リア充撲滅。眼力で焼き尽くしてやる☆

綾月百花   

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2   お兄ちゃんのお見合い

1   お見合いの相手は亜里砂と同じ名前

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 翌日、友麻が早く帰ってきた。
「あら、早いのね」
 母が友麻の顔を見て、珍しそうに言った。
 休みだった父もリビングにいた。
 亜里砂はバックに飾る花の作り方を母に教えてもらっていた。
「大事な話があるから、早めに仕事終えてきた」
「なに?」
 亜里砂の隣にいた母が友麻の前に移動する。
 父が紅茶を淹れている。
「亜里砂、カップを出してくれるか?」
「はーい」
 裁縫道具に針と花をしまうと、キッチンに急いだ。
「どれでもいい?」
「どれでもいいよ」
 シンプルなカップを出して、ダイニングテーブルに並べる。
 父がそのカップに紅茶を注いでいく。
 みんなストレートで飲むので、お砂糖は出さない。
 四人がダイニングテーブルに座ると、友麻は少し緊張した顔をした。
「結婚を勧められているんだ」
「相手は誰なの?」
「今、派遣されている中川物産の社長令嬢なんだ」
「あら、将来、社長になるのね」
 母は嬉しそうな顔をした。
 亜里砂は俯いた。
「今、待ってもらっているんだ。連れてきてもいいかな?」
「あら、いいわよ。和室に案内しなさい。お茶を淹れるわ」
「ありがとう」
 友麻は一度も亜里砂を見なかった。
「亜里砂、ワンピースに着替えておいで」
「会わなくちゃ駄目?」
「会ってあげなさい」
「うん」
 亜里砂は急いで部屋に戻ると、清楚な白のワンピースを着てリビングに戻った。
「亜里砂、お兄ちゃん離れしないとな」
「うん。お父さん」
「お茶の準備ができたわ、行きましょうか」
「どんなお嬢様だろうね」
 父が母に言うと母は笑った。
「友麻のストレートゾーンは結構狭いのよ。亜里砂しか興味がないかと心配してたくらいよ」
 亜里砂は昨晩、関係を拒んだことを悔やんでいた。
(あれが最後のチャンスだったんだね。選択ミスだったんだ・・・)
 

 客間の和室に淡いワンピースを着た女性が座っていた。
 女性の隣に友麻が座っている。
 女性は背中まである髪を下ろしていた。顔立ちはよく、綺麗な白い肌をしていた。
 まだ傷の残っている亜里砂とは違って、とても綺麗だった。
 亜里砂は女性をしっかり見てから、俯いた。
「中川物産の中川亜里砂さん。年齢は22歳。偶然だけど亜里砂と字面も同じだ」
 亜里砂は一度、顔を上げて、すぐに俯いた。
「亜里砂さん、父と母と妹だ」
「初めまして、亜里砂です。よろしくお願いします」
「結婚を前提に、お付き合いしようと思っている」
「そうか」
「まあ、素敵」
 両親は嬉しそうだ。
 両親が「よろしくお願いします」と頭を下げたので、亜里砂も頭を下げた。
「亜里砂さんの両親に挨拶して欲しいんだ」
「予定を組んでくれ」
「お願いします」
 今度は友麻と亜里砂さんが頭を下げた。
「亜里砂、もういいよ。部屋に行ってなさい」
「はい、お父さん」
 亜里砂は頭を下げると、客間を出た。
 ため息をついて、部屋に戻る。
 ワンピースを脱いで、室内着に着替えると、亜里砂はお風呂に入った。
『亜里砂』の札を下げて、服を脱いで浴室に入ると、昨夜、友麻につけられたキスマークが肌に散っていた。
 指でそこに触れる。
 悔やんでも時間は戻らない。
 泣きながら、体を洗って、お風呂に入る。
 涙が止まってから、お風呂から出た。
 室内着を着て、部屋に戻った。
 その夜から友麻は、亜里砂のベッドで寝なくなった。


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