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「そろそろ出るわよ。準備して」
カルラが鉄格子の扉へ向かい、鍵に手を掛ける。
「あっ、あのっ。今更だけど、監視カメラって、大丈夫なの?この部屋にもあるし、常に見てる訳じゃないだろうけど、二~三人ぐらいならともかく、誰もいないなんて直ぐに気付かれるわ。そうなったらどうするの?」
「何の心配もないわ。既に手筈は整ってるから」
さらりと言い切るカルラに驚く女性達。
「協力者がいるって事?でも、それって本当に大丈夫?」
裏切られたりしないだろうか、そんな心配をする女性達だが、それすらもカルラは気にも止めずに扉を開ける。
そのまま檻を出て部屋の扉の前を陣取り、檻の扉と同じようにピンを入れ、動かし開ける振りをして、他の人達には見えないように、自身の魔力を使う。
さすがに扉の鍵は、頑丈で複雑な物だったらしく、プロでもないカルラが開けられるような物ではなかったからだ。
ガチャリ。その場に開錠の音がなる。
「ぐずぐずしている暇はないわ。声を上げずにさっさと付いてきて」
カルラは自身になついた少女の手を取り、没収された荷物をも見付け出し、中身を確認してから再度脱出を試みる。
通常、敵のアジトを多人数で彷徨けば、敵に遭遇する事間違いない。
しかし、彼女等は誰一人として敵に遭遇する事はなかった。
それはカルラが監視カメラの魔力を操り、偽映像を流し、更にアジト内にあるカメラの全てを乗っ取り、敵の動きを逐一把握したからに過ぎない。
これはカルラの複数ある能力の一つで、反則とも呼べるような能力の一つに当たり、敵味方問わず、機械類も含め、近場の魔力を支配し操る能力だ。
この世界の機械類は魔石や魔力を原動力にしている為、魔力そのものを支配下に出来るカルラにとって、都合の良い物でしかない。
そんな事を知らない女性達は、協力者がいると勘違いしてもおかしくないし、ましてやカルラがそんな反則的能力者だとは気付ける筈もないだろう。
誰にも見咎められず、外に出れた幸運を喜び、道なき道を歩き続けると、漸く街道沿いの道が現れ、拐われた女性達の中にそこがどこなのか判る者が現れた。
「ここ、見覚えがあるわ。多分サルマの町寄りの道だわ。右に進めば十五分程で、私が住んでるサルマに着く筈よ」
その言葉に他の数人も頷き同意する。
それならここで別れ、逆の道を進めば彼女達とはもう関わる事はないだろう。
カルラはそう思い、その事を女性達に伝える。
カルラが鉄格子の扉へ向かい、鍵に手を掛ける。
「あっ、あのっ。今更だけど、監視カメラって、大丈夫なの?この部屋にもあるし、常に見てる訳じゃないだろうけど、二~三人ぐらいならともかく、誰もいないなんて直ぐに気付かれるわ。そうなったらどうするの?」
「何の心配もないわ。既に手筈は整ってるから」
さらりと言い切るカルラに驚く女性達。
「協力者がいるって事?でも、それって本当に大丈夫?」
裏切られたりしないだろうか、そんな心配をする女性達だが、それすらもカルラは気にも止めずに扉を開ける。
そのまま檻を出て部屋の扉の前を陣取り、檻の扉と同じようにピンを入れ、動かし開ける振りをして、他の人達には見えないように、自身の魔力を使う。
さすがに扉の鍵は、頑丈で複雑な物だったらしく、プロでもないカルラが開けられるような物ではなかったからだ。
ガチャリ。その場に開錠の音がなる。
「ぐずぐずしている暇はないわ。声を上げずにさっさと付いてきて」
カルラは自身になついた少女の手を取り、没収された荷物をも見付け出し、中身を確認してから再度脱出を試みる。
通常、敵のアジトを多人数で彷徨けば、敵に遭遇する事間違いない。
しかし、彼女等は誰一人として敵に遭遇する事はなかった。
それはカルラが監視カメラの魔力を操り、偽映像を流し、更にアジト内にあるカメラの全てを乗っ取り、敵の動きを逐一把握したからに過ぎない。
これはカルラの複数ある能力の一つで、反則とも呼べるような能力の一つに当たり、敵味方問わず、機械類も含め、近場の魔力を支配し操る能力だ。
この世界の機械類は魔石や魔力を原動力にしている為、魔力そのものを支配下に出来るカルラにとって、都合の良い物でしかない。
そんな事を知らない女性達は、協力者がいると勘違いしてもおかしくないし、ましてやカルラがそんな反則的能力者だとは気付ける筈もないだろう。
誰にも見咎められず、外に出れた幸運を喜び、道なき道を歩き続けると、漸く街道沿いの道が現れ、拐われた女性達の中にそこがどこなのか判る者が現れた。
「ここ、見覚えがあるわ。多分サルマの町寄りの道だわ。右に進めば十五分程で、私が住んでるサルマに着く筈よ」
その言葉に他の数人も頷き同意する。
それならここで別れ、逆の道を進めば彼女達とはもう関わる事はないだろう。
カルラはそう思い、その事を女性達に伝える。
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