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平和な日々のお話
11 ノエとの一日
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皆んなでスキヤキを食べた日から数日が過ぎてノエとの約束の日がやってきた。
迎えにくるとは言っていたけど……
「タケシ、今日いってくるんだよね?」
「らしいんだけど迎えに来ないんだよね」
「電話してみたら?」
確かにヒエの言うとおりだな、電話してみるか。
スマホを取り出してノエに電話してみたが。繋がらなかった。
「駄目だ繋がらない、まいったなどこかに移動するとかだったら……」
その時アパートの前に一台の車が入ってきた。そして運転席からノエが降りて来た。
「ノエがプリウスに乗ってきたぞ! しかも自分で運転して!」
「神様だからね、もうなんでもありかな?」
コンコンとドアをノックする音が聞こえると同時に、玄関を開けると。
「おはようございます健さん、ヒエ様、茉希さん」
「おはよう、今日はどこへタケシを連れてくのさ?」
「天界とか言わないでよ?」
「御安心をちょっとのドライブです」
「ドライブ? ノエの運転で?」
「はい、早速参りましょうか!」
「オッケーじゃあ二人とも行ってきます」
「はいよ」
「うん」
玄関から出ると颯爽とプリウスに乗り込む、小柄なノエが一層小さく見えた。
助手席に乗り込んで、シートベルトをつけると、ノエが車をバックさせて流れるように車を発進させた、まるで熟練のドライバ……
「バレましたか」
「イグドラシルから引っ張り出したんだな?」
「この車の持ち主は誰なのさ」
「私のですよ?」
ダッシュボードの中から車検証を探すと、本当にノエの名前が載っている。
どれどれ眼鏡を外して見ようか、外してみると案の定か……
「ノエこれも?」
「はい、どうですか?」
「普通に歪んで見える眼鏡を取るとね」
「もしかして少し慣れて来ましたか?」
「まぁ、あれから四日過ぎてるけど、二日目ぐらいで駅のホームで外したらゲロ吐いた」
「人の意思や心と歪みを見つけてしまう、苦痛ですよね」
「少し街を流します、眼鏡を外しておいてください」
言われた通り眼鏡を外すと、五泉市を走る、この程度ならまだ辛くはない。
「うん大丈夫みたいだよ」
「なるほど、では修練とまいりますか!」
そう言うと何故か五泉市図書館に着いた。
「なんで図書館?」
「ここの会議室を一部屋借りました、多分一番静かな場所だと思います」
「ほぇ~」
ノエが受付を済ませると、二階にある座敷の小会議室へと案内された。
「さあ健さん私の前に座ってください」
言われた通り正座で向かい合うように座った。
「うん、それでこれからどうするのさ」
「私の手を握ってください」
そう言うと両手を差し出してきた、そのノエの手を握る。
「目を閉じてください、行きますよ」
言われた通り目を閉じると、物音一つしない静寂に支配された空間? になった意識はあるが、俺はどうすれば良いのだろう。
「なるほど~こうなっているから、じゃあこれで……」
「あのさ目を開けても良いかな?」
「駄目ですよ!」
何か不安なんだよな、手を全体的に揉んでみたり指を引っ張ったり。
やがて大量の人の意思や心が流れ込んできた。…………違う! もうこれそういうレベルじゃない。今までこの感情だけは見たくなかった、無視してた悪意を見せつけられた。これがノエの?
「そうです、健さんにはコレが見えてしまった」
「そして修正しましたよね?」
「意識してないけどね、やったんだろう」
「そうなります、ただこの力は人に害なす程の力はありません」
「デメリットしかないじゃん」
「メリットは、もうやったじゃないですか」
「三人の戸籍を弄ったやつ?」
「はい、これは御三方を守りたいと、強く願ってませんでしたか?」
「それはいつも思ってる、俺の大事な人たちだから」
「そうですか、それが一番聞きたかったので。もう大丈夫です、目を開けてください」
目を開くとそこにはノエだけがいた、目に見えていた、人の意思や心は見えなくなっている。
「ノエ俺に何かした?」
「いいえ、ちょっとだけ手助けさせていただきました」
「じゃあもう見えないのかな?」
「余程のことがない限りぐらいじゃないですかね、あっでもイレギュラーの場合もあるので眼鏡はそのまま」
「結局見える時もあるってことか、それでもマシかな」
「一応その眼鏡も改良してありますから」
「どんな?」
「かけてみれば分かりますよ」
そう言われて眼鏡をかけると、すごくクリアになって見える!
「すげ~こんなにくっきりと見えるなんて!」
「健さんは視力が落ちていたんですよ」
「じゃ改良って度数を入れてくれてたって事?」
「そうですね一部ですが」
「何か言った? そんなことより世界が広いよ」
「それはよかったです、さて帰りますか」
「じゃあさ一軒寄って行かない?」
「図書館には悪いけど車置いてさ」
「あの……どちらに?」
ノエの手を掴んでアラモードキムラへと向かう、場所は図書館からすぐ近くだ。
アイスが評判の店で割と雑誌に出ることもある、店内に入るとノエがソワソワしている。
「好きなものえらんで良いよ、今日のお礼!」
「え~っとそれでは頂きますね」
何か選んでいるようで……
「じゃあバニラとチョコの二色とヨーグルトとバニラの二色のやつください」
「少しお待ちください」
「ノエってアイスは初めてか?」
「知識だけならありますよ」
そう言って自分の頭を指差すノエ。
「実際に食べてみるといいよ」
「はいお待たせしました!」
店内にベンチがあるので座って食べることにした。
「ノエどっちがいいか一口ずつ食べて良いよ」
「良いのですか?」
「せっかくだから」
そう言うとアイスを選ばせる先ずはチョコからいったか、しっかりと味を確かめている。そしてヨーグルトを一口、結果としてチョコレートとバニラの二色が気に入ったらしい様で。
「美味しいです健さん!」
「そりゃ良かった」
お気に召してくれたのなら来て良かった。そうだ!
「あっノエの世界に冷蔵庫とかある?」
「ありますよ?」
あるんだ……冗談で聞いたのに。
「いくつかお土産に持って行けよ奢るからさ」
「そんなことまでされては……」
「良いから良いから! 俺が適当に見繕ってやるよ!」
合計六つのアイスに保冷袋とドライアイスを買って、まだアイスクリームを食べているノエの横に置いた。
「これで、どこに住んでるか知らないけどアイスは保つと思うから」
「ありがとうございます」
「お礼を言うのは俺のほうだよ、おかげで変な力をどうにか出来そうだ!」
「こんなに美味しいものがたくさんあるのですね!」
お互いに食べ終わると店を後にした。
「ごちそうさまでした!」
迎えにくるとは言っていたけど……
「タケシ、今日いってくるんだよね?」
「らしいんだけど迎えに来ないんだよね」
「電話してみたら?」
確かにヒエの言うとおりだな、電話してみるか。
スマホを取り出してノエに電話してみたが。繋がらなかった。
「駄目だ繋がらない、まいったなどこかに移動するとかだったら……」
その時アパートの前に一台の車が入ってきた。そして運転席からノエが降りて来た。
「ノエがプリウスに乗ってきたぞ! しかも自分で運転して!」
「神様だからね、もうなんでもありかな?」
コンコンとドアをノックする音が聞こえると同時に、玄関を開けると。
「おはようございます健さん、ヒエ様、茉希さん」
「おはよう、今日はどこへタケシを連れてくのさ?」
「天界とか言わないでよ?」
「御安心をちょっとのドライブです」
「ドライブ? ノエの運転で?」
「はい、早速参りましょうか!」
「オッケーじゃあ二人とも行ってきます」
「はいよ」
「うん」
玄関から出ると颯爽とプリウスに乗り込む、小柄なノエが一層小さく見えた。
助手席に乗り込んで、シートベルトをつけると、ノエが車をバックさせて流れるように車を発進させた、まるで熟練のドライバ……
「バレましたか」
「イグドラシルから引っ張り出したんだな?」
「この車の持ち主は誰なのさ」
「私のですよ?」
ダッシュボードの中から車検証を探すと、本当にノエの名前が載っている。
どれどれ眼鏡を外して見ようか、外してみると案の定か……
「ノエこれも?」
「はい、どうですか?」
「普通に歪んで見える眼鏡を取るとね」
「もしかして少し慣れて来ましたか?」
「まぁ、あれから四日過ぎてるけど、二日目ぐらいで駅のホームで外したらゲロ吐いた」
「人の意思や心と歪みを見つけてしまう、苦痛ですよね」
「少し街を流します、眼鏡を外しておいてください」
言われた通り眼鏡を外すと、五泉市を走る、この程度ならまだ辛くはない。
「うん大丈夫みたいだよ」
「なるほど、では修練とまいりますか!」
そう言うと何故か五泉市図書館に着いた。
「なんで図書館?」
「ここの会議室を一部屋借りました、多分一番静かな場所だと思います」
「ほぇ~」
ノエが受付を済ませると、二階にある座敷の小会議室へと案内された。
「さあ健さん私の前に座ってください」
言われた通り正座で向かい合うように座った。
「うん、それでこれからどうするのさ」
「私の手を握ってください」
そう言うと両手を差し出してきた、そのノエの手を握る。
「目を閉じてください、行きますよ」
言われた通り目を閉じると、物音一つしない静寂に支配された空間? になった意識はあるが、俺はどうすれば良いのだろう。
「なるほど~こうなっているから、じゃあこれで……」
「あのさ目を開けても良いかな?」
「駄目ですよ!」
何か不安なんだよな、手を全体的に揉んでみたり指を引っ張ったり。
やがて大量の人の意思や心が流れ込んできた。…………違う! もうこれそういうレベルじゃない。今までこの感情だけは見たくなかった、無視してた悪意を見せつけられた。これがノエの?
「そうです、健さんにはコレが見えてしまった」
「そして修正しましたよね?」
「意識してないけどね、やったんだろう」
「そうなります、ただこの力は人に害なす程の力はありません」
「デメリットしかないじゃん」
「メリットは、もうやったじゃないですか」
「三人の戸籍を弄ったやつ?」
「はい、これは御三方を守りたいと、強く願ってませんでしたか?」
「それはいつも思ってる、俺の大事な人たちだから」
「そうですか、それが一番聞きたかったので。もう大丈夫です、目を開けてください」
目を開くとそこにはノエだけがいた、目に見えていた、人の意思や心は見えなくなっている。
「ノエ俺に何かした?」
「いいえ、ちょっとだけ手助けさせていただきました」
「じゃあもう見えないのかな?」
「余程のことがない限りぐらいじゃないですかね、あっでもイレギュラーの場合もあるので眼鏡はそのまま」
「結局見える時もあるってことか、それでもマシかな」
「一応その眼鏡も改良してありますから」
「どんな?」
「かけてみれば分かりますよ」
そう言われて眼鏡をかけると、すごくクリアになって見える!
「すげ~こんなにくっきりと見えるなんて!」
「健さんは視力が落ちていたんですよ」
「じゃ改良って度数を入れてくれてたって事?」
「そうですね一部ですが」
「何か言った? そんなことより世界が広いよ」
「それはよかったです、さて帰りますか」
「じゃあさ一軒寄って行かない?」
「図書館には悪いけど車置いてさ」
「あの……どちらに?」
ノエの手を掴んでアラモードキムラへと向かう、場所は図書館からすぐ近くだ。
アイスが評判の店で割と雑誌に出ることもある、店内に入るとノエがソワソワしている。
「好きなものえらんで良いよ、今日のお礼!」
「え~っとそれでは頂きますね」
何か選んでいるようで……
「じゃあバニラとチョコの二色とヨーグルトとバニラの二色のやつください」
「少しお待ちください」
「ノエってアイスは初めてか?」
「知識だけならありますよ」
そう言って自分の頭を指差すノエ。
「実際に食べてみるといいよ」
「はいお待たせしました!」
店内にベンチがあるので座って食べることにした。
「ノエどっちがいいか一口ずつ食べて良いよ」
「良いのですか?」
「せっかくだから」
そう言うとアイスを選ばせる先ずはチョコからいったか、しっかりと味を確かめている。そしてヨーグルトを一口、結果としてチョコレートとバニラの二色が気に入ったらしい様で。
「美味しいです健さん!」
「そりゃ良かった」
お気に召してくれたのなら来て良かった。そうだ!
「あっノエの世界に冷蔵庫とかある?」
「ありますよ?」
あるんだ……冗談で聞いたのに。
「いくつかお土産に持って行けよ奢るからさ」
「そんなことまでされては……」
「良いから良いから! 俺が適当に見繕ってやるよ!」
合計六つのアイスに保冷袋とドライアイスを買って、まだアイスクリームを食べているノエの横に置いた。
「これで、どこに住んでるか知らないけどアイスは保つと思うから」
「ありがとうございます」
「お礼を言うのは俺のほうだよ、おかげで変な力をどうにか出来そうだ!」
「こんなに美味しいものがたくさんあるのですね!」
お互いに食べ終わると店を後にした。
「ごちそうさまでした!」
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