61 / 116
58
しおりを挟む
カルラがヒューリーを連れて戻って来ると、ティファが笑顔で出迎えてくれる。
(本当、可愛いのよねぇ~。だからこそ巻き込みたくないし、危険な目に合わせたくないってのに、こっちの意見も考慮してほしいわ)
「ただいまティファ。少しだけ待っててね。手早く作るから」
そう言ってカルラは皮を剥き、材料を刻み、鍋で炒めて、食材を探しに行く前に火に掛けていた湯を足し、調味料を加えてポトフを作る。
一品では足りないだろうと、他にも何品か作り出す。
そんなカルラを見て、ティファは思わず感動する。魔法の手だと。
ティファは次々生み出される料理に驚くばかりだった。しかもカルラは途中で味見をさせてくれるけど、そのどれもが美味しかったのだ。
「こんな物かしら?足りないようならまた後で作るわ」
カルラは確認の為、守護者達を見れば、守護者達は目が料理に釘付け状態だ。
「盛り付けは自分達でどうぞ。あたしは自分の分を作って食べるから」
「えっ、お嬢、これ食べないの?」
「それはあなた達用よ。あたしは別物作るわ」
カルラは荷物から小さな鍋に野草と茸を入れたスープを作り、街で作った保存食を軽く炙る。
「あっ、それ!」
「欲しければ、約束通り売ってあげるわよ?一つ二百で。ただし沢山は売れないから、一人に付き一日に一つだけ。でないと、あたしの食べる分が無くなるから」
「じゃあ、お願い!何があるの?」
「パンが数種類と、パイはミート、ピザ、アップル、カスタードの四種類。大きさはこれと一緒よ」
散々悩んで、ヒューリーはザアイとエンヤの分も受け取り、料理を盛り付け食べ始める。
ヒューリーは、美味い美味いと食べ進め、ザアイとエンヤは無言で食べる。
ティファはカルラの横を陣取り、美味しそうに顔を綻ばせておかわりをする。
(長閑過ぎて変な感じ……。いつも殺伐として、道中でも気が抜けなかったけど、護衛も兼ねてる守護者達がいるのに、周囲に気を張るのも馬鹿らしいわ。ある程度の人の気配は分かるけど、彼等に敵う訳無いし、ティファが傍にいる時は任せときましょう。彼等の前では極力能力を使いたくないもの)
道中、何事も無く、カルラの目指す街へと着く。
宿に着いて、ティファに荷物を預け、お金とダミーである宿帳リストと下着の替えだけを小さな袋に入れて持つ。
リストは、ダミーとは言え、カルラが覚えてる限りの住所録と、研究所のある場所を混ぜ込み、実在する街や地方も書き列ねている為、見られてもおかしな所がないように作った精巧な物だ。彼等が見ても、バレる事はないが、客のリストを他人に見せる奴はいないだろうから貴重品として持ち歩く。
(本当、可愛いのよねぇ~。だからこそ巻き込みたくないし、危険な目に合わせたくないってのに、こっちの意見も考慮してほしいわ)
「ただいまティファ。少しだけ待っててね。手早く作るから」
そう言ってカルラは皮を剥き、材料を刻み、鍋で炒めて、食材を探しに行く前に火に掛けていた湯を足し、調味料を加えてポトフを作る。
一品では足りないだろうと、他にも何品か作り出す。
そんなカルラを見て、ティファは思わず感動する。魔法の手だと。
ティファは次々生み出される料理に驚くばかりだった。しかもカルラは途中で味見をさせてくれるけど、そのどれもが美味しかったのだ。
「こんな物かしら?足りないようならまた後で作るわ」
カルラは確認の為、守護者達を見れば、守護者達は目が料理に釘付け状態だ。
「盛り付けは自分達でどうぞ。あたしは自分の分を作って食べるから」
「えっ、お嬢、これ食べないの?」
「それはあなた達用よ。あたしは別物作るわ」
カルラは荷物から小さな鍋に野草と茸を入れたスープを作り、街で作った保存食を軽く炙る。
「あっ、それ!」
「欲しければ、約束通り売ってあげるわよ?一つ二百で。ただし沢山は売れないから、一人に付き一日に一つだけ。でないと、あたしの食べる分が無くなるから」
「じゃあ、お願い!何があるの?」
「パンが数種類と、パイはミート、ピザ、アップル、カスタードの四種類。大きさはこれと一緒よ」
散々悩んで、ヒューリーはザアイとエンヤの分も受け取り、料理を盛り付け食べ始める。
ヒューリーは、美味い美味いと食べ進め、ザアイとエンヤは無言で食べる。
ティファはカルラの横を陣取り、美味しそうに顔を綻ばせておかわりをする。
(長閑過ぎて変な感じ……。いつも殺伐として、道中でも気が抜けなかったけど、護衛も兼ねてる守護者達がいるのに、周囲に気を張るのも馬鹿らしいわ。ある程度の人の気配は分かるけど、彼等に敵う訳無いし、ティファが傍にいる時は任せときましょう。彼等の前では極力能力を使いたくないもの)
道中、何事も無く、カルラの目指す街へと着く。
宿に着いて、ティファに荷物を預け、お金とダミーである宿帳リストと下着の替えだけを小さな袋に入れて持つ。
リストは、ダミーとは言え、カルラが覚えてる限りの住所録と、研究所のある場所を混ぜ込み、実在する街や地方も書き列ねている為、見られてもおかしな所がないように作った精巧な物だ。彼等が見ても、バレる事はないが、客のリストを他人に見せる奴はいないだろうから貴重品として持ち歩く。
0
あなたにおすすめの小説
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる