氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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本編

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 エヴァンス家で充実した時間を過ごし、また三日後辺りに来るとリラに言い置き、自宅に帰り、自宅では使用人達の育成と、敵や害虫の駆除する手続き、王宮では、政務の仕事とジーンとの情報共有に精を出し、着々と、敵の殲滅を進めていく。

 勿論あの、頭の中がお花畑のラガート侯爵令嬢にも、現実を思い知らせた。

 態々わざわざラガート侯爵邸までジーンと押し掛け、双方から多大なる慰謝料請求と、令嬢を前に散々罵った上で、リラとの惚気のろけ話を持ち出し、リラの髪飾りや首飾りの対になるカフスボタンを見せびらかしたまま、侯爵が過去にリラを愛人候補に入れようとした件や、愛人が多数いる事も奥方と令嬢の前でバラし、愛人達もその場に呼び付け引き合わせ、膨大な借金を抱えているが、自分達に払う慰謝料をどう支払うのかと問い詰める。

 勿論、散々な修羅場と化すが、エドワルドもジーンも知った事では無い。

 中にはエドワルドやジーンに媚びる女も出てきたが、ジーンは、何故こんなゲスのお古や身内を貰わなければいけない?身を売る気なら娼館でもどこでも当たれと冷たく言い切り、エドワルドは王命で婚約を取り付けた私に言い寄ると言う事は、国賊と見做みなされてもおかしくないぞと脅し付けた。

 令嬢も愛人も奥方も、侯爵を罵り合うが、エドワルドとジーンは静観するだけ。

 今まで散々贅沢な暮らしをして来たのだから、愛人達は身売りさせられても文句は言えないし、奥方も離縁すると言う手は有るが、貴族の離縁は男側からでないと難しい。

 加えてその令嬢はエドワルドに喧嘩を売った馬鹿な令嬢として、社交界では物凄く有名になっている。そして、前回のエヴァンス侯爵邸へとアポも無く押し掛け、エドワルドとジーンの怒りを物凄く燃焼させたと言う事も、きっちり貴族達の話題に上っているのだ。

 エドワルドとジーンが敵に回ると言う事は、貴族として致命的でしかない。そんな令嬢を放置したラガート侯爵を批難する者はいても、同情する者はいない。エドワルドは王族であるが、礼儀やマナーを守っていれば、多少の融通も聞くし、権力を押し付けて来る事は無いからだ。

 何事も公平なエドワルドをあそこまで怒らせるような令嬢なんて絶対に関わりたくない貴族達は、その親であるラガート侯爵とも次々に縁を切っていったのだ。

 ラガート侯爵は、領地や家財も全て国に安く買い叩かれた上で爵位も取り上げられて、王族に不敬罪を働いた令嬢共々家族で僻地に送られ、平民の生活を体験しながら細々と借金を返して行かなければならない事になる。

 そうなった令嬢は、僻地でも喚いていた。


「こんなの、わたくしが望んだ世界じゃ無い!!」


 その僻地でも、王族に不敬を働いた娘として、平民にすら蔑まれて生きて行く事になる等想像すらせずに、貴族のプライドとやらを持ち続けて病んだらしい。
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