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上洛へ向けて
第弐拾伍章 大義名分
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信長は義弟、浅井長政と共に六角義賢を攻めた。
しかし六角義賢は観音寺城を捨て三好氏を頼りに逃亡、三好氏はこれを受け挙兵、大義名分を得た信長は将軍殺害の実行犯、三好氏討伐に乗り出した
美濃国岐阜城
「申し上げます!」
「如何した」
「越前朝倉より使者が参りました!」
「越前...」
「通せ」
「はっ!」
「ご拝謁感謝致します」
「使者殿、名は?」
「朝倉孫八郎景鏡にございます。
従兄である朝倉義景より信長様へ紹介したい者がおりまして参上仕りました」
「その者とは?」
「公方、足利義昭」
「く、公方じゃと!?」
「はっ、信長様は先の将軍足利義輝公を討ち取った、三好討伐へ乗り出すと浅井殿から伺い、是非紹介したいと」
「公方を引連れ京へ入れと申すか」
「いかにも」
信長が考え始めると景鏡はさらに口を開く
「信長様、ひいては織田家に損はないかと存じますが」
「公方の件は今1度家臣団と話し合おう、が、」
「が?」
「朝倉殿の思惑はそれだけでは無かろう」
「と申しますと...」
「公方を紹介することで織田と対等又はそれより上の立場を維持したい、また、力を付け始めた我らに越前を攻める口実は作らせぬ、この辺りではないか?」
「ふっ、近いようで遠い、遠いようで近い、しかしながら良き線を行っておりまする」
「であろう」
「主君朝倉義景は此度の公方紹介を機に浅井家に並び参加に加わりたいと申しております」
「なに?」
その場にいた全員が驚いた
朝倉家と言えば衛門府の最高位に位置する督を拝命している国のなかでもトップクラスの有力権威者である
そんな家が丸々と織田家の傘下に入ると言っているのだ
「傘下と申したか?」
「はっ」
「しかし、越前朝倉氏は朝廷に高位の権利を頂くほどの有力大名...」
「それが我ら織田家に頭を下げるなど...」
「前代未聞じゃ....」
家臣団は困惑を隠せずあたふたしている
「使者殿」
「はっ、」
「公方様の件は然と承った」
「ははぁっ」
「しかし越前朝倉の織田傘下に加わる話は御免こうむる」
「何故にございます!」
「衛門府の最高権威者の1人となれば儂に頭を下げて良い人物では無い、しかし儂とて頭を下げる訳には行かぬ、故に同盟関係を築こうでは無いか」
「ど、同盟関係と申しますと?」
「藤を義景殿嫡男、阿君丸殿に」
「ふ、藤とは、藤姫にござるか」
勝家が反応する
「それ以外に誰がおるというのだ」
一益が突っ込む
「阿君丸殿と歳が近いと思うてな、しかしまだお互い幼い故許嫁という形にしたい」
「かしこまってございます。ご考慮痛み入りまする。」
「使者殿」
「はっ」
「今後ともよろしく頼む」
「はっ!」
数ヶ月後
美濃国岐阜城
「諸将、手筈は良いな」
「「はっ!」」
「いざ!公方様がために三好長慶を討ち果たさん!」
「「おぉ!」」
信長率いる6万の大軍が近江国を経由、
途中浅井長政率いる1万と朝倉義景率いる3万を合流させ10万の大軍を持って三好領へと攻め込んだ
「いやぁ、壮観ですな」
10万の軍勢を眺め利家が呟く
「我が軍もでかくなったものよ」
勝家が出てくる
「最初は5000で5万の大軍に突撃ですからな」
「あのころの織田軍は寡兵なれど大軍の我らを全く困らせて下された」
「仕舞いには三河守殿を味方に加え逆に大軍で駿河までせめて参った、あの時はさすがに肝を冷しもうした」
氏真や家康も出てきて口々に今までを振り返る
「今川殿も徳川殿も元は敵対勢力でござったな」
長政が問いかける
「如何にも、父義元が存命の時は織田になど負けぬと思っておったが、いざ戦って見てこれは勝てぬと思った」
氏真が笑いながら言うと長政は少し困惑した
一時は今川家存亡の危機に瀕した当主とは思えぬ明るさで振り返る氏真は長政には少し変に見えた
「皆様軍議が始まりますぞ」
秀吉が皆を呼びに来た
「猿も偉くなりおって」
勝家が笑いながら陣中へ戻る
しかし六角義賢は観音寺城を捨て三好氏を頼りに逃亡、三好氏はこれを受け挙兵、大義名分を得た信長は将軍殺害の実行犯、三好氏討伐に乗り出した
美濃国岐阜城
「申し上げます!」
「如何した」
「越前朝倉より使者が参りました!」
「越前...」
「通せ」
「はっ!」
「ご拝謁感謝致します」
「使者殿、名は?」
「朝倉孫八郎景鏡にございます。
従兄である朝倉義景より信長様へ紹介したい者がおりまして参上仕りました」
「その者とは?」
「公方、足利義昭」
「く、公方じゃと!?」
「はっ、信長様は先の将軍足利義輝公を討ち取った、三好討伐へ乗り出すと浅井殿から伺い、是非紹介したいと」
「公方を引連れ京へ入れと申すか」
「いかにも」
信長が考え始めると景鏡はさらに口を開く
「信長様、ひいては織田家に損はないかと存じますが」
「公方の件は今1度家臣団と話し合おう、が、」
「が?」
「朝倉殿の思惑はそれだけでは無かろう」
「と申しますと...」
「公方を紹介することで織田と対等又はそれより上の立場を維持したい、また、力を付け始めた我らに越前を攻める口実は作らせぬ、この辺りではないか?」
「ふっ、近いようで遠い、遠いようで近い、しかしながら良き線を行っておりまする」
「であろう」
「主君朝倉義景は此度の公方紹介を機に浅井家に並び参加に加わりたいと申しております」
「なに?」
その場にいた全員が驚いた
朝倉家と言えば衛門府の最高位に位置する督を拝命している国のなかでもトップクラスの有力権威者である
そんな家が丸々と織田家の傘下に入ると言っているのだ
「傘下と申したか?」
「はっ」
「しかし、越前朝倉氏は朝廷に高位の権利を頂くほどの有力大名...」
「それが我ら織田家に頭を下げるなど...」
「前代未聞じゃ....」
家臣団は困惑を隠せずあたふたしている
「使者殿」
「はっ、」
「公方様の件は然と承った」
「ははぁっ」
「しかし越前朝倉の織田傘下に加わる話は御免こうむる」
「何故にございます!」
「衛門府の最高権威者の1人となれば儂に頭を下げて良い人物では無い、しかし儂とて頭を下げる訳には行かぬ、故に同盟関係を築こうでは無いか」
「ど、同盟関係と申しますと?」
「藤を義景殿嫡男、阿君丸殿に」
「ふ、藤とは、藤姫にござるか」
勝家が反応する
「それ以外に誰がおるというのだ」
一益が突っ込む
「阿君丸殿と歳が近いと思うてな、しかしまだお互い幼い故許嫁という形にしたい」
「かしこまってございます。ご考慮痛み入りまする。」
「使者殿」
「はっ」
「今後ともよろしく頼む」
「はっ!」
数ヶ月後
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「「はっ!」」
「いざ!公方様がために三好長慶を討ち果たさん!」
「「おぉ!」」
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途中浅井長政率いる1万と朝倉義景率いる3万を合流させ10万の大軍を持って三好領へと攻め込んだ
「いやぁ、壮観ですな」
10万の軍勢を眺め利家が呟く
「我が軍もでかくなったものよ」
勝家が出てくる
「最初は5000で5万の大軍に突撃ですからな」
「あのころの織田軍は寡兵なれど大軍の我らを全く困らせて下された」
「仕舞いには三河守殿を味方に加え逆に大軍で駿河までせめて参った、あの時はさすがに肝を冷しもうした」
氏真や家康も出てきて口々に今までを振り返る
「今川殿も徳川殿も元は敵対勢力でござったな」
長政が問いかける
「如何にも、父義元が存命の時は織田になど負けぬと思っておったが、いざ戦って見てこれは勝てぬと思った」
氏真が笑いながら言うと長政は少し困惑した
一時は今川家存亡の危機に瀕した当主とは思えぬ明るさで振り返る氏真は長政には少し変に見えた
「皆様軍議が始まりますぞ」
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勝家が笑いながら陣中へ戻る
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