715 / 803
後日談
5 (おまけ)
しおりを挟む
二人の子供はジアンと名付けられ、周囲の愛情をたっぷりと受けてスクスクと育つ。
エヴァンス家には頼りになる義父母や使用人達が居るので、初めての子育てでも、万全のサポート体制にアシュリーが困る事は殆ど無い。
強いて言えば、使用人達や義父母達に頼りきりのような気がして少し心許ない気がするが、本来殆どの高位貴族や金持ちは、子育てに関心を持たない親が多いので、そうはならない環境が、とても嬉しいとアシュリーは思っているようだ。
クルルフォーン姓の者達が、子供を連れてエヴァンス邸に遊びに行く事も勿論有るが、王都内での大移動となる為、エヴァンス姓の者達が、クルルフォーン邸に遊びに行く事の方が多い。
ジアンは色合いこそ違うものの、ジーンに似ているので、アシュリーは内心大喜びしていた。
(大きくなったら、ジーン様みたいな立派な紳士になって、素敵な人を見付けてくれると嬉しいです!ですが、もう暫くは、ジーン様の幼少期を彷彿とさせる姿を堪能させて下さいね♪)
「アーシュは楽しそうだね」
「はい♪知る事の出来なかったジーン様の幼少期を見ているようで、とても嬉しく思っています」
ジーンは、ニコニコとジアンを眺めるアシュリーの素直過ぎる発言に、毒気の抜かれる思いだ。
「幼少期の私を思い浮かべてくれるのも良いけど、私自身も構って欲しいな。とは言え、私もアーシュの幼少期を知らないから、色合いはエヴァンス家特有の色合いになってしまうだろうけど、アーシュの幼少期を彷彿とさせるアーシュ似の子供も一人は欲しいかな。何人居ても問題は無いから、アーシュにはこれからも頑張って貰わないとね。ああ、勿論私も出来得る限りの努力は惜しまないつもりだよ。ただ、少しは年を離した方が良いかも知れない。年が近過ぎると、アーシュに負担が掛かり過ぎてしまうからね」
(ジーン様は本当に優しくて格好良い、最高の伴侶です!!もうっ、もうっ……!!!)
ジーンの発言にアシュリーは心底悶え、その喜びを伝えたいと傍らに居るジーンに手を伸ばす。
瞳を潤ませ、顔を真っ赤に染めながら。
「これ以上無いぐらいに、ジーン様が大好きです!」
そして、アシュリー自らがジーンに抱き付く。
そんなアシュリーを抱き止めたジーンは、アシュリーを抱き締めたまま、口許を綻ばせる。
「私もアーシュが大好きだよ。この先ジアンが家を継ぎ、私が隠居しても、アーシュだけは私の傍で微笑んでいて。何が有ろうと、私はアーシュを裏切る事はしないから、ずっと私を好きで居て」
ジーンはアシュリーを逃がさないとばかりに、甘く優しく耳元で囁く。
その言葉がアシュリーを縛り、少しでも枷になれば良いと、勿論その言葉を嘘偽りにしない為にも、結婚をしようが子供を産もうが、アシュリーの逃げ道を悉く潰す努力を日々怠らないジーンだった。
エヴァンス家には頼りになる義父母や使用人達が居るので、初めての子育てでも、万全のサポート体制にアシュリーが困る事は殆ど無い。
強いて言えば、使用人達や義父母達に頼りきりのような気がして少し心許ない気がするが、本来殆どの高位貴族や金持ちは、子育てに関心を持たない親が多いので、そうはならない環境が、とても嬉しいとアシュリーは思っているようだ。
クルルフォーン姓の者達が、子供を連れてエヴァンス邸に遊びに行く事も勿論有るが、王都内での大移動となる為、エヴァンス姓の者達が、クルルフォーン邸に遊びに行く事の方が多い。
ジアンは色合いこそ違うものの、ジーンに似ているので、アシュリーは内心大喜びしていた。
(大きくなったら、ジーン様みたいな立派な紳士になって、素敵な人を見付けてくれると嬉しいです!ですが、もう暫くは、ジーン様の幼少期を彷彿とさせる姿を堪能させて下さいね♪)
「アーシュは楽しそうだね」
「はい♪知る事の出来なかったジーン様の幼少期を見ているようで、とても嬉しく思っています」
ジーンは、ニコニコとジアンを眺めるアシュリーの素直過ぎる発言に、毒気の抜かれる思いだ。
「幼少期の私を思い浮かべてくれるのも良いけど、私自身も構って欲しいな。とは言え、私もアーシュの幼少期を知らないから、色合いはエヴァンス家特有の色合いになってしまうだろうけど、アーシュの幼少期を彷彿とさせるアーシュ似の子供も一人は欲しいかな。何人居ても問題は無いから、アーシュにはこれからも頑張って貰わないとね。ああ、勿論私も出来得る限りの努力は惜しまないつもりだよ。ただ、少しは年を離した方が良いかも知れない。年が近過ぎると、アーシュに負担が掛かり過ぎてしまうからね」
(ジーン様は本当に優しくて格好良い、最高の伴侶です!!もうっ、もうっ……!!!)
ジーンの発言にアシュリーは心底悶え、その喜びを伝えたいと傍らに居るジーンに手を伸ばす。
瞳を潤ませ、顔を真っ赤に染めながら。
「これ以上無いぐらいに、ジーン様が大好きです!」
そして、アシュリー自らがジーンに抱き付く。
そんなアシュリーを抱き止めたジーンは、アシュリーを抱き締めたまま、口許を綻ばせる。
「私もアーシュが大好きだよ。この先ジアンが家を継ぎ、私が隠居しても、アーシュだけは私の傍で微笑んでいて。何が有ろうと、私はアーシュを裏切る事はしないから、ずっと私を好きで居て」
ジーンはアシュリーを逃がさないとばかりに、甘く優しく耳元で囁く。
その言葉がアシュリーを縛り、少しでも枷になれば良いと、勿論その言葉を嘘偽りにしない為にも、結婚をしようが子供を産もうが、アシュリーの逃げ道を悉く潰す努力を日々怠らないジーンだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
9,191
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる