上 下
3 / 4

2日目 ベッドを要塞化する。

しおりを挟む
「今日もおはようございますっと。」
あ、そうか今日から学校行かなくていいんだ。ラッキー。でも隠居だからなぁ。それっぽくベッドに引きこもってみるか。
「絶対違うよなぁ。」
「隠居」と聞いたら年配の男性がゆったりと生きているような風景が浮かんでくる。間違っても学校の居場所を無くした高校生が引きこもるような情景は浮かんでこない。ま、いいか。とりあえずベッドで全てをこなせるようにしようかな。まず、パソコンデスク(元勉強机)をベッドの横につける。次にキーボード、マウスを高反発マットの上に置く。そして謎の使用してない灯油タンクとポンプを用意してタンクの中にジュースを入れる。なんでこんなにジュースがあるのかはわからないが。お母さんが置いていってくれたのかな?
と、そこまで考えて、衛生上良くないことに気づいた。危なかった。ジュースはめんどくさくても一本ずつ持っていくことにしよう。最後に毛布用意してっと。完璧だ!
『1日目、頑張れ!私は締め切りに追われてます。』と、お母さんからメッセージが来た。締め切りって。漫画家かよ。
『とりあえずベッドを要塞化したよ~あとお金の稼ぎ方がわかんない。』
まあ思ったことをそのまま言ってみた。返信が秒で帰ってきた。締め切りどうした?
『まあそこは適当に稼ぎなさい。』
適当が分からないから聞いてるのが分からないのか?ま、いいか。
『締め切り頑張ってくださ。』
『はーい』
と、会話をした後、要塞に潜り込む。あぁあったかい。ここは天国か?なんて言ってる場合じゃない。隠居だからそれっぽいことしよう。じゃあ早速パソコンの電源入れて作業するか。  おっともう起動したのか。早いな。さすが、ハイスペック。
じゃあまあとりあえず。「隠居」について調べて…と「家督をゆずり、定職をはなれて、閑居すること。その人。」か。こんなの隠居と言っていいのだろうか。他には…と「俗世を離れて、山野に隠れ住むこと。また、その人。」か。俗世は離れてるけどここは山野じゃないんだよな。まあ布類(布団と毛布)の山だけども。ま、いいか。
今は17時だから後2時間ぐらいでパソコンやめて寝るか。朝早く起きたほうがいいからな。今日は色々アプリを入れるか。じゃあまあとりあえず株価を統計するソフト入れて…ゲームも入れるか。ずっと暇が無いようにしよう。あと、動画配信とか?最近は誰でもできるらしいからな~ おっとゲームダウンロード中のパソコンって結構動作が重いな。
「まあこんな調子なら寝るか。」
よしそのまま寝れるのは神だな。
「おやすみなさい」
しおりを挟む

処理中です...