奇跡の確率

カザハナ

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 一日目は、見習いのトーナメントと、その上位三人の金への挑戦で終わるから、今日はこれで終了。

 見習いは他の等級と比べて少ないけど、見習いより少ないのは金の特級と銀の上級だ。

 銀は本部にも支部にもいるが、銀になるには規定のノルマと、本部での昇格試験に受からないと銀にはなれない。

 昇格試験はかなり厳しく難しい。

 僕の場合は金の人達と訓練しまくってたから、別に何とも思わなかったけど、他の人達の殆どは余力もなく途中で脱落したり、残ってても身動きができないような状態の人が多く、余力も残せないようでは銀に上げることはできないと言われていたみたい。

 その時銀になれたのは、僕を含めて三人だけ。他の二人は何度も何度も試験を受けて、やっと受かったらしく、新顔の僕が残り、受かったことにスッゴク驚いてたなぁ。僕が金のペアだと知って納得もしてたみたいだけどね。


「お帰りコーディー。お疲れさま……って程疲れてはいないよね」

「まあ、毎年のことだからね」


 アンバーの言葉に僕が遠い目を向ける。


「コーディーがモテるのも今に始まった事じゃないもんなぁ(笑)」


 (他人事だと思って……)

 僕がジルを軽く睨み付ける。



「……ジル、最終日覚えててね?僕と当たったら容赦しないし、当たる前に敗戦したら、後日きっちり鍛え直してあげるから」

「ちょっ、勘弁してくれ!」

「因みに逃げたら僕じゃなく、ルー兄にお願いしてもらうからね」

「マジかよ……」


 ジルが項垂れるが、知ったこっちゃない。


「あはは、ジル、自業自得だよ。コーディーをからかい過ぎるからそういう目に合うんだ。諦めなよ」

「そもそも、僕で遊ぶの自体間違ってるよね?奥さんいるんだから奥さんに構ってもらいなよ」

「クリス君はコーディーを溺愛しているからね、あまりからかい過ぎるとジルがコーディーに想いを寄せているんじゃないかと勘違いするかも知れないよ?叔父の僕ですら嫉妬対象なんだからね」


 それは……あり……得る、かな……。カーネルと会ってる上で、僕に想いを寄せてるんじゃないのか発言したぐらいだしね……。


「うわぁ、面倒臭っ!ルーにまで嫉妬って……。ジル、気を付けなきゃ奥さんに白い目で見られるかもね」

「コーディーの近くにいる男達は、見る目がないから大丈夫とは言っているけどね」

「ルー、それって何気に僕等を貶してない?」

「金は家族みたいな関係性だから未だしも、事実でしょう?コーディー程の女性は少ないと思いますし、それを見た目で対象外にするなんて、見る目がないじゃないとしか言いようがないじゃないですか」

「うん、それ、ルーを敵に回したくないって奴も中にはいるからね?」

「それで諦め切れるなら、見る目がないよね?僕ぐらいの障害を物ともしないぐらいじゃなきゃ、コーディーは任せられないしね。その点クリス君は見る目があると思わない?」


 ルー兄に立ち向かう根性のある人なんて、殆どいないと思うけどね……。
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