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八月二十五日
探しもの、夏陽炎
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「……彩織ちゃんはなんで、またこんな田舎の村に来たの。四年ぶりに」
「──僕はね、夏を探しに来たんだ。自分の思い描く、理想の夏をさ」
その言葉はまるで、幼少期に過ごした、あの夏休みの冒険のようだと思った。八月二十五日の午後五時過ぎ、軒先にある民家の縁側に腰掛けながら、僕は左隣に座る初恋の相手──椎名あやめに向けて、そう返事する。
麦わら帽子をかぶった彼女の面持ちは、どこか不思議そうで、目を丸くしたまま瞬きを続けているのが、少しだけ可愛らしく思えた。純白のワンピースを涼風になびかせながら、あやめはふと、薄ぼけた藍白の空に映える、あの入道雲を見上げている。爛々と降り注ぐ斜陽の眩しさにも、彼女は目を細めなかった。
「夏を探しに来たって、なに」
肩まで伸びた黒髪と、紅い曼珠沙華の髪飾り──それが帽子の合間から覗いていた。黒曜石のように玲瓏とした瞳の色で、あやめはまた、僕の方へ視線を戻す。
けれどそれは、僕を見ているというよりも、僕の向こうを見つめているようだった。透き通って綺麗な瞳には、自分の面持ちが映っている。根拠のない直感で、それはどこか、僕自身の胸の内をすべて見透かされているような、そんな気がしてたまらなかった。
胸の奥に絡みついた何かが、喉を通って吐き出されそうな気がする。この四年越しの再会を懐かしむように、或いは、この初恋の相手を愛しむように──。幼いあの日、初めてここで出会った時のことを思い出しながら、うるさいくらいに鼓動する心臓の音を感じていた。
庭先の雑木林から聞こえる蝉時雨の音色は、耳鳴りのように遥か遠くを、消えゆく泡沫みたく漂っている。小さく深呼吸して、それから僕は口を開いた。
「あやめちゃんと初めて会った時、覚えてるかな。麦わら帽子をして、真っ白いワンピースを着てて──」
「──それで私が、飲みかけの麦茶を分けてあげたこと?」
「うん、そう」
いま思えば、あれが僕の、たった一度きりの初恋だった。帰省のために、年に数回しか訪れない山あいの村で、炎天の下、田舎の遅い空気感の中で、時間だけが永遠に有り余っているような気がしていた。
どんなに遊んでもやることは尽きなくて、冒険をするような心持ちで、そうして辿り着いた先に、少女がいた。麦わら帽子に純白のワンピースなんて、そんな、物語にでも出てきそうな少女が、僕の目の前に現れた。
ここから見える、庭先の景色を眺め回す。少しだけ日射しに焼けて、太腿の裏がじんわりと温かさを帯びていった。村の外れ、坂道を上った高台にあるこの家は、木立の茂る庭先から、神社の境内と裏山がいつも見える。
肌にまとわりつく柔らかな熱気と、青青とした土草の匂い──夏の夕暮れに染み入るような蝉時雨の音色が、今度はやけに大きく聞こえた。はにかむようなあやめの表情に、僕は視線を引き戻す。
「……子供の時って、不思議だね。今の私なら、恥ずかしくて、絶対できない」
「そんなことなんて気にもしないし、いつの間にか友達になってるんだよ。すごいよね」
二人で小さく笑いながら、遠い昔の記憶を思い起こす。少女が持っているグラスの中に、氷が二つか三つ、真夏の陽光に爛々と煌めいて、地面に小麦色の、淡い揺らめきを落としていた。その縁に口づけた彼女が、「飲む?」と腕を伸ばしたときの、カランコロンと鳴るあの涼やかな音が、今もどこからか、聞こえてくるような気がした。
それは僕にとって、少しだけ心が踊る、懐かしい音だった。
年に数回、その多くはだいたい夏休みに、あやめと僕は、いつの間にか顔を合わせる仲になっていた。けれど、たったその間きりの仲だから、幼馴染とも言いがたくて──ともすれば、顔馴染み以上で幼馴染未満という僕の表現は、間違っていないように思う。
そうして、子供らしく無邪気で奔放にはしゃいでいた彼女の面影は、この四年間の間に、もう、あの立ち込める陽炎の向こうに、霞んでしまったらしい。最後に会ったのが、確か、小学六年生の夏休みだったろうか。あの時の記憶のままでは、なくなってしまっていた。
「そういうのが、今は羨ましい以上に懐かしい。だから、その感覚をもう一度、見つけたいなって思った。何もできないまま、無駄に夏休みの時間だけが過ぎちゃうような気がして──使い切れないと思ってた時間が、あっという間に過ぎちゃって、何もしないまま夏が終わるのが、少しだけ怖くなった」
その焦燥感だけが、僕の中で急かされていたのかもしれない。だから、過去の思い出に逃げたくなった。立ち返りたくなった。縋りたくなった。僕がここで過ごしたはずの夏休みは、あの眩しさは、今はまだ、感じられていないけれど──それでも、記憶が薄れかけていても、あの夏の眩しさだけは、覚えていた。
「だから僕はね、探しにきたんだ──喧騒な都会に疲れて、わざわざそこから離れてまでね。自分の思い描く理想の夏が、ほんの少しだけでも、ここにある気がして。それを見つけられれば、何もしなかったことにはならないから。……でも、もう夏休みなんて一週間も残ってないのに、今更、動くのも遅いかな」
「……ううん、きっと、少なくとも彩織ちゃんは、そんなことない。私はもう、間に合わないかもしれないけど、彩織ちゃんならまだ、何をやっても間に合うよ。だから、遅いなんて言わないで」
「……うん、ありがとう」
奔放な性格のあやめにしては、どこか引っかかるような物言いだった。けれど今の僕に、そこを突き詰めるだけの勇気もなくて、胸の奥に湧き始めた靄のような存在が、どこか心地悪く思えた。
──そうして僕たちはずっと、そのまま無言で肩を並べていた。けれど、居心地が悪いなんてことはなくて、むしろ、心地の良い森閑のなかに、二人揃って佇んでいる。
いつの間にか、あたりに聞こえていた蝉時雨も、止んでいた。先程よりも、黄昏時の茜色が濃い。瞬きのたびに目蓋の裏を焼く陽光も、瞳を入り乱れて射すのも、みんな、そのせいだった。ただ漫然と、夏の片夕暮に降られて、まどろんでいた。
「……烏、鳴いてるね」
あやめはそう呟きながら、上目に僕の方を見る。確かに烏が鳴いていた。どこかで一羽が一声上げると、もう一羽が追随して、その二羽が幾度も幾度も鳴きながら、遠く近くを波のように飛び回って、気が付いた時にはやがて、空に融けたその余韻を聞かされている。
「僕もそろそろ、戻ろうかな。夕食時だし」
「うん、その方がいいよ」
頷くあやめを横目に、緩慢な動作で立ち上がる。一拍遅れてから、彼女は視線をこちらに向けた。
「いつまで、この村にいるの」
「夏休みが終わるまでは、少なからずいるよ」
「あと何日?」
「えっと──一週間くらい」
「……そっか。楽しんでね」
「うん。また明日も来ていい?」
僕の問いかけに、彼女は何も答えないまま、小さく笑った。
「──僕はね、夏を探しに来たんだ。自分の思い描く、理想の夏をさ」
その言葉はまるで、幼少期に過ごした、あの夏休みの冒険のようだと思った。八月二十五日の午後五時過ぎ、軒先にある民家の縁側に腰掛けながら、僕は左隣に座る初恋の相手──椎名あやめに向けて、そう返事する。
麦わら帽子をかぶった彼女の面持ちは、どこか不思議そうで、目を丸くしたまま瞬きを続けているのが、少しだけ可愛らしく思えた。純白のワンピースを涼風になびかせながら、あやめはふと、薄ぼけた藍白の空に映える、あの入道雲を見上げている。爛々と降り注ぐ斜陽の眩しさにも、彼女は目を細めなかった。
「夏を探しに来たって、なに」
肩まで伸びた黒髪と、紅い曼珠沙華の髪飾り──それが帽子の合間から覗いていた。黒曜石のように玲瓏とした瞳の色で、あやめはまた、僕の方へ視線を戻す。
けれどそれは、僕を見ているというよりも、僕の向こうを見つめているようだった。透き通って綺麗な瞳には、自分の面持ちが映っている。根拠のない直感で、それはどこか、僕自身の胸の内をすべて見透かされているような、そんな気がしてたまらなかった。
胸の奥に絡みついた何かが、喉を通って吐き出されそうな気がする。この四年越しの再会を懐かしむように、或いは、この初恋の相手を愛しむように──。幼いあの日、初めてここで出会った時のことを思い出しながら、うるさいくらいに鼓動する心臓の音を感じていた。
庭先の雑木林から聞こえる蝉時雨の音色は、耳鳴りのように遥か遠くを、消えゆく泡沫みたく漂っている。小さく深呼吸して、それから僕は口を開いた。
「あやめちゃんと初めて会った時、覚えてるかな。麦わら帽子をして、真っ白いワンピースを着てて──」
「──それで私が、飲みかけの麦茶を分けてあげたこと?」
「うん、そう」
いま思えば、あれが僕の、たった一度きりの初恋だった。帰省のために、年に数回しか訪れない山あいの村で、炎天の下、田舎の遅い空気感の中で、時間だけが永遠に有り余っているような気がしていた。
どんなに遊んでもやることは尽きなくて、冒険をするような心持ちで、そうして辿り着いた先に、少女がいた。麦わら帽子に純白のワンピースなんて、そんな、物語にでも出てきそうな少女が、僕の目の前に現れた。
ここから見える、庭先の景色を眺め回す。少しだけ日射しに焼けて、太腿の裏がじんわりと温かさを帯びていった。村の外れ、坂道を上った高台にあるこの家は、木立の茂る庭先から、神社の境内と裏山がいつも見える。
肌にまとわりつく柔らかな熱気と、青青とした土草の匂い──夏の夕暮れに染み入るような蝉時雨の音色が、今度はやけに大きく聞こえた。はにかむようなあやめの表情に、僕は視線を引き戻す。
「……子供の時って、不思議だね。今の私なら、恥ずかしくて、絶対できない」
「そんなことなんて気にもしないし、いつの間にか友達になってるんだよ。すごいよね」
二人で小さく笑いながら、遠い昔の記憶を思い起こす。少女が持っているグラスの中に、氷が二つか三つ、真夏の陽光に爛々と煌めいて、地面に小麦色の、淡い揺らめきを落としていた。その縁に口づけた彼女が、「飲む?」と腕を伸ばしたときの、カランコロンと鳴るあの涼やかな音が、今もどこからか、聞こえてくるような気がした。
それは僕にとって、少しだけ心が踊る、懐かしい音だった。
年に数回、その多くはだいたい夏休みに、あやめと僕は、いつの間にか顔を合わせる仲になっていた。けれど、たったその間きりの仲だから、幼馴染とも言いがたくて──ともすれば、顔馴染み以上で幼馴染未満という僕の表現は、間違っていないように思う。
そうして、子供らしく無邪気で奔放にはしゃいでいた彼女の面影は、この四年間の間に、もう、あの立ち込める陽炎の向こうに、霞んでしまったらしい。最後に会ったのが、確か、小学六年生の夏休みだったろうか。あの時の記憶のままでは、なくなってしまっていた。
「そういうのが、今は羨ましい以上に懐かしい。だから、その感覚をもう一度、見つけたいなって思った。何もできないまま、無駄に夏休みの時間だけが過ぎちゃうような気がして──使い切れないと思ってた時間が、あっという間に過ぎちゃって、何もしないまま夏が終わるのが、少しだけ怖くなった」
その焦燥感だけが、僕の中で急かされていたのかもしれない。だから、過去の思い出に逃げたくなった。立ち返りたくなった。縋りたくなった。僕がここで過ごしたはずの夏休みは、あの眩しさは、今はまだ、感じられていないけれど──それでも、記憶が薄れかけていても、あの夏の眩しさだけは、覚えていた。
「だから僕はね、探しにきたんだ──喧騒な都会に疲れて、わざわざそこから離れてまでね。自分の思い描く理想の夏が、ほんの少しだけでも、ここにある気がして。それを見つけられれば、何もしなかったことにはならないから。……でも、もう夏休みなんて一週間も残ってないのに、今更、動くのも遅いかな」
「……ううん、きっと、少なくとも彩織ちゃんは、そんなことない。私はもう、間に合わないかもしれないけど、彩織ちゃんならまだ、何をやっても間に合うよ。だから、遅いなんて言わないで」
「……うん、ありがとう」
奔放な性格のあやめにしては、どこか引っかかるような物言いだった。けれど今の僕に、そこを突き詰めるだけの勇気もなくて、胸の奥に湧き始めた靄のような存在が、どこか心地悪く思えた。
──そうして僕たちはずっと、そのまま無言で肩を並べていた。けれど、居心地が悪いなんてことはなくて、むしろ、心地の良い森閑のなかに、二人揃って佇んでいる。
いつの間にか、あたりに聞こえていた蝉時雨も、止んでいた。先程よりも、黄昏時の茜色が濃い。瞬きのたびに目蓋の裏を焼く陽光も、瞳を入り乱れて射すのも、みんな、そのせいだった。ただ漫然と、夏の片夕暮に降られて、まどろんでいた。
「……烏、鳴いてるね」
あやめはそう呟きながら、上目に僕の方を見る。確かに烏が鳴いていた。どこかで一羽が一声上げると、もう一羽が追随して、その二羽が幾度も幾度も鳴きながら、遠く近くを波のように飛び回って、気が付いた時にはやがて、空に融けたその余韻を聞かされている。
「僕もそろそろ、戻ろうかな。夕食時だし」
「うん、その方がいいよ」
頷くあやめを横目に、緩慢な動作で立ち上がる。一拍遅れてから、彼女は視線をこちらに向けた。
「いつまで、この村にいるの」
「夏休みが終わるまでは、少なからずいるよ」
「あと何日?」
「えっと──一週間くらい」
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「うん。また明日も来ていい?」
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