GAKU~神様に想像魔法というチートスキルを貰ったけど俺より強い奴が山ほどいた~

ゆりぞう

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2章 魔の大陸攻略編

火山地帯

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 61階層から89階層までは火山地帯になる。遠くに見える火山は断続的に噴火を繰り返しているようで、火口からは絶え間なく溶岩が流れていて辺りには溶岩の川が出来ていた。

 気温も高く、ただ立っているだけでも汗が滴り落ちる環境の中をガク達は歩いていた。

「あ・・・あっついッス・・・ブァナルの兄貴はよく平気な顔して歩いてるッスね。」

「俺様には丁度いい位の気温だぜ?この程度で根をあげるようじゃアルスもまだまだ1流の冒険者には程遠いな。」

 実際ブァナルの顔からは大量の汗が流れており、ただの強がりな事はガクには分かっていたがあえて突っ込まなかった。ただでさえ熱い環境なのに暑苦しい男と関わり合いにはなりたくなかったからだ。

 火山から溢れ出る溶岩のせいで気温が高くなってる階層でガクだけは汗をかいていなかった。砂漠で使用した魔法を2人にバレないように使い1人だけ涼んでいた。

「おい坊主・・・お前おかしくないか?この俺様でも丁度良い気温とはいえ、汗をかいてるのになんで坊主はそんな涼しそうにしてんだ?」

「確かに・・・ガクさんはおかしいッス!汗をかいて無いッスよ!?ブァナルの兄貴、きっと1人だけ魔道具かなんかで涼しくしてるんじゃないッスか!?」

 確信をつくようなアルスの言葉にビクッとするガクを見て、ブァナルはしつこく追及してきたので仕方なくガクは2人にも魔法をかけて涼しくした。

「全く・・・坊主だけ楽な思いしやがって。冒険者の風上にも置けねぇような奴だな。そんなんだから俺様みたいに慕われないでソロで冒険者やってんじゃねぇのか?」

「見た目は確かに幼く見えるかもしれねぇけど、さっきから俺の事坊主とか言ってるけど、お前らより年上だからな?それに俺は冒険者じゃないから。」

 この世界に来て5年。ガクは本来なら23歳なのだが、この世界に来てから自分の容姿が変わってない事に気付いていた。元々毛が濃い方ではなかったが未だに髭が伸びる気配もないし、顔もこの世界に来た時と変わってないような気がしていた。

「その童顔でそんな事言われても信じられないッスけどね。どう見てもガクさんは成人したてに見えるッスよ?」

「アルス、坊主は見栄を張りたいお年頃って奴よ。お前も成人したてはそうだっただろ?先輩冒険者として何も言わず暖かい目で見てやるのが優しさってもんだぞ。」

 この2人に何を話したところで意味はないと悟ったガクは、小さくため息を吐きながら2人にかけていた魔法を解除し先に進むのであった。その後2人はガクにまたもやしつこく、そして暑苦しく付きまとってきたのでしょうがなくまた2人に魔法をかけてあげたのだった。


 そんな3人の行く手を阻むかのようにマグマの川から【火炎之番人サラマンダー B 】が這い出てきて3人に襲い掛かる。

 火炎之番人サラマンダーとは元は火の精霊であったが、魔力の影響をうけ魔物化した。姿は真っ赤に燃えるような体表で巨大なトカゲのようだ。

 そんな火炎之番人サラマンダーは大きく口を開けて巨大な火の玉を3人に向けて放ってこようとしていた。ガクが魔法で相殺しようと前に出ようとするがブァナルがそれより早く前に出た。

「俺様に任せてお前らは少し下がっていろッ!!必殺ッ【全力ッ!!フルスイングただの横殴り】!!」

「おぉ・・・すげぇ(武器が)」

 火炎之番人サラマンダーが放ってきた巨大な火の玉をブァナルがハンマーで見事に打ち返してサラマンダーに直撃した。追撃とばかりにブァナルはハンマーで火炎之番人サラマンダーを殴ろうとするが強烈な尻尾の攻撃で吹き飛ばされていった。

「あ・・・兄貴ッ!!!!」慌てて駆け寄ろうとするがブァナルは何事もなかったかのように立ち上がりこちらに向かって戻ってきた。

「無問題ッ!!少し油断をして尻尾の攻撃をくらってしまったが、俺様クラスになるとあんなでかいだけのトカゲの攻撃は全然くらわんッ!!」

 ブァナルはこう言っているが、実はブァナルが尻尾の直撃を腹に受ける瞬間にガクが風の壁を張っていたのだ。そのおかげで大したダメージも受けずに済んだのであった。そんな事に勿論気付いていないブァナルは得意げにしていたのだった。


 その後はガクが剣で火炎之番人サラマンダーの首を一刀両断して倒した。「これからが俺様の見せ場だったのに・・・」と呟くブァナルを無視してどんどん先に進んで行った。

 あまりにもうるさいのでガクは魔物が出てきたらブァナルに戦闘をさせて自分はブァナルの援護をしながら階層を進んで行った。最初はブァナルの事を煩わしく思っていたガクだったが、なぜかブァナルが魔物を倒すと滅多に出現しない宝箱が必ずといっていいほどに出現する事に気付いてからは積極的にブァナルに戦闘をさせるようにした。

 ガクのこっそりとした援護もあり、ブァナルは武器の力で出てきた魔物を倒し気分が良くなってきていた。

「さっすがブァナルの兄貴!!このダンジョンも兄貴にかかれば余裕ッスね!!」

「だーッはッはッはッ!!俺様からすれば魔物なんてどれも虫けらよッ!!伝説のドラゴンのファブニールすら今の俺様なら倒せるぜッ!!

 ブァナルはまだ知らない。このダンジョンのボスがそのファブニールだという事に・・・。
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