元女神様と現世でreSweetライフ!! スキマノハナシ

美味しい肉まん

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平和な日々のお話

3 Pregnant!

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 正式に妊娠が確定したアタシは、旦那となるタケシを連れて、市役所へとやってきた。
 もちろんこの間ヤエが貰った母子手帳……まさかこの間ヤエのを貰ったばかりなのにね。そして……

 パンッパッシーン!

「痛いですよ!」
「私も手が痛いですよ! なんて事してくれてるんですか!」
 キョーコがタケシに往復ビンタをかましていた。
「アタシは幸せだよ!」
「そう言う問題じゃなくて、茉希は大学生でしょう!」
「八神さん見損ないました! ちゃんとしてる人だと思っていたのに!」
「ちゃんとしてたよアタシ達?」
「そっちの意味じゃないわよ! 茉希は未成年でしょう!」
「もう二十歳だよ?」
「それにしてもいつの間に……」
 キョーコのタケシに向ける視線が怖い……
「ヒエ様とヤエ様に申し訳ないと思わないんですか‼︎」
「えっ? ちゃんと責任取りますよ!」
「だって今はヒエと妊活を始めたもんね!」
「はっぁぁあぁああああっ⁉︎」

 パパパッッシーン‼︎
 
 キョーコ渾身の怒りの往復ビンタが炸裂した。
「はぶっ!」
「何を考えているんですか! 最低ッです!」
 タケシが涙目になって気絶した、一応ちゃんと話そうかな。
「あのさアタシ、キョーコにはちゃんと言ってないよね」
「なに⁉︎」
「ちょっと怖いよ……でもこの声色に覚えはない?」
 普段よりも低めの声で……
『キョーコは今日も可愛いね……アタシがわかる?』
「…………⁉︎ えっ……」
『キョーコの感じる場所アタシには全部わかるよ……』
「まって! それ以上はダメェええええ‼︎」
『場所変えようか?』
「そうですね! ささっこちらに!」
 キョーコが窓口から、アタシの首根っこを掴んで飛び出すと。一番遠い会議室へと一緒に向かう。真っ赤な顔をしたキョーコが戸惑っているけれど、さすがに今のアタシには愛の声は喉に負担が……咳き込んでいると。
「どうして茉希の口から先輩の声が……」
「あ~っとねアタシ『伍堂愛』なんだよ」
「何を言って……」
「わかんないかなぁ……」
 

 そう言って指をワキワキさせると…………
 

「はっ!」
「どう? アタシのテクニック?」
「弱いところはかわってないね~もう一回イッとく?」
「だめ……今の私には主人がいる事は知って……アッ……」
 

 イかせちゃった……久しぶりだったけど、やり過ぎたかな……まっ良いか……


「はっ⁉︎」
「おっはよーキョーコ!」
「愛先輩なの?」
『そうだよキョーコ、アタシだ』
「あ~ダメだ、愛になってなんでこんなに声が低くなったんだろ」
「だって先輩は……」
「アタシの今から十年後の姿だよ、ちょっと色々あってね」
 そこからは、タケシが消失した所から、順を追って説明をしていった。
「って訳での時にはアタシがこっそりバックアップしていたのさ」
「そうなの? 八神さんが、ヒエ様とヤエ様の御力で時間を繰り返して来たことは?」
「知ってる、その時にはアタシはもう存在していたんだよ。そもそも伍堂愛の事なんてちゃんと記憶残ってる?」
「えっ…………先輩のはずよ……」
「多分、そのことを知っている人は、もうキョーコだけだね」
「言い方が悪いけど、伍堂愛はアタシの中で一体化した……その時点でアタシ達は一人に戻った」
 そう、二人の女神と神の座に案内された時に、神の使徒となった時、アタシの頭の中に色々な可能性の記憶が流れ込んできた。それも共有している……
「アタシが起業した会社は、もう存在すらしてないし」
「そう……えっ? つまり今の茉希はなの?」
 一番アタシ達が気にしている事だったのでちょっとカチンときて悪戯心に火がついた。
『今晩久しぶりにどう?』
 そう言ってキョーコの顎に手をやり……唇を近づけると……
「んっ……センパイ…………ダメです……私には……やめてください……でも私……まだ…………」
 抵抗も弱い、ギリギリまで唇を近づけるが何もせず顔を離すと。
「って記憶も残ってるんだなぁ!」
「ばっ⁉︎」
「だから年齢のことを聞いたら……」
「どう接すれば良いのよ‼︎」
「可愛い女子大学生の渡辺……違うな、いずれ八神茉希になる女さ!」
「それはそれで腹が立つわね……八神さんに対して怒りが込み上げてきたわ……私のセンパイに……」
 そう、当時の私は……それはまた別の話だ。忘れよう……
「と言う訳でさ、アタシ達四人はもう家族とかそんなレベルじゃないんだなぁ~」
「センパイが消えたってことは……その天界がどうとかってことになるの? 確かに話を聞くと、その頃に大きめの地震があったのは覚えているけれど」
「うん、歴史が大きく改変されたからね神様のおかげで」
「そんな……街が……崩壊してたなんて」
「大惨事だったよ……まぁアタシとタケシで大暴れしてやった」
「歴史は改変されたけど、その時に踏み躙られたものは大きいから……」
「結局、茉希と八神さんがまた命をかけて……戦っていたのね、それで一つに戻った……」
「結果的にね、でも『アタシは』満足してるんだよ、若返れたし! 旦那の子供も出来たし!」
「そうなのね……センパイ…………好きだったの……」
「他の男と結婚した女がどの口で言うのさ」
「でもね……もう!」
「「お互い忘れよう!」」
 そうだよ今のアタシはタケシを愛してるんだ。キョーコだって旦那がいる!
 あの時のアタシは、寂しくって……キョーコを求めた記憶に縋り付いて……引き込んでしまった。
「でも茉希、最後に良いかしら?」
「ん?」
「センパイの事大好きでした!」
「これからは逆だね! キョーコが子育てのセンパイ! そして!」
「「ママ友‼︎」」

 そう言うと会議室を出て行った。
「茉希はつわり辛くないの?」
「…………おん?」
 そう言われてみれば……ヤエほどではないような。
「辛いと言えば辛いけど、あんまり……それってやばい?」
「ううん、ヤエ様が酷かったから」
「アタシは戦っていたからね!」
「そうかもしれないわね!」
「うん、守られてばっかりいるヤエと一緒にしないでね!」
「でも……あそこに戦っていてもまだ気絶してる人がいるわよ?」
 タケシを職員が介抱していた……キョーコのビンタ効くからなぁ、特にタケシに対しては……
「キョーコ、アタシの旦那起こして!」
「喜んで!」
 そして今日、三度目になるキョーコのビンタでタケシを叩き起こすと。

「はっ!」
「八神さん、鍛えておかないとやられちゃいますよ?」
「えっえぇ……」
「なっさけないなぁ! アタシの旦那になるんだから、しっかりしてよね!」
「おっぉう、任せておけ?」
「じゃキョーコ何かあったら電話するね」
「無茶しちゃだめよ!」
 
 市役所から出て、ホッペを真っ赤にしてるタケシが。
「あのさ、なんであんなに痛いんだろう」
「さぁね! じゃアパートに帰ったらヤエと産婦人科ね!」
「おっおっけぇ……」
 側から見たら、確かに情けない男かもだけどね。でもアタシ達は知ってる、だよねヤエ、ヒエ‼︎
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