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悪役令嬢の私がモテモテな件について

誰か来ている

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「・・・・・」

マクスウェルから貰った名刺を見るラビー。

「捨てた方が良いと思うよ、 店長」

花瓶の騎士がラビーに忠告する。

「確かに使われるのは嫌だけども他の料理人の料理は見てみたい気もする」
「遊びで行って良い所じゃないんだが・・・」
「それもそうですn」

ハッとするラビー。

「誰か来ましたね」
「いや、 店には誰も来ていないぞ?」
「そうじゃなくて、 この森に強大な魔力を持った誰かが侵入して来たようです」
「強大な魔力? 人間の魔法使いって事か?」

盾の騎士が尋ねる。

「恐らくは・・・」
「・・・おい」
「あぁ、 分かっている」

騎士二人は店の外に出る。

「すまないな店長、 不安だから様子を見て来る」
「あんまり手荒な事はしないで下さいよ」
「あぁ、 様子を見終わったらまた来るよ」
「何か有ったら叫んでくれ、 直ぐに駆けつける」

カランコロンと二人は去って行った。

「しかし、 かなり遠くからでも分かる魔力・・・かなり強大な魔法使いの様ね・・・」

戦慄するラビー。

「にょー、 おでぶちゃんにも分かり易い様に言ってにょー」

事情の説明を求めるでぶ妖精。

「強い魔法使いは魔力も強いから体に外に出る魔力も凄いのよ」
「にんにく食べた後に口が匂うのと似た様な感じにょ?」
「・・・まぁそんな感じね」
「にょー・・・にんにく食べた後は口臭予防するにょ
魔力を感知されるのは魔法使いとして無しなのでは?」
「・・・・・」

真っ当な事を言うでぶ妖精に驚くラビー。

「・・・確かに力量の有る魔法使いなら魔力を隠す事も出来るわね
でも逆に気が付いて欲しくてわざと魔力を放出しているのかも・・・」
「気が付いて欲しい・・・目立ちたがり屋さんなのかな?」
「分からない、 でもこの赤い森は超危険地帯
魔法使いが入って来るとしたら相当な実力者か
頭の悪い人の何方かの筈・・・」
「どっちだろうねぇ・・・」
「・・・考えても仕方がない、 おでぶちゃんをもにもにして
気を落ち着けよう」
「にょおおお・・・」

もにもにされるでぶ妖精。

「でもこの森に何で入って来たのかしら・・・」
「店長さんが狙いなのかにょー」
「うーん、 如何かしらねぇ・・・」
「知り合いに居ないのかにょー?」
「フロートかしら・・・でも彼は魔力の制御が出来ていたから
こんな分かり易くあけっぴろげに魔力を出さないと思うけど・・・」
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