花火と少女は空を舞う

紺青くじら

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プロローグ

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 「それでね! おっきい音がしたんだ! どーんって!」

 君はその日も、瞳をきらきらと輝かせていた。そうして私に、楽しそうに話してくれたよね。

「空にね、大きな花がさくんだよ!」

 私は、この小さな部屋の世界しか知らない。気づいた時には、既にこの部屋の中にいた。だから君の話はどこか不思議で、とても心惹かれるものだった。

「見せてあげたかったなぁ。そうだ、来年は一緒に見に行こう! 僕が連れてってあげる!」

 君のその言葉に、私は目を輝かせた。それは、私の願っていたことだ。君が語る世界はどれもキラキラしているように思えた。
 だから、君と世界を見てみたいと思っていた。

 ねぇ、涼平。

 約束だよ。
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