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冥府にGO!!

閑話 冥府の門グルメ【帝国チョコレート】

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ビア帝国に限らず各々の国にはメジャーなお菓子がある。
冥府の門はビア帝国に近いので当然ながらビア帝国の菓子類が入って来る。

「これが有るとはな、 嬉しい限りだ」

甘いものが食べたいと巾木がリクエストをすると
亜人達は帝国チョコレートを持って来てくれた。
チョコレート自体は昔からあったが帝国チョコレートは一味違う。
チョコレートの品質は並だがチョコレートをシュガーコーティングする事で
気温の上昇で溶ける事が無くなった。
帝国の福利厚生の一環として兵士の為に開発されたこのチョコレートは
各国にも輸出され、 兵士の基本的な食事として付ける所もある。

「巾木さん、 俺も帝国チョコレートは好きですよ
深海戦争の時もビア帝国の連中から分けて貰ったりしてますしでもこれは・・・」

雷は少し引いている。
巾木が貰った帝国チョコレートは
バケツくらい大きい瓶に入っているというビッグサイズである。
フェミリーサイズと言うにも多過ぎる。

「糖尿になるぅ」
「落ち着け円、 折角くれるんだから勿体無いよなぁ
ありがたく頂きます」

そう言ってぽりぽり食べ始める金鬼。

「あー、 深海戦争を思い出すわぁ」
「そうだなぁ・・・ラビーとも会えたし良かった・・・のか?」
「戦争だから良くないと言いたいな、 とこういうのも有ったぞ」

もう一瓶帝国チョコレートを出した巾木。

「いや、 もう要らないですってぇ!!」
「これは中にピーナッツが入っている」
「ピーナッツ・・・ですか? それは初めて食べますね」
「線上には出回らないタイプらしい、 ピーナッツ喰って死ぬ奴も居るらしいからな」
「あれるぎー、 って奴ですか?」

密が疑わしそうな眼で見る。

「まぁ眉唾だがあり得ない話じゃないからな、 それは置いといて
これも用意した」

コーヒーである。

「あぁ、 甘い物食べた後には良いですねぇ」
「こうやってのんびり出来るのは戦場では出来ないですな」
「そうだなぁ、 戦場帰りの兵士が帝国チョコレートを
食べながら語らうのは珍しい事じゃない」

なお、 帝国チョコレートは現実世界には売っていないが
【お口でとろけて、手にとけない】と言うキャッチコピーのチョコレートが
帝国チョコレートと同じ物なので気になった方は調べてご購入して頂くと良いだろう。
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