つの案件をやってもらう事を忘れていましたね。
先ほど言ったギルドと言う期間は、モンスターから取れる素材の買い取りとかをやっていますので、ゼロさんが狩ってきたモンスターの素材で売れそうなのを家に取ったままでした。
…‥‥また今度でいいでしょうね。
そう思いながら、私はゼロさんと共に家へと帰宅するのであった…‥‥‥
メーリング王国の現状?噂とか流れていましたけど、見に行く気もありませんね。
国外追放の身でもありますし、関わりたくもありませんから。
フリージアと名乗る少女と「魔の森」とかいう森の中にあった湖のほとりに家を建て、共同生活してひと月ほど経とうとしていた。
見知らぬ男女同士という事は色々あるだろうけど、互いに前世などから今世はのんびり生きたいという意見は一致したので、その事に協力をしあう事を約束していた。
フリージアはなんというか、見た目は黙ってさえいれば綺麗な人だとは思えるんだけどねぇ…‥‥いや、色々残念と言うか、彼女らしいとも考えられるようなことが分かって来た。
前世の記憶や、彼女自身の賢さを活かして、どうやらとある国の馬鹿との婚約を破棄するように誘導し、そして叶って国外追放になれたのはいいだろう。
話を聞く限り、その馬鹿…‥‥一応王子らしいけど、確かにそんな人には誰も嫁ぎたくはないだろうしなぁ。同性でも友人になりたくはない。
で、何も証拠を残さずに自然と相手側からなるようにと計画を練るだけの知能や、そして己の家での領地経営の手伝いで反映させたり、この世界にもあった特許制度を利用して様々な新たなものを生み出すという事もして、やっぱり決行できる女性なんだなとは思えたよ。
ただねぇ、やっぱり前世で普通の生活を知っていようが、今世で令嬢としての生活を学ばされたせいもあるのか…‥‥
「あ」
ヒュン ザクッツ!!
「おうふぅっつ!?」
危うくというか、包丁がすぐ横を通って壁に刺さったんですが!?
「ごめんなさいゼロさん!!今日は先ほど釣った湖の魚の刺身にしようとしたのですが、つい手がぬめっているのを忘れてましたぁぁぁ!!」
「そこは手のぬめりに気が付いてほしかったよ!!」
なんというか、どこか抜けているんだよねフリージアは。
包丁が自身に刺さりそうになった恐怖を抱きつつ、ゼロはそう思った。
令嬢として生活していた割には、すぐにこの自分でいろいろとこなすという事をきちんとできるようにフリージアは適応していた。
ただ、どういうわけか彼女は何処かドジを踏むようで、今のが一番極端な例であろう。
天は二物を与えずという言葉の意味を、ゼロはフリージアとの生活でよく学んだのであった。
朝食を取り終え、今日は何をしようかとゼロとフリージアは語り合うことにした。
「今日は畑の拡張をしてみたいけどさ、野菜の種とかが足りないんだよなぁ……」
「そう言えば調味料もあらかじめいくつか用意はしておいたのですが、その在庫もそろそろ底をつきそうなんですよ。やっぱり調理の際にこぼしたりして、無駄に消費をしてしまったのもあるんでしょうけど…‥‥」
「「……だったら、買い物かな?」」
互いに声がそろい、思わずゼロとフリージアは笑った。
明るく笑顔で笑いあい、この日常が楽しいのだと再認識させてくれる。
そんなことで、二人は今日、この地での生活から初めて森の外に出て、調味料やその他足りない物を外から買いに行くことにしたのであった。
「そう言えば、俺ってお金持っていないんだが……」
「大丈夫ですよ。私は特許等で収入を得ていますし、ギルドと言うところに登録していて、いつでもお金を引き出せるんです!」
ゼロのふと気が付いた言葉に、フリージアはぐっとこぶしを握って自信満々に答えた。
フリージアの説明いわく、ギルドと言うどの国にも属せず、中立の立場となる機関があるのだという。
特許の管理や、モンスターが出て被害が出そうな場合の冒険者の派遣などを担当しており、銀行のような役割もしているのだとか。
「この世界にある者すべてに魔力と言う物があり、個人によって微妙に異なるそうです。で、その事なう事に気が付いたとあるギルドを最初に設立した人はそれに目を付けて、本人かどうか識別できる魔道具を作ったといわれているんですよ」
「なるほど…‥‥そして、その判定によって銀行の口座のように個人を識別して金の貸し借り引き出し預け入れなどができるのか」
フリージアの説明に納得するゼロ。
なんとなく、そのシステムの設立者がどこか転生者のような気もするのだが…‥‥気にしないことにした。
森から出た後、とりあえず一番近い市場がフリージアのいたメーリング王国の隣国のデスタッチ王国らしく、そこへゼロたちは向かうことにした。
と言っても、徒歩ではない。
「なんかこういうのがどこかの映画にあったなぁ…‥‥」
「空を飛ぶのって気持ちいいですねゼロさん!!」
ゼロの魔法によって飛行して、フリージアは目を輝かせた。
直線距離なうえに、歩くよりもより早く目的地へつけるのだがなかなかいい感じである。
なお、飛行魔法を配慮して、フリージアのスカートの中が見えないように魔法をかけるのも忘れないようにしたのであった……
――――――――――――――――――――――――――――
SIDEフリージア
……今日はものすごい体験をしたと思える。
なぜなら、人類の夢でもあろう空を飛ぶことをできたのだから。
まぁ、魔人であるゼロさんの魔法で飛んだので自力ではないが、それでも気持ちが良かったのは確かだろう。
一応、本当はメーリング王国の端の方にある市場の方がほんの少しだけ距離が近かった。
けれども、私は国外追放を受け手もいるので、近寄る気にもならず、もう一つの隣国の方が近いと私は話し、そこに向かった。
人に注目されるのも好みではないので、うかつにばれないようにある程度の距離が近くなったところで一旦私たちは地上に降り、そしてゼロさんがとある魔法をかけてくれた。
いわく、私を気遣っての認識阻害魔法と言う物らしい。
名前の通り、私自身がいるとわかっても、どこの誰かまではよくわからない……要は漫画やアニメのモブ的な存在感になる魔法なのだとか。
親しい友人や、家族には効果がほとんどないそうだが、盲目の馬鹿王子や一般人には効果がてきめんのようですぐに私とはわからないらしい。
ゼロさんはわかると言ってくれたけど……それを聞いて、少しだけ胸が熱くなったのはなぜなのだろうか?
その事に関する疑問は後にしようと心にしまいつつ、私たちはデスタッチ王国の市場の中に入った。
魔の森近くにある国だが、ここはたまに森の外に出てくるモンスターを活かして、たまに狩りでド派手に演出し、観光の目玉にしているのだとか。
そして、市場に並ぶ店の品々は新鮮なものが多く、品質が高いことがうかがえることから、きちんと整備されているのは間違いないだろう。
ふと気が付けば、街中にある噴水を見て私は思わず笑みを浮かべながらつい隣にいたゼロさんにそのわけを話した。
あの噴水……私が考案した特許の一つで、実は街中を流れる下水道や飲料水などの浄化作用を及ぼす特殊な魔道具なのである。
メーリング王国の各都市や街の中には、細工を凝らして見た目を変えていたりするとはいえ、いくつもの同じ様な噴水が設置されているのだ。
その為、いつも街の中は綺麗になっていて、水もおいしいなどと言われていたけど……あら?今は大丈夫なのかしら?
そう言えば私はあの馬鹿との婚約破棄を予想して、もしそうなったらメーリング王国だけ、私の特許全ての強制停止及び回収をするようにと、ギルドと契約していましたね。
噴水だけではなく、他にもいろいろありまして…‥‥メーリング王国だけちうのは、近隣諸国にあまり迷惑が掛からないようにと言う配慮をしていたからですよ。
ギルドは絶対的な中立機関でもあり、王族の命令で会っても、その契約をした私自身にしかその権限はないし……考えるのはやめておきましょう。
あ、でも確かお父様の領地だけは何もしないようにしていましたし、大丈夫ですよね?
そう考えながら市場をゼロさんと共に出歩き、いくつもの調味料の購入や、ゼロさんが畑に新たに植えようとする植物の種等の購入を終えていました。
まぁ、これだけあればいいでしょう。
購入後、余った予算等はギルドに再び預け、帰路についた。
あ、その前にギルドで私は王国に残っているはずの両親あてに手紙を出しておきました。
住んでいる場所を勘づかれて、あの馬鹿共が嫌がらせのために来るのも嫌ですし、一応住所は書きませんでしたけどね。
帰ったらさっそく畑に種をまいて育てるんだとゼロさんはご機嫌で、見ている私もうれしくなりましたね。
…‥あ、せっかくここまで来たのだし、もう一つの案件をやってもらう事を忘れていましたね。
先ほど言ったギルドと言う期間は、モンスターから取れる素材の買い取りとかをやっていますので、ゼロさんが狩ってきたモンスターの素材で売れそうなのを家に取ったままでした。
…‥‥また今度でいいでしょうね。
そう思いながら、私はゼロさんと共に家へと帰宅するのであった…‥‥‥
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