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疲れでプツンと
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最初に案内された教室に着くと、他の生徒は皆席に座っていて、全身黒一色で統一された服装の、髪の赤い女性の話を聞いている。
あれがこのクラスの先生かなぁ……と考えながら後ろからこっそりと中に入ると、空いていた一番後ろの席に着く。
机一つに三人が座るようになっていて、前に向かって段々と低くなっているのでどの席からも先生の方が見やすいようになっている。
先生からも見えやすいんだろうなぁと考えながら視線を下に向けると、ちょうどこちらを見ていたのかぴったりと目と目が合ってしまう。
説明をしていたその人は、離れていても美人さんだということが分かるくらいに顔が良い。……うん、顔が良い。
「…………フィリア・フェルノさん。」
「は、はい!」
返事をすると同時に勢いよく立ち上がると、周りの生徒の視線も全て私に集まる。
これ目立っちゃダメなんじゃ……いやもう遅いんだけど!
「初日から遅刻なんていいご身分ね?この学校では貴族だからといって甘えは許されませんし、ましてや庶民の貴方が………。」
庶民という言葉に教室内がざわつく、そういや貴族しかいないんだっけこの学校。
にしてもこの先生の方がなんか悪役令嬢っぽいな……。
シャーロットさんは前世の記憶があるから出来るだけ表現を控えたのか……?
「まあ!庶民がわたくしを無視するなんて!」
………この人、差別意識の高い人なのだろうか。
庶民とわざわざ使い、強調するように言うところに悪意を感じる。
一度に覚える必要のあることが多過ぎたこと、先ほどまで行なっていた魔力検査を失敗してシャーロットさんに睨まれたことにその言葉。
もう……いいか、なんかもう全部めんどくさくなってきた。
「………庶民庶民って言ってますけど、その庶民を呼んだのはフロロフィアの方ですよね?
先生がそんなに嫌なら、私帰ります。」
遅刻したのは悪いとは思う、先生の話が終わって落ち着いたタイミングでちゃんと謝ろうと思っていた。
話を中断させると先生と他の生徒に余計に邪魔になると考えたからだ。
でもそこに庶民ってことは関係ないでしょ。
なのに庶民庶民って明らかに私を貶めようとするのが目に見えてしまい、気分が悪くなる。
ここで謝ればいいのだろうか、いやこの先生は私が謝ったらまた何か馬鹿にしたように言ってくるだろう。
今日一日考えることが多くて疲れた。
明日のことは明日の私に任せようと席を立つ。
周りがざわざわするのは私を馬鹿にしてるからなのか分からないけど、不愉快で、意識が向かないように別のことを考えながらそのまま教室を出る。
扉を閉めた後、とりあえず校舎から出ようと足を動かし、寮に送ってある荷物のこともあるからすぐには帰れないかとため息をついた。
あれがこのクラスの先生かなぁ……と考えながら後ろからこっそりと中に入ると、空いていた一番後ろの席に着く。
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先生からも見えやすいんだろうなぁと考えながら視線を下に向けると、ちょうどこちらを見ていたのかぴったりと目と目が合ってしまう。
説明をしていたその人は、離れていても美人さんだということが分かるくらいに顔が良い。……うん、顔が良い。
「…………フィリア・フェルノさん。」
「は、はい!」
返事をすると同時に勢いよく立ち上がると、周りの生徒の視線も全て私に集まる。
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にしてもこの先生の方がなんか悪役令嬢っぽいな……。
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「まあ!庶民がわたくしを無視するなんて!」
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でもそこに庶民ってことは関係ないでしょ。
なのに庶民庶民って明らかに私を貶めようとするのが目に見えてしまい、気分が悪くなる。
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今日一日考えることが多くて疲れた。
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