113 / 208
112
しおりを挟む
「とりあえず砦の中に入ってみない?」
「…何も無いと思うけど…」
「野菜や果物があればデザートになるじゃん?」
ゲームでおなじみのお宝があるかも…と思って提案するもお姉さんは面倒くさそうに呟く。
「…関所ってそのまま通過していいの?」
「…え?え、ええ…許可は下りてますので…」
未だに呆然としてる女の子に聞くと問題は無いみたいなので俺は徒歩で砦へと向かう。
…置いていったコンテナは魔物を食べ終えたドラゴンにお願いして砦の近くまで運ばせた。
「おおー…砦っぽい」
俺は木の板を張り合わせて作られた高い壁を見上げながら呟いて入口のドアを探す。
「…コレ、どうやって入るの?」
門のような大きな扉を押してみるも当然ビクともしないので開ける方法を聞いてみる。
「…中からかんぬきを外さないと開かないだろうが…頼めるか?」
「ええ…はい」
「…ふん!!」
おじさんが仕組みを説明しながら剣を抜くとお姉さんに何かを頼み…
刀身が薄く赤みがかると剣を振り上げ、扉の隙間を通すように振り下ろす。
「…流石です、師匠…!まさに針の穴を通すかのような繊細な技術力…!」
「…凄い技術だ…!」
ギイ…とわずかに開いた扉を押すと結構簡単に開いた。
その様子を見ていた女の子と銀髪の青年が驚きながら呟く。
「…あー、意外に疲れる…」
開き始めはよかったが…扉の片方を最後まで開くとなると結構力と踏ん張りが要る。
「…運動不足だな。最近は移動が楽だったからしょうがない事だが」
「…馬に乗ってた頃から考えたらそうかも」
今やもう座ってるだけ、と言うか寝転ぶレベルだし…と、おじさんの発言に俺は同意した。
「いや、普通なら商人に体力なんて必要無いでしょ」
「…まあ、商品を売り買いするだけだから…お」
お姉さんのツッコミに賛同しながら砦の中を見て回ってると真ん中あたりに唯一の建物が。
「…宿かな?」
「いや、武器庫か食料庫か…あるいはどちらも入れておける保管庫かもな」
ゲームとかで良く見る簡単な小屋みたいな建物を見ながら呟くとおじさんが否定して予想を話す。
「なんか良い武器はないかなー?」
期待して建物の中に入るも武器も食料も何も置かれておらず奥に続くドアしかなかった。
「…!誰だ!?」
奥の部屋のドアを開けると中には4人の子供がいて中央に置かれていた箱に入っていた食べ物を食べてる最中だった。
「…人居るじゃん」
「…お前らこんな所でなにをしている?即時の撤退命令が出てたはずだ」
俺たちを見て警戒した様子の子供達を見て呟くと銀髪の青年が前に出て問う。
「うるせー!どうせ死ぬんだ!なら腹一杯食べてから死んでやる!」
「ここにある食べ物は全部俺達の物だ!奪うってんなら…!」
『奴隷』と表示されてる子供達は意味の分からない勘違いをすると殺気立った目で剣を抜く。
「…ガキが。誰に剣を向けてやがる」
銀髪の青年は不快そうに吐き捨てるように言うと急に姿が消えた。
「「「「が…!?」」」」
銀髪の青年がいつ間にか部屋の奥に居た…と思ったら子供達が同時に床に倒れ込む。
「…血の気が多いなぁ…」
「…噂通りの早業だこと」
「気絶させただけだ。お嬢様に剣と殺意を向ける奴に容赦はしない」
俺とお姉さんが呟くと銀髪の青年は先にちゃんと手加減した事と手を出した理由を告げる。
「…奴隷の少年兵達か…様子を見る限りでは満足に食べる事も出来なかったらしいな」
「ふん。奴隷ならば誰しも同じ境遇だ…人に剣を向けて良い理由になどならん」
おじさんが憐れむように子供達を拘束してると銀髪の青年は同情を否定しながら手伝う。
「…砦ごと焼き払わなくて良かった…」
「撤退命令が出てるのに残ってる人が居るとは思わないもの」
お宝とか探索要素!という俺のゲーム的な感覚で助かった子供達を見ながら安心して呟くとお姉さんが巻き込んでも仕方ない…的な事を言う。
「……ん?コレって…」
おじさんと銀髪の青年が子供達を抱え、一旦関所に戻ろう…ってところで俺は床に落ちてる白い鳥かごのような物を見つけた。
「…どうしたの?」
「…コレってもしかして、あのオーパーツってやつ?」
拾うために屈み込んだ俺を見てお姉さんが不思議そうに聞いてくるので、この前オークションで競り落としに負けたアイテムかどうかを尋ねる。
「…ちょっと貸して?……可能性は高いけど…なんでこんなところに?」
「…さあ?」
お姉さんに白くて小さい籠を渡すと調べるように見ながら首を傾げた。
「せっかくだし、貰ったら?」
「え。…いいの?」
「いいんじゃない?戦場に放棄されていった物だし」
お姉さんの提案に戸惑うも、ゲームの世界だからコレはアイテムを拾った事になるのか…?と思いながら返してもらう。
「…何も無いと思うけど…」
「野菜や果物があればデザートになるじゃん?」
ゲームでおなじみのお宝があるかも…と思って提案するもお姉さんは面倒くさそうに呟く。
「…関所ってそのまま通過していいの?」
「…え?え、ええ…許可は下りてますので…」
未だに呆然としてる女の子に聞くと問題は無いみたいなので俺は徒歩で砦へと向かう。
…置いていったコンテナは魔物を食べ終えたドラゴンにお願いして砦の近くまで運ばせた。
「おおー…砦っぽい」
俺は木の板を張り合わせて作られた高い壁を見上げながら呟いて入口のドアを探す。
「…コレ、どうやって入るの?」
門のような大きな扉を押してみるも当然ビクともしないので開ける方法を聞いてみる。
「…中からかんぬきを外さないと開かないだろうが…頼めるか?」
「ええ…はい」
「…ふん!!」
おじさんが仕組みを説明しながら剣を抜くとお姉さんに何かを頼み…
刀身が薄く赤みがかると剣を振り上げ、扉の隙間を通すように振り下ろす。
「…流石です、師匠…!まさに針の穴を通すかのような繊細な技術力…!」
「…凄い技術だ…!」
ギイ…とわずかに開いた扉を押すと結構簡単に開いた。
その様子を見ていた女の子と銀髪の青年が驚きながら呟く。
「…あー、意外に疲れる…」
開き始めはよかったが…扉の片方を最後まで開くとなると結構力と踏ん張りが要る。
「…運動不足だな。最近は移動が楽だったからしょうがない事だが」
「…馬に乗ってた頃から考えたらそうかも」
今やもう座ってるだけ、と言うか寝転ぶレベルだし…と、おじさんの発言に俺は同意した。
「いや、普通なら商人に体力なんて必要無いでしょ」
「…まあ、商品を売り買いするだけだから…お」
お姉さんのツッコミに賛同しながら砦の中を見て回ってると真ん中あたりに唯一の建物が。
「…宿かな?」
「いや、武器庫か食料庫か…あるいはどちらも入れておける保管庫かもな」
ゲームとかで良く見る簡単な小屋みたいな建物を見ながら呟くとおじさんが否定して予想を話す。
「なんか良い武器はないかなー?」
期待して建物の中に入るも武器も食料も何も置かれておらず奥に続くドアしかなかった。
「…!誰だ!?」
奥の部屋のドアを開けると中には4人の子供がいて中央に置かれていた箱に入っていた食べ物を食べてる最中だった。
「…人居るじゃん」
「…お前らこんな所でなにをしている?即時の撤退命令が出てたはずだ」
俺たちを見て警戒した様子の子供達を見て呟くと銀髪の青年が前に出て問う。
「うるせー!どうせ死ぬんだ!なら腹一杯食べてから死んでやる!」
「ここにある食べ物は全部俺達の物だ!奪うってんなら…!」
『奴隷』と表示されてる子供達は意味の分からない勘違いをすると殺気立った目で剣を抜く。
「…ガキが。誰に剣を向けてやがる」
銀髪の青年は不快そうに吐き捨てるように言うと急に姿が消えた。
「「「「が…!?」」」」
銀髪の青年がいつ間にか部屋の奥に居た…と思ったら子供達が同時に床に倒れ込む。
「…血の気が多いなぁ…」
「…噂通りの早業だこと」
「気絶させただけだ。お嬢様に剣と殺意を向ける奴に容赦はしない」
俺とお姉さんが呟くと銀髪の青年は先にちゃんと手加減した事と手を出した理由を告げる。
「…奴隷の少年兵達か…様子を見る限りでは満足に食べる事も出来なかったらしいな」
「ふん。奴隷ならば誰しも同じ境遇だ…人に剣を向けて良い理由になどならん」
おじさんが憐れむように子供達を拘束してると銀髪の青年は同情を否定しながら手伝う。
「…砦ごと焼き払わなくて良かった…」
「撤退命令が出てるのに残ってる人が居るとは思わないもの」
お宝とか探索要素!という俺のゲーム的な感覚で助かった子供達を見ながら安心して呟くとお姉さんが巻き込んでも仕方ない…的な事を言う。
「……ん?コレって…」
おじさんと銀髪の青年が子供達を抱え、一旦関所に戻ろう…ってところで俺は床に落ちてる白い鳥かごのような物を見つけた。
「…どうしたの?」
「…コレってもしかして、あのオーパーツってやつ?」
拾うために屈み込んだ俺を見てお姉さんが不思議そうに聞いてくるので、この前オークションで競り落としに負けたアイテムかどうかを尋ねる。
「…ちょっと貸して?……可能性は高いけど…なんでこんなところに?」
「…さあ?」
お姉さんに白くて小さい籠を渡すと調べるように見ながら首を傾げた。
「せっかくだし、貰ったら?」
「え。…いいの?」
「いいんじゃない?戦場に放棄されていった物だし」
お姉さんの提案に戸惑うも、ゲームの世界だからコレはアイテムを拾った事になるのか…?と思いながら返してもらう。
1
あなたにおすすめの小説
魔法使いじゃなくて魔弓使いです
カタナヅキ
ファンタジー
※派手な攻撃魔法で敵を倒すより、矢に魔力を付与して戦う方が燃費が良いです
魔物に両親を殺された少年は森に暮らすエルフに拾われ、彼女に弟子入りして弓の技術を教わった。それから時が経過して少年は付与魔法と呼ばれる古代魔術を覚えると、弓の技術と組み合わせて「魔弓術」という戦術を編み出す。それを知ったエルフは少年に出て行くように伝える。
「お前はもう一人で生きていける。森から出て旅に出ろ」
「ええっ!?」
いきなり森から追い出された少年は当てもない旅に出ることになり、彼は師から教わった弓の技術と自分で覚えた魔法の力を頼りに生きていく。そして彼は外の世界に出て普通の人間の魔法使いの殆どは攻撃魔法で敵を殲滅するのが主流だと知る。
「攻撃魔法は派手で格好いいとは思うけど……無駄に魔力を使いすぎてる気がするな」
攻撃魔法は凄まじい威力を誇る反面に術者に大きな負担を与えるため、それを知ったレノは攻撃魔法よりも矢に魔力を付与して攻撃を行う方が燃費も良くて効率的に倒せる気がした――
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
【第一章改稿中】転生したヒロインと、人と魔の物語 ~召喚された勇者は前世の夫と息子でした~
田尾風香
ファンタジー
ある日、リィカの住む村が大量の魔物に襲われた。恐怖から魔力を暴走させそうになったとき前世の記憶が蘇り、奇跡的に暴走を制御する。その後、国立の学園へと入学。王族や貴族と遭遇しつつも無事に一年が過ぎたとき、魔王が誕生した。そして、召喚された勇者が、前世の夫と息子であったことに驚くことになる。
【改稿】2026/02/15、第一章の39話までを大幅改稿しました。
これまで一人称だった第一章を三人称へと改稿。その後の話も徐々に三人称へ改稿していきます。話の展開など色々変わっていますが、大きな話の流れは変更ありません。
・都合により、リィカの前世「凪沙」を「渚沙」へ変更していきます(徐々に変更予定)。
・12から16話までにあったレーナニアの過去編は、第十六章(第二部)へ移動となりました。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
異世界なんて救ってやらねぇ
千三屋きつね
ファンタジー
勇者として招喚されたおっさんが、折角強くなれたんだから思うまま自由に生きる第二の人生譚(第一部)
想定とは違う形だが、野望を実現しつつある元勇者イタミ・ヒデオ。
結構強くなったし、油断したつもりも無いのだが、ある日……。
色んな意味で変わって行く、元おっさんの異世界人生(第二部)
期せずして、世界を救った元勇者イタミ・ヒデオ。
平和な生活に戻ったものの、魔導士としての知的好奇心に終わりは無く、新たなる未踏の世界、高圧の海の底へと潜る事に。
果たして、そこには意外な存在が待ち受けていて……。
その後、運命の刻を迎えて本当に変わってしまう元おっさんの、ついに終わる異世界人生(第三部)
【小説家になろうへ投稿したものを、アルファポリスとカクヨムに転載。】
【第五巻第三章より、アルファポリスに投稿したものを、小説家になろうとカクヨムに転載。】
【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます
よどら文鳥
恋愛
「リリーナ、俺はお前の姉と結婚することにした。だからお前との婚約は取り消しにさせろ」
婚約者だったザグローム様は婚約破棄が当然のように言ってきました。
「ようやくお前でも家のために役立つ日がきたかと思ったが、所詮は役立たずだったか……」
「リリーナは伯爵家にとって必要ない子なの」
両親からもゴミのように扱われています。そして役に立たないと、家から追放されることが決まりました。
お姉様からは用が済んだからと捨てられます。
「あなたの手柄は全部私が貰ってきたから、今回の婚約も私のもの。当然の流れよね。だから謝罪するつもりはないわよ」
「平民になっても公爵婦人になる私からは何の援助もしないけど、立派に生きて頂戴ね」
ですが、これでようやく理不尽な家からも解放されて自由になれました。
唯一の味方になってくれた執事の助言と支援によって、隣国の公爵家へ向かうことになりました。
ここから私の人生が大きく変わっていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる