氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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本編

340

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 エドワルドはリラと共にベッドに腰掛け、持っていた避妊薬をリラに手渡す。


「リラ、先ずはこれを飲んで欲しい。害の無い避妊薬で、半日は効果が有るらしい。私とリラの子供はその内欲しいけれど、今は二人切りの時間を存分に楽しみたいからね」

「はっ、はい」


 エドワルドに渡された避妊薬をリラは飲み干し、容器の中身を空にすると、エドワルドはそれを取り上げそのまま床に落とす。


「やっと……リラと一つになれる……」


 その声は情欲にまみれ、リラの身体の奥に眠る熱を燻る。

 エドワルドは、リラの唇を貪るように奪い、咥内に舌を突き入れリラの舌を絡め取り、唾液を啜りながら、ガウンの紐を解いていく。

 そうして開いた場所から、寝間着と思わしき肌触りの良い衣装の上をまさぐっていると、その薄い衣装の為に、エドワルドはリラの身に付ける下着が、いつもの下着、つまりは、ドロワーズで無い事に気付く。

 手をガウンの中の太股に滑らせると、間違いなくリラのスベスベとした生足だ。

(これは、是非とも見なければならない!!)

 エドワルドはリラを押し倒し、ガウンの前を勢い良く広げると、真っ白なサテン生地で出来た、レースの縁取りがウエディングドレスを彷彿とさせる、胸の下に大きなリボンで止められただけの前開きで、お腹部分が丸見え。膝よりも上の短い丈の裾に、肩はレースの紐だけで掛けてる状態。お揃いの下着も左右をレースの紐で止められただけの頼り無い構造だ。

 しかもそれを着ている本人は、恥ずかしいのか、全身を真っ赤に染めて、瞳をウルウルと潤ませながらも、不安そうにエドワルドを見返して来るではないか!!


「可愛い。私の為に、こんなに可愛い物を着てくれたの?」

「じじじじっ、侍女達が、新妻用の物だからと!!ほっ、他のは透け透けだったり、もっと面積の無い物ばかりで!!わっ、わたくしには似合わないのと、あっ、あれでエドワルド様が喜ぶとは到底思えませんでしたのでっ!一番無難な物がこれだったのです!だから……あのっ、よよよよっ……喜んで、頂けますでしょうか?!?」


(透け透け……面積の無い物、か。エヴァンス家の侍女達が選んだ物ならば、リラに似合うと言う物なのだろう。それは今度着て貰うとして……今はこの可愛い新妻を、ゆっくりじっくり堪能しながら味わおうか。お互い初めての夜なのだから、生涯心に残る思い出にしないといけないからね)

 エドワルドは色気をたっぷり漂わせた笑顔を見せながら、舌で自身の唇をゆっくり舐める。

 リラはその色気に呑まれ、エドワルドを見返すしか出来なかった。
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