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第一章 異国
コジロ消滅
しおりを挟むオヤジの配下となったギンコさんは、エリクサー売却の資金でこの店を開き、外の町の顔役となった。
「それにしても、コジロさんが女の人に惚れるとは思いませんでしたわ」とリズ姉さんにからかわれたが、当然否定したっす。
まったく、女の勘ってやつは怖いっす……
「それで、今日は泊まっていけるの?」
「いえ、深夜にダンジョンの幹部会があるっす」
「そう……、寂しいから浮気しちゃおうかな……」
「いいっすね。子供は二人で育てるっす」
人間とモンスターの間に子供はできない。
そういうのもアリかなと本気で思っているっす。
「オヤジの子供なら最高っすけど……無理っすね……」
「バカッ!」
それから一か月ほど経ったある日、ボス部屋前に20人ほどの集団が現れた。
「もう少し腕のたつメンバーを集めないと無理っすよ」
「ふっ、おとなしくしないとこのモンスター達が死ぬことになるぞ。
仲間を見捨てられるのか?」
男達の腕には、初級ダンジョンの 鬼っ子 というベビーモンスターが捕まっていた。
「そういうの無駄っすよ。
俺っちは独立した個体なんで、そいつらは成長してもそのまんまっす」
「くそっ、じゃあこいつはどうだ…」
「キャー、怖いわ!」
「ギンコさん……何遊んでんですか……」
「だってェ、この人数は一人じゃ無理よォ」
「こいつがお前の女だって、調べはついてる。
抵抗したら女は殺すぞ!」
「はぁ、いいっすよ通っても。
それにしても、モンスターはいいっすけど、人間を誘拐したら犯罪じゃないっすか」
「はぁっ?
ダンジョン内は無法地帯。
それが共通の認識だぜ!
お前さんを倒すってのも攻略に入ってんだ。
おい、やっちまいな!」
「まぁ、想定内っすからいいっすけどね……ぐふっ……」
痛みは感じないっす。
むしろ、達成感っていうか、満足感に満たされるっす。
当然っすよね。死ぬのが苦しかったら、俺たちモンスターはもっと無駄にあがくっすから。
「コジロ!」
悪党の腕を振りほどいてギンコさんが駆けつけてくれたっす。
「コジロ!あんたがやられる相手じゃないでしょ!
何で抵抗しないのよ!」
「まんいち……ってこともありますからね……
ギンコさん……このかたなを……あずかって……ください……
おにっこ……つうろ……つかって……ぎんこ……りゅうじ……さんの、とこへ……
ああ……ぎんこさん……むね……やわらかい……」
「そういいながらコジロは光の粒になって消えました………
スミマセン……私があんな奴らに捕まらなければ…」
「そっか。
ギンコさんのとこに、そういうのが行くって想定しなかった俺のミスだ……
ギンコさん、こんな事があったけど、これからも協力してくれるかな?」
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