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第四章 二〇年前
09 封印と犠牲①
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三人の目の前は広場になっていた。夕凪高校の校庭よりも若干狭く、人工的に作られたような雰囲気だ。もっとも、この森自体が〝あいつ〟の創造物ではあるのだが。
三人はゆっくりと広場の中央まで移動し、周囲を見回した。
「ここで行き止まりみたいだが」
「え……どうするの?」
絵美子は奥の方へと数歩進んだ。百合子は引き留めるように手を伸ばしたが、宙を掴むだけだった。
「ねえ、隠れていないで出てらっしゃいよ」絵美子は場に不釣り合いな朗らかな声で言った。「それとも何かしら、怖くなっちゃった?」
ガサガサガサッ。
広場を囲むように生える木々や草むらから、何かが走り回るような音がした。
ガサガサガサッ。
百合子と保は金属バットを構え直すと、戻って来た絵美子と共に背中合わせに立った。懐中電灯や携帯をあちこちに動かし、音の発生源を探る。
ガサッ、ガサササッ。ガサッ。
やがて音が止んだ。聞こえるのは三人の呼吸だけだ。
──まだいる。
百合子の心臓が早鐘を打つ。
── 消えてなんかいない。様子を窺っているだけ。
一瞬の出来事だった。背中に鈍い衝撃が走ると同時に、百合子はふっ飛ばされていた。
「いっ……たぁ……」
「やめなさい!」
絵美子が叫んだ。何が起こったのか、わけもわからないまま百合子は顔を上げた。すぐ近くでは、保が呻きながら体を起こしている。
「保、大丈夫!?」
「あ、ああ。何かがぶつかって──望月!?」
百合子は目を見開いた。人型をした二メートル近くもある真っ黒い影が、絵美子に掴み掛かっていた。絵美子も掴み返し、煤の化け物の時と同じような呪文を唱えている。
保は金属バットを拾い上げて走ると、影に向かって勢い良く振り下ろした。影は絵美子から手を離すと素早く後ろに避け、空を切った金属バットは土の上に叩き付けられた。
「いいバットだね」影は雅貴に姿を変えた。「買ったの?」
「ああ、お前を叩きのめすためにな」
「可哀想だがそりゃ無理だ」雅貴の全身がグニャリと歪み、再び影へと姿を変えた。「お前みたいな、何の力も持たないただの人間にはな」
絵美子が再び呪文を口にした。
「黙れ!」
影の左腕が伸び、絵美子を張り倒した。
「テメエ!」
保が影に突進した。振り回した金属バットは左手であっさりと掴まれ、右手が保の首を締め上げる。
「ぐ……っ!」
「チェ、チェストォォォォォォ!」
裏返った叫び声。振り向いた影の腕に百合子の金属バットが叩き込まれ、保の首を締める力が緩んだ。
「喰らえ! この! 死ねハゲ!」
百合子は力任せに影を殴打した。影はシューッと空気が漏れるような音を発すると、保を解放して四つ足で逃げ出した。
「……っっ!」
危うく保に一撃喰らわせかけたところで、百合子は金属バットを止めた。重みと痛み、痺れが腕全体にのし掛かる。
「助かった……危なかった、色んな意味で」
「う、うん。ごめん」
「いや……ははは」
影は広場の出入口前で止まり、獣のように唸っている。
「こ、こっちを使った方がいいかな……」百合子はリュックから殺虫スプレーを取り出した。
「俺にぶっ放すなよ?」
「わ、わかってる!」
「二人共、気を付けて」
影はグニャリと歪むと、四つ足のまま姿を変えた。灰色で、三メートルはありそうな体長に長い尾。顔立ちは狼のようだが、よく見ると人面だ。胴体と手足には毛がなくつるつるとしており、代わりにギョロギョロとした目玉が無数に付いている。
「何あれ……」百合子は嫌悪に顔を引きつらせた。
「望月、大丈夫か!?」
絵美子は答えず、地面にペタリと座り込んだまま、獣に右の掌を突き出すようにした。気付いた獣は絵美子に狙いを定めて走り出そうとしたが、直後、何かに足を取られたように体勢を崩した。
絵美子は掌を突き出したまま呪文を唱え始めた。獣は濡れた犬のように体を震わせると再び前進を試みたが、その動きは蜜のプールの中をもがくように緩慢だ。
「あれだ」保が絵美子を見ながら囁くように言った。「望月の力が効いているんだ」
「やめろ絵美子!」獣が怒声を上げた。その声色は雅貴のものだった。「ふざけるな! 所詮人間如きが、神にも等しいこのオレを……このオレサマ……ヲ……!」
「自意識過剰」絵美子は静かに言った。「あなたはただのケダモノ。化け物。魔物。それも低級のね」
「フ、ザ、ケ……!」
獣が咆哮した。百合子と保が思わず耳を塞ぐ程の大きなものだったが、絵美子は全く動じず、自分のやるべき事を続けている。
──!
強い風が吹き、静かだった森が騒めき始めた。百合子と保は身を寄せ合い、ライトで忙しなく木々を照らした。
「な、何かいるよ絶対!」
百合子の声に応えるように、木々の間から数体の異形が現れた。全て人型ではあるが、体の一部が欠損していたり、首が伸び切って頭が地面に着いてしまったりしている。
「あ……ヤダ、嘘……」
「あんまりじっと見るな、星崎」
「そ、そうは言っても……!」
頭が潰れかけた細身な男と目が合い、笑いかけられた気がした。這いつくばるようにして進んでくる小さな子供に、名前を呼ばれているような気もする。百合子は悲鳴を上げようとしたが、ショックのあまりか、そのやり方を体が忘れてしまったようだった。
パンッ!
絵美子が手を打つと、異形たちの動きがピタリと止まった。
「眠りなさい」
パンッ!
異形たちの体は、それぞれ一筋の白い煙のようなものが立ち上ったかと思うと、蒸発するようにして跡形もなく消え去った。
「……あっ!」
百合子が獣を指差した。灰色のグロテスクな体は少しずつ崩れ始めていた。雅貴の姿に変化しようとしているようだが、人型にはなっていても、その風貌はまるで別人だ。
「ウ……ガ……ギィ……!」
「あなたもね」
絵美子は立ち上がると、〝あいつ〟へと両掌を突き出し、今までとは異なる呪文を唱えた。
「グ……ガ……!」
〝あいつ〟も絵美子の方へと手を伸ばしかけたが、バタリと横向きに倒れ込んだ。そのまましばらくの間、力なく唸りながら身悶えしていたが、やがてピクリとも動かなくなった。
絵美子が大きく息を吐いたのが聞こえた。
「終わったの? 絵美子」
「まだよ。あともう少し」答える声からは疲労が感じられた。
「トドメを刺したのか?」
「いいえ」絵美子はもう一度、先程とは違う種類の溜め息を吐いた。「残念ながらそれは不可能だわ」
「え?」
「不可能って……」
百合子と保は顔を見合わせると、絵美子の元に走り寄った。
「絵美──だ、大丈夫!?」
絵美子はぐっしょりと汗を掻き、顔色も悪く、まるで長時間のスポーツ競技の後であるかのように息を弾ませている。
「ええ……大丈夫。大丈夫よ」
「本当に?」
「そ、それよりも、ごめんなさい。戦っている途中でわかったの」
絵美子は〝あいつ〟を見やった。
「さっき〝あいつ〟は自分の事を、神にも等しいとかって言ってたわよね。どうやらあれは全くの嘘でもないかもしれない。わたしの力では……たとえ二人が加勢してくれたとしても、完全には倒し切れない」
予想外の言葉に、百合子は手にしていた武器を落とした。
「う、嘘だろ……?」
「そんな……じゃあどうするの!?」
「封印するわ」絵美子は〝あいつ〟の元にゆっくり近付いた。「このまやかしの森に封印する。かつて対峙した霊能者がやったみたいにね」
三人はゆっくりと広場の中央まで移動し、周囲を見回した。
「ここで行き止まりみたいだが」
「え……どうするの?」
絵美子は奥の方へと数歩進んだ。百合子は引き留めるように手を伸ばしたが、宙を掴むだけだった。
「ねえ、隠れていないで出てらっしゃいよ」絵美子は場に不釣り合いな朗らかな声で言った。「それとも何かしら、怖くなっちゃった?」
ガサガサガサッ。
広場を囲むように生える木々や草むらから、何かが走り回るような音がした。
ガサガサガサッ。
百合子と保は金属バットを構え直すと、戻って来た絵美子と共に背中合わせに立った。懐中電灯や携帯をあちこちに動かし、音の発生源を探る。
ガサッ、ガサササッ。ガサッ。
やがて音が止んだ。聞こえるのは三人の呼吸だけだ。
──まだいる。
百合子の心臓が早鐘を打つ。
── 消えてなんかいない。様子を窺っているだけ。
一瞬の出来事だった。背中に鈍い衝撃が走ると同時に、百合子はふっ飛ばされていた。
「いっ……たぁ……」
「やめなさい!」
絵美子が叫んだ。何が起こったのか、わけもわからないまま百合子は顔を上げた。すぐ近くでは、保が呻きながら体を起こしている。
「保、大丈夫!?」
「あ、ああ。何かがぶつかって──望月!?」
百合子は目を見開いた。人型をした二メートル近くもある真っ黒い影が、絵美子に掴み掛かっていた。絵美子も掴み返し、煤の化け物の時と同じような呪文を唱えている。
保は金属バットを拾い上げて走ると、影に向かって勢い良く振り下ろした。影は絵美子から手を離すと素早く後ろに避け、空を切った金属バットは土の上に叩き付けられた。
「いいバットだね」影は雅貴に姿を変えた。「買ったの?」
「ああ、お前を叩きのめすためにな」
「可哀想だがそりゃ無理だ」雅貴の全身がグニャリと歪み、再び影へと姿を変えた。「お前みたいな、何の力も持たないただの人間にはな」
絵美子が再び呪文を口にした。
「黙れ!」
影の左腕が伸び、絵美子を張り倒した。
「テメエ!」
保が影に突進した。振り回した金属バットは左手であっさりと掴まれ、右手が保の首を締め上げる。
「ぐ……っ!」
「チェ、チェストォォォォォォ!」
裏返った叫び声。振り向いた影の腕に百合子の金属バットが叩き込まれ、保の首を締める力が緩んだ。
「喰らえ! この! 死ねハゲ!」
百合子は力任せに影を殴打した。影はシューッと空気が漏れるような音を発すると、保を解放して四つ足で逃げ出した。
「……っっ!」
危うく保に一撃喰らわせかけたところで、百合子は金属バットを止めた。重みと痛み、痺れが腕全体にのし掛かる。
「助かった……危なかった、色んな意味で」
「う、うん。ごめん」
「いや……ははは」
影は広場の出入口前で止まり、獣のように唸っている。
「こ、こっちを使った方がいいかな……」百合子はリュックから殺虫スプレーを取り出した。
「俺にぶっ放すなよ?」
「わ、わかってる!」
「二人共、気を付けて」
影はグニャリと歪むと、四つ足のまま姿を変えた。灰色で、三メートルはありそうな体長に長い尾。顔立ちは狼のようだが、よく見ると人面だ。胴体と手足には毛がなくつるつるとしており、代わりにギョロギョロとした目玉が無数に付いている。
「何あれ……」百合子は嫌悪に顔を引きつらせた。
「望月、大丈夫か!?」
絵美子は答えず、地面にペタリと座り込んだまま、獣に右の掌を突き出すようにした。気付いた獣は絵美子に狙いを定めて走り出そうとしたが、直後、何かに足を取られたように体勢を崩した。
絵美子は掌を突き出したまま呪文を唱え始めた。獣は濡れた犬のように体を震わせると再び前進を試みたが、その動きは蜜のプールの中をもがくように緩慢だ。
「あれだ」保が絵美子を見ながら囁くように言った。「望月の力が効いているんだ」
「やめろ絵美子!」獣が怒声を上げた。その声色は雅貴のものだった。「ふざけるな! 所詮人間如きが、神にも等しいこのオレを……このオレサマ……ヲ……!」
「自意識過剰」絵美子は静かに言った。「あなたはただのケダモノ。化け物。魔物。それも低級のね」
「フ、ザ、ケ……!」
獣が咆哮した。百合子と保が思わず耳を塞ぐ程の大きなものだったが、絵美子は全く動じず、自分のやるべき事を続けている。
──!
強い風が吹き、静かだった森が騒めき始めた。百合子と保は身を寄せ合い、ライトで忙しなく木々を照らした。
「な、何かいるよ絶対!」
百合子の声に応えるように、木々の間から数体の異形が現れた。全て人型ではあるが、体の一部が欠損していたり、首が伸び切って頭が地面に着いてしまったりしている。
「あ……ヤダ、嘘……」
「あんまりじっと見るな、星崎」
「そ、そうは言っても……!」
頭が潰れかけた細身な男と目が合い、笑いかけられた気がした。這いつくばるようにして進んでくる小さな子供に、名前を呼ばれているような気もする。百合子は悲鳴を上げようとしたが、ショックのあまりか、そのやり方を体が忘れてしまったようだった。
パンッ!
絵美子が手を打つと、異形たちの動きがピタリと止まった。
「眠りなさい」
パンッ!
異形たちの体は、それぞれ一筋の白い煙のようなものが立ち上ったかと思うと、蒸発するようにして跡形もなく消え去った。
「……あっ!」
百合子が獣を指差した。灰色のグロテスクな体は少しずつ崩れ始めていた。雅貴の姿に変化しようとしているようだが、人型にはなっていても、その風貌はまるで別人だ。
「ウ……ガ……ギィ……!」
「あなたもね」
絵美子は立ち上がると、〝あいつ〟へと両掌を突き出し、今までとは異なる呪文を唱えた。
「グ……ガ……!」
〝あいつ〟も絵美子の方へと手を伸ばしかけたが、バタリと横向きに倒れ込んだ。そのまましばらくの間、力なく唸りながら身悶えしていたが、やがてピクリとも動かなくなった。
絵美子が大きく息を吐いたのが聞こえた。
「終わったの? 絵美子」
「まだよ。あともう少し」答える声からは疲労が感じられた。
「トドメを刺したのか?」
「いいえ」絵美子はもう一度、先程とは違う種類の溜め息を吐いた。「残念ながらそれは不可能だわ」
「え?」
「不可能って……」
百合子と保は顔を見合わせると、絵美子の元に走り寄った。
「絵美──だ、大丈夫!?」
絵美子はぐっしょりと汗を掻き、顔色も悪く、まるで長時間のスポーツ競技の後であるかのように息を弾ませている。
「ええ……大丈夫。大丈夫よ」
「本当に?」
「そ、それよりも、ごめんなさい。戦っている途中でわかったの」
絵美子は〝あいつ〟を見やった。
「さっき〝あいつ〟は自分の事を、神にも等しいとかって言ってたわよね。どうやらあれは全くの嘘でもないかもしれない。わたしの力では……たとえ二人が加勢してくれたとしても、完全には倒し切れない」
予想外の言葉に、百合子は手にしていた武器を落とした。
「う、嘘だろ……?」
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