唯一の恋

綾月百花   

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わくわくチョコレート大作戦 ~平等に愛して~♪

2   バレンタインの季節  亜稀

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 部活が終わると、出待ちの女の子たちが、亜稀を取り巻く。
「好きです」
「付き合ってください」
「お友達からでもいいんです」
 ああ、毎日、毎日、どうしてこんなに囲まれるのだろう。
 本気で好きな子は、ここにいない。
「悪い。好きな子がいるんだ」
「もらってもらえるだけでいいの」
「期待させたくないんだ。ごめんね」
 出待ちの女の子からのプレゼントは、受け取らない。
 誠実に!
 振り向いてもらえなくても、心を入れ替えた。
 本当に欲しい物は、他の物では補えないことを学んだ。
 亜稀の心にいるのは、兄弟だけど血の繋がっていない姉だ。
 奈都のためなら、何でもできる。
 学校の帰りにショッピングモールに立ち寄り、女の子が好きそうなお店に入る。
 バイトもしていない亜稀には、毎月、お小遣いがもらえるが、それを少しずつ節約してバレンタインのために貯めていた。
 プレゼントしたい物は決めている。可愛い髪飾りだ。
 やっと女の子として目覚めてくれたばかりの奈都に贈りたい。
 銀でできたバレッタだ。
 ルビーで薔薇が作られ、薔薇の葉がペリドットでできている。
 この髪飾りを見つけたとき、すぐに予約をした。
 一点物で手作り品だから、予約販売だった。
 それを受け取るために来た。
「お待たせして、ごめんなさいね。商品の確認をお願いします」
「はい」
 亜稀は、繊細で綺麗なバレッタを手に取り、どこにも傷や破損がないかをチェックする。
 見本取り、綺麗な薔薇がルビーでできていて、黄緑のペリドットで葉が作られている。
「大丈夫だと思います」
「保証書も付いていますので、何か不備があればおっしゃってください」
「はい」
 亜稀は溜めていたお小遣いで買った。
「バレンタインなので、チョコはオマケです」
「ありがとうございます」
 チョコも買おうと思っていたが、思いがけずチョコが手に入った。
 綺麗にラッピングされて、赤いリボンで飾られる。
 奈都の喜んだ笑顔を思い浮かべるだけで、亜稀は嬉しくなる。
 奈都の髪は、いつも短くはない。頭に怪我の痕があるから、それを隠すためにいつも長めに揃えている。
 その髪に飾ってあげたい。
 喜んでくれるといいなと亜稀は、奈都の笑顔を思い浮かべる。

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