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微妙な空気の朝食を終えて、馬で再び東を目指す。
このペースなら昼頃にはそこそこ大きな街に到着出来るだろう。
カルラは街に向かう途中、街道沿いを歩いてた際に人拐いに遭遇したので、食材もそれ程多くは持っていない。サルマと呼ばれた街で消耗品の調達をするつもりだったが、あの状況で行くのは止めた。
サルマ近辺に魔力研究所関連の建物もないし、寄らなければ困ると言う程の事もない。
研究所関連の建物は、いままで破壊した場所からデータのハッキングやら消去改竄全てを操作しているから、研究員達の大まかな予定や状況、成果も把握済みである。
とはいえ、予想外な事は多々起きるものだと思っている為、研究所内のデータだけに頼らないのがカルラの信条。
研究員達の大半は制服を着用しているが、実験台や子飼いの能力者は一般人と変わらない。
ただ、実験台として研究所で飼われている者については、研究所のデータベースに写真付きで登録されているから、データベースを入手しているカルラにとって、危険な能力者に付いては把握出来ている。
道中、何事も起きず街に着いた。ヒューリーに馬から降ろしてもらう。
「連れてきてくれて有難う。じゃあ、あたしはここで」
人目もあるのでお礼も言う。
直ぐに踵を返し、街中へと向かおうとするカルラに待ったが掛かる。
「ちょっ、ちょっと待ったお嬢!そんな直ぐに立ち去ろうとしないで!昼食!昼食ぐらい一緒に食べようよ。朝はお嬢のお陰で沢山食えたし、昼食ぐらい奢らせて!」
「そうです。先ずは宿屋を決めて、それから食事に行きましょう。ティファもカルラさんと一緒の方が良いですよね?」
自分達だけだと断りそうなので、すかさずティファに話を振るザアイ。と、ティファも即座に頷き返す。
カルラにこのまま去られるのは嫌だからだ。
(ティファと食べる分には良いけど、この男達も一緒って、何の苦行よ)
渋々足を止めたカルラとしては、心底断りたい。
遠目だけなら目の保養にする事も出来るが、近くにいた場合はトラブルの元でしかないのだから。
何より、平凡な容姿でこんな美形集団に混じったら、明らかに浮いて目立ちまくるだけだ。
(心底関わりたくない。目立ちたくない。でも、既に目立ってるのよね、現在進行形で……)
もう既に、街の人々がこっちに注目している。ザアイの美声が人々の視線を集めたのだろう。
この場合、断りを入れても周りからの反感を大いに買う事は予測出来た。
「……分かったわよ」
(これだから鬼門は嫌なのよ!私の平穏を返して!構わないでーっ!!)
このペースなら昼頃にはそこそこ大きな街に到着出来るだろう。
カルラは街に向かう途中、街道沿いを歩いてた際に人拐いに遭遇したので、食材もそれ程多くは持っていない。サルマと呼ばれた街で消耗品の調達をするつもりだったが、あの状況で行くのは止めた。
サルマ近辺に魔力研究所関連の建物もないし、寄らなければ困ると言う程の事もない。
研究所関連の建物は、いままで破壊した場所からデータのハッキングやら消去改竄全てを操作しているから、研究員達の大まかな予定や状況、成果も把握済みである。
とはいえ、予想外な事は多々起きるものだと思っている為、研究所内のデータだけに頼らないのがカルラの信条。
研究員達の大半は制服を着用しているが、実験台や子飼いの能力者は一般人と変わらない。
ただ、実験台として研究所で飼われている者については、研究所のデータベースに写真付きで登録されているから、データベースを入手しているカルラにとって、危険な能力者に付いては把握出来ている。
道中、何事も起きず街に着いた。ヒューリーに馬から降ろしてもらう。
「連れてきてくれて有難う。じゃあ、あたしはここで」
人目もあるのでお礼も言う。
直ぐに踵を返し、街中へと向かおうとするカルラに待ったが掛かる。
「ちょっ、ちょっと待ったお嬢!そんな直ぐに立ち去ろうとしないで!昼食!昼食ぐらい一緒に食べようよ。朝はお嬢のお陰で沢山食えたし、昼食ぐらい奢らせて!」
「そうです。先ずは宿屋を決めて、それから食事に行きましょう。ティファもカルラさんと一緒の方が良いですよね?」
自分達だけだと断りそうなので、すかさずティファに話を振るザアイ。と、ティファも即座に頷き返す。
カルラにこのまま去られるのは嫌だからだ。
(ティファと食べる分には良いけど、この男達も一緒って、何の苦行よ)
渋々足を止めたカルラとしては、心底断りたい。
遠目だけなら目の保養にする事も出来るが、近くにいた場合はトラブルの元でしかないのだから。
何より、平凡な容姿でこんな美形集団に混じったら、明らかに浮いて目立ちまくるだけだ。
(心底関わりたくない。目立ちたくない。でも、既に目立ってるのよね、現在進行形で……)
もう既に、街の人々がこっちに注目している。ザアイの美声が人々の視線を集めたのだろう。
この場合、断りを入れても周りからの反感を大いに買う事は予測出来た。
「……分かったわよ」
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