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平和な日々のお話
1 掴み取った夢の翼
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お昼前最後の応対を終えると、今日の仕事順調だなぁ! ついでに残業もやって帰るかぁ~
まだ先のことはわからないけれど、光は見えている……順調に育っていることを心から願って、休憩室に向かいお弁当とスマホを取り出す。
画面のロックを解除するとあれ? 着信が来てたのか? 電話番号は……はて? 知らない番号だ、市外局番は新潟市だな……でもっどかで見たような……
とりあえずお弁当を食べながら、電話番号をネットで検索すると。
去年の夏頃……
「頼むヤエ! このバイクがどうしても欲しいんだ! お金もある! 頑張って貯めてたんだ! 頼む!」
「健って、電車通勤でしょ? いらないじゃないバイクなんて……」
ヤエの前で正座して土下座してまで頼み込んでいた。
「だってさ車もてないじゃん俺さ! それに万が一、アシがないとさ!」
「歩ける距離だったらどうするのよ?」
「わかんないじゃん!」
「駄々をこねないでよもぅ……普段は何も欲しがらないのに、急にどうしたのよ?」
「だって買えるだけのお金の目処がついたんだ! それに納車まで下手したら一年以上かかるって!」
「一年も待つの⁉︎ 健って正気?」
「正気だよ! 俺さ今まで我儘とか言ったことないだろ! 一生のお願い!」
「健の一生って、後何年だと思っているのよ……」
「それにバイクがあれば朝の通勤電車で困ることがないんだよ!」
「雨や雪の日は?」
「…………電車……かな……ぃです……」
ヤエ様ド正論で反論するのやめてください……
家の家計はヤエが握っている、別に俺の稼いだ金で買うんだから別に良い気もするが、維持費の問題がある……ここはどうしても認めてもらって気持ち良く購入したい!
俺が欲しいバイクはつい最近発表され販売されたCT125ハンターカブ。あのデザインに一発で惚れ込んでしまったのだった。正直その為に立ち直って生活保護を抜けようとしていたぐらいに頑張っていた。
まぁ実際は、それどころじゃなくなってたんですけどね。呪いとの戦いが始まって、一気に非日常の生活へと変わっていたのだから。
…………ちなみにその後に、もっとデカい戦があったが、それは終わった話だ。
「ねぇヤエ、師匠がこんなに頼んでるんだよ? ちょっとぐらい良くない?」
「でもね……」
あっちでゲームしてた茉希ちゃんの加勢だ、ありがとう!
「ちょっと! 茉希! そんなのほっといて! クエ出発するよ!」
くっそ! 味方を横取りするんじゃない! ヒエ様!
「とにかく、却下よ健……」
「何が駄目なんだ! 俺の人生に潤いを……」
「だって……転んで怪我なんてされたら、私いやだもの……」
「大丈夫、俺って悪運だけは強いんだ!」
「そうね……強いわね……驚異的な迄に……」
ちょっと揺らいだか?
「でもダメよ、健の為でもあるのよ……もう危険なことはしないでほしいから」
うん、最近ちょっと巻き込まれたけどね……気づいてないよな?
「危険て何さ! これでも前は高速道路をバイクで……」
「欲しいバイクはそんなにスピードが出るものなの?」
!
ここだ! 今がチャンスなんじゃないか?
「えっ? そんなんじゃないよ、ちょっとこのカタログ見てみて」
「ふぅん……何か新聞配達のバイクに似てるわね……」
「それをちょっと改造してあるやつなんだ」
「ヒエ! 茉希! ちょっと来て!」
「え~っちょっと待っててもう少しで……ナイッス! 痺れ罠! 茉希あとは捕獲にしましょう!」
「オッケー!」
俺の事よりモンハンかよ……
そしてクリアーしたのだろう、二人ともやってきた。
「ちょっと見てヒエ、茉希」
「何? カブ? 師匠の欲しいのってハンカブなんだ?」
「略し方……まぁいいや、それだよ欲しいの」
「これってスピード出るの?」
「アタシ達の新聞配達のよりはね」
「へ~かっこいいわねコレ、買ったら私にも乗せてよ健」
流れが来たか?
「うん、ただヤエがね……」
「なぁ知ってるか? ヤエ、このバイクってね雪道だろうが、砂利道だろうがどこでも行けるんだよ!」
「へー」
あっヤエの目が死んでる、流れなんてなかったか……
「確かに新聞配達のカブは冬にはタイヤ交換するらしいよ? 社長が言ってたの聞いたわ私」
「で?」
「ヒエに茉希ちゃんだって事故起こしてないじゃんか……だから俺も」
「ヒエと茉希は仕事でしょう? 事故らなくて当然よ?」
グゥの根も出ないド正論……
「でもさ、師匠もし買ったら後ろに乗せてね」
「後ろ?」
「だってこのバイク二人乗りできるよ? まぁ125ccだからそんなにパワーないけどね、でも師匠の後ろに乗って海とか行ってみたいなぁ」
「へぇ? 二人っきり?」
「あ~じゃ私たちも乗れるわね125なら」
「ヒエ様ヤエ様は大型でも乗れるんだよなぁ……免許証を二種以外一応全て取ってるからな」
「そうなの? じゃあハーレーとかも?」
「多分ヒエは乗りこなすよ、俺の勝手な予想だけど」
「今なんて? 健?」
「えっ? いやヒエなら乗りこなすって……」
「私には乗りこなせないとでも?」
何で半ギレなんだよ……
「でも女ライダーってのもかっこいいよね、でもアタシは師匠の後ろかな!」
「何を言っているの? あるとするならそこは私の席よ!」
ん? ちょっと待てよ……
「あのさ皆んな免許持ってるよな?」
「アタシはバイクと車」
「わたしたちは……」
「そうだよね知ってる、ちょっと閃いたんだけど」
「聞かせて」
「俺が欲しいバイクってさ、それなりにカスタムはするけど、ここにいる全員が乗れるってことでもあるんだよな」
「まぁそうなるわね……あっ!」
「なぁヒエ……少し買い物楽になりたくないか?」
「それは……ちょっと」
「なぁヤエ、ちょっと遅刻しそうな時もあるよな?」
「そんなに……ないけれど」
「なぁ茉希ちゃん俺の後ろに乗りたいよな?」
「もち……」
「却下! それなら私が健の後ろに座るわ!」
「まぁとにかく……もしかしたら俺達の生活圏が広くなるかもしれないんだ、五泉市だって広いだろ?」
「ヤエだって乗れるんなら乗ってくれてもいい、もちろんヒエもな」
そうだよ、別に俺だけが利用するって事じゃなくて皆んなの共用にすれば良いんだ。
「そんなに俺は遠出するつもりもない、まぁ通院も楽になるしな、電車時間気にしなくていいし」
「そうね……確かに健の通院って電車一本のがしたら……」
「次の電車二時間後なんだよ……」
「ふぅ~ん、じゃあ買っちゃえば? 許可してあげなよヤエ? 普段は私が乗るから!」
「選ぶのは俺だぞ? 色とかこの赤の奴……」
「しょうがないわね……それじゃ……」
そして現在、その時に注文したバイク屋の電話番号だった。大急ぎで電話をかけると、どうやら俺の頼んでおいたカラーのキャンセルが出たので繰り上がったらしい。
「いかがなさいますか?」
「当然買います! いつ納車できそうですか?」
「八神様がご自分でナンバーを取得されれば、こちらとしてはいつでも大丈夫です」
休みを確認すると来週の水木が休みだ
「販売証明書を郵送してください! 速攻でナンバー取って来週の水曜日に行きます!」
「かしこまりました! それではお待ちしております!」
電話を切ると
「ヤッタゼ……」
休憩室で一言呟き歓喜のコーラを一気飲みした。
帰宅後……
「もういらなくない? バイクなんて、アタシの車あるじゃん」
「そうじゃないんだって!」
多少揉めはしたが何とかハンターカブを手に入れた俺は、それはもう毎日出社前と帰宅時に眺めては頬を緩ませる日々だった。
追伸、ちゃんと赤ちゃんの事も考えてますよ!
まだ先のことはわからないけれど、光は見えている……順調に育っていることを心から願って、休憩室に向かいお弁当とスマホを取り出す。
画面のロックを解除するとあれ? 着信が来てたのか? 電話番号は……はて? 知らない番号だ、市外局番は新潟市だな……でもっどかで見たような……
とりあえずお弁当を食べながら、電話番号をネットで検索すると。
去年の夏頃……
「頼むヤエ! このバイクがどうしても欲しいんだ! お金もある! 頑張って貯めてたんだ! 頼む!」
「健って、電車通勤でしょ? いらないじゃないバイクなんて……」
ヤエの前で正座して土下座してまで頼み込んでいた。
「だってさ車もてないじゃん俺さ! それに万が一、アシがないとさ!」
「歩ける距離だったらどうするのよ?」
「わかんないじゃん!」
「駄々をこねないでよもぅ……普段は何も欲しがらないのに、急にどうしたのよ?」
「だって買えるだけのお金の目処がついたんだ! それに納車まで下手したら一年以上かかるって!」
「一年も待つの⁉︎ 健って正気?」
「正気だよ! 俺さ今まで我儘とか言ったことないだろ! 一生のお願い!」
「健の一生って、後何年だと思っているのよ……」
「それにバイクがあれば朝の通勤電車で困ることがないんだよ!」
「雨や雪の日は?」
「…………電車……かな……ぃです……」
ヤエ様ド正論で反論するのやめてください……
家の家計はヤエが握っている、別に俺の稼いだ金で買うんだから別に良い気もするが、維持費の問題がある……ここはどうしても認めてもらって気持ち良く購入したい!
俺が欲しいバイクはつい最近発表され販売されたCT125ハンターカブ。あのデザインに一発で惚れ込んでしまったのだった。正直その為に立ち直って生活保護を抜けようとしていたぐらいに頑張っていた。
まぁ実際は、それどころじゃなくなってたんですけどね。呪いとの戦いが始まって、一気に非日常の生活へと変わっていたのだから。
…………ちなみにその後に、もっとデカい戦があったが、それは終わった話だ。
「ねぇヤエ、師匠がこんなに頼んでるんだよ? ちょっとぐらい良くない?」
「でもね……」
あっちでゲームしてた茉希ちゃんの加勢だ、ありがとう!
「ちょっと! 茉希! そんなのほっといて! クエ出発するよ!」
くっそ! 味方を横取りするんじゃない! ヒエ様!
「とにかく、却下よ健……」
「何が駄目なんだ! 俺の人生に潤いを……」
「だって……転んで怪我なんてされたら、私いやだもの……」
「大丈夫、俺って悪運だけは強いんだ!」
「そうね……強いわね……驚異的な迄に……」
ちょっと揺らいだか?
「でもダメよ、健の為でもあるのよ……もう危険なことはしないでほしいから」
うん、最近ちょっと巻き込まれたけどね……気づいてないよな?
「危険て何さ! これでも前は高速道路をバイクで……」
「欲しいバイクはそんなにスピードが出るものなの?」
!
ここだ! 今がチャンスなんじゃないか?
「えっ? そんなんじゃないよ、ちょっとこのカタログ見てみて」
「ふぅん……何か新聞配達のバイクに似てるわね……」
「それをちょっと改造してあるやつなんだ」
「ヒエ! 茉希! ちょっと来て!」
「え~っちょっと待っててもう少しで……ナイッス! 痺れ罠! 茉希あとは捕獲にしましょう!」
「オッケー!」
俺の事よりモンハンかよ……
そしてクリアーしたのだろう、二人ともやってきた。
「ちょっと見てヒエ、茉希」
「何? カブ? 師匠の欲しいのってハンカブなんだ?」
「略し方……まぁいいや、それだよ欲しいの」
「これってスピード出るの?」
「アタシ達の新聞配達のよりはね」
「へ~かっこいいわねコレ、買ったら私にも乗せてよ健」
流れが来たか?
「うん、ただヤエがね……」
「なぁ知ってるか? ヤエ、このバイクってね雪道だろうが、砂利道だろうがどこでも行けるんだよ!」
「へー」
あっヤエの目が死んでる、流れなんてなかったか……
「確かに新聞配達のカブは冬にはタイヤ交換するらしいよ? 社長が言ってたの聞いたわ私」
「で?」
「ヒエに茉希ちゃんだって事故起こしてないじゃんか……だから俺も」
「ヒエと茉希は仕事でしょう? 事故らなくて当然よ?」
グゥの根も出ないド正論……
「でもさ、師匠もし買ったら後ろに乗せてね」
「後ろ?」
「だってこのバイク二人乗りできるよ? まぁ125ccだからそんなにパワーないけどね、でも師匠の後ろに乗って海とか行ってみたいなぁ」
「へぇ? 二人っきり?」
「あ~じゃ私たちも乗れるわね125なら」
「ヒエ様ヤエ様は大型でも乗れるんだよなぁ……免許証を二種以外一応全て取ってるからな」
「そうなの? じゃあハーレーとかも?」
「多分ヒエは乗りこなすよ、俺の勝手な予想だけど」
「今なんて? 健?」
「えっ? いやヒエなら乗りこなすって……」
「私には乗りこなせないとでも?」
何で半ギレなんだよ……
「でも女ライダーってのもかっこいいよね、でもアタシは師匠の後ろかな!」
「何を言っているの? あるとするならそこは私の席よ!」
ん? ちょっと待てよ……
「あのさ皆んな免許持ってるよな?」
「アタシはバイクと車」
「わたしたちは……」
「そうだよね知ってる、ちょっと閃いたんだけど」
「聞かせて」
「俺が欲しいバイクってさ、それなりにカスタムはするけど、ここにいる全員が乗れるってことでもあるんだよな」
「まぁそうなるわね……あっ!」
「なぁヒエ……少し買い物楽になりたくないか?」
「それは……ちょっと」
「なぁヤエ、ちょっと遅刻しそうな時もあるよな?」
「そんなに……ないけれど」
「なぁ茉希ちゃん俺の後ろに乗りたいよな?」
「もち……」
「却下! それなら私が健の後ろに座るわ!」
「まぁとにかく……もしかしたら俺達の生活圏が広くなるかもしれないんだ、五泉市だって広いだろ?」
「ヤエだって乗れるんなら乗ってくれてもいい、もちろんヒエもな」
そうだよ、別に俺だけが利用するって事じゃなくて皆んなの共用にすれば良いんだ。
「そんなに俺は遠出するつもりもない、まぁ通院も楽になるしな、電車時間気にしなくていいし」
「そうね……確かに健の通院って電車一本のがしたら……」
「次の電車二時間後なんだよ……」
「ふぅ~ん、じゃあ買っちゃえば? 許可してあげなよヤエ? 普段は私が乗るから!」
「選ぶのは俺だぞ? 色とかこの赤の奴……」
「しょうがないわね……それじゃ……」
そして現在、その時に注文したバイク屋の電話番号だった。大急ぎで電話をかけると、どうやら俺の頼んでおいたカラーのキャンセルが出たので繰り上がったらしい。
「いかがなさいますか?」
「当然買います! いつ納車できそうですか?」
「八神様がご自分でナンバーを取得されれば、こちらとしてはいつでも大丈夫です」
休みを確認すると来週の水木が休みだ
「販売証明書を郵送してください! 速攻でナンバー取って来週の水曜日に行きます!」
「かしこまりました! それではお待ちしております!」
電話を切ると
「ヤッタゼ……」
休憩室で一言呟き歓喜のコーラを一気飲みした。
帰宅後……
「もういらなくない? バイクなんて、アタシの車あるじゃん」
「そうじゃないんだって!」
多少揉めはしたが何とかハンターカブを手に入れた俺は、それはもう毎日出社前と帰宅時に眺めては頬を緩ませる日々だった。
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