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【20】快楽列車 ① ーもっと好きと言ってー

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「こら!笑いすぎだろ」
 サニーは御返おかえしとばりに、ダニエルのうなじや肩に犬歯をかける。
 少しの痛みがスパイスのようにきもちいい。

 じゃれあう様に戯れた後、二人にしか聞こえないくらいの声で「ディディ……」と名前を呼ばれる。
 たったそれだけで、淫靡いんびな空気へと変えられてしまう。

 きっと彼の声には媚薬効果が含まれているんだ。
 もしくは本当に悪魔で、魔法が使えるのかもしれない。


 ピンクベージュの唇が近づいてきて、ダニエルは瞳を閉じ、その口づけを受け入れた。

 肘をシーツに立て、首と背中を反らせてキスに応える。
 苦しい体勢だが、もう何度も交わしたキスは肌に馴染み、ダニエルはうっとりとキスに酔いしれた。


 その間にサニーの手がするすると背中を下り、腰のカーブを曲がって、山のような尻へ登っていく。
 尻肉を開かれ、秘所に肉棒を押し当てられ、ダニエルは狼狽えた。

 もう?まだ蜂蜜を塗ってないのに。


 目つきが鋭くなると、サニーは悄気しょげた犬のような表情になる。

「このままじゃダメですか?膣内なかに射精しないから……」

 どうしたものかな……待ちきれないのはダニエルだって同じだ。
 お風呂でもほぼ蜂蜜は流れてしまっていたし、今更かしら。

 なによりこの男は子どもを作るようなヘマはしないだろうと思えた。
 若い男にありがちな、女や子どもに縛られる人生は嫌、まだまだ遊び足りないってかんじ。


「……絶対に中には出さないでよ?」
「もちデス」

 ラフな物言いが気になったが、それだけ彼は切羽詰まっているのだと。
 きっと早く挿れたくて仕方ないんだと思い込む。


 ダニエルはシーツを掴み、彼の熱杭を待った。
「ん……、ぅ、んふぅ」

 サニーは柔肉を掻き分けるように、肉棒を挿入してくる。
 両手をシーツにつき、寝バックの体位をとった。

「あぁぁ……せまっ」
 男は悩まし気な声をもらす。

 足を閉じた状態で高まった膣圧に押され、男根は隘路でビクビク震えていた。
 ダニエルもまた、熱くて硬い肉棒に膣壁を擦られ、背中に愉悦が走った。

 大きな手がダニエルの手に重ねられ、下半身は男の足に挟まれ押さえつけられた格好。
 捕らわれているようで、期待に胸がゾクゾクする。


 サニーに教え込まれたダニエルの身体は、蜂蜜や碌な愛撫すらなくとも、快感を拾えるようになっていた。

「あぁぁ!ぁ、そこぉ」
 彼の硬い男根が浅い場所の快い場所Gスポットを突き、ダニエルの思考は快楽に染まる。

「ん、さっきも此処で沢山ついた場所だよ。好きでしょ?」
「あぁぁ、好きっ!す、きぃ!」

「あ”ぁ、可愛い。好きなの?」
「すきぃ、すきっ!!」

「俺も好きだよ…ディディ、俺のお姫様。もっと好きって言って」
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