【更新休止】婚約破棄された令嬢の激辛料理経営禄

冥府にGO!!

閑話 冥府の門グルメ【フライ式ベイクド豆腐】

冥府の門ではもやしの栽培も盛んである。
暗がりで栽培されるもやしは栽培しやすいのだ。
そしてもやしの原料である大豆加工食品も多々あるのだ。

「豆腐が有るのは意外ですね」
「あらそう?」

豆腐を目の前に下ラビーの言葉に逆に質問で返すアラモード。

「割と便利な食材でしょ?　サラダに使うも良し
そのまま食べるも良し、　揚げるのも良し、　焼くのも良し
揚げるのも良し、　オーブンで焼くのも良し」
「焼くが二つありますね」
「・・・知らない?　ベイクド豆腐」
「存じ上げませんね」
「じゃあ教えてあげよう」

ベイクド豆腐とはオーブンで豆腐を焼く料理である。
フライパンで焼いて豆腐ステーキ、　では無く
豆腐を焼いて固めた料理、　という感じである。

「面白そうな料理ですね」
「と、　思うじゃん?　実はちょっとひと手間を加えるともっと面白くなる」
「どういう事ですか?」
「フライ式ベイクド豆腐って知らない?」
「知らないですね」
「我が父が幼少期は市井で過ごしたという話は御存じ?」
「一応聞いています」
「その際に余った豆腐を冷凍保存したのよ
氷の魔法使いが居たし」
「それで?」
「フライ式は凍った豆腐で作るベイクド豆腐」
「?????」

まず前提としてベイクド豆腐はオーブンで焼く前に水気を取らなければならないのだが
豆腐は一旦凍らせると水気がかなり取れる。
水分が豆腐の外に排出されるのだ、　自然解凍させた後に
更に絞る事で水が排出されてかなり水が排出される。
凍った豆腐は流石に雑巾の様に捩る事は無理だが
押す事により絞る事が可能である。
そうして水分を輩出した豆腐をオーブンで焼くと
通常のベイクド豆腐よりも更にカリカリのベイクド豆腐が完成するのだった。

「美味しそうですね」
「でしょう?　これに醤油をつけると美味しいのよ」
「あー・・・・・」

言い難そうにするラビー。

「如何したの?　ま、　まさか!?」
「そのまさかよ・・・醤油が無かった」
「じゃあここの連中はどうやって豆腐食べるのよ・・・」
「昆布だしは有った」
「ぐぬぬ・・・」

フライ式ベイクド豆腐は手間がかかる物のカリカリ感は普通のベイクド豆腐よりも格段に上なので
是非お試しいただいて欲しい。