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【80】激昂② 〜ダスティンの死〜
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「今更兄貴を探して何になるんだよ!」
「何になるって……ダスは……」
「まさかまだ兄貴が生きてると思ってるのか?」
「それは……」
ダニエルは口籠った。
「兄貴は死んだんだ!あの吹雪から生還できたはずがないし、仮に生き延びたとしたも、十年も帰ってこないわけがないだろ。死亡宣告時に何度も話あったじゃないか!ダニーだって兄貴の死亡確定に納得しただろ!?」
「そうだけど……」
「俺も親父もお袋も、兄貴の死を受け入れてる。それを今更蒸し返そうっていうのか!?」
「そういうわけじゃないわ……」
ダスティンの死亡確定に最後まで反対したのはダニエルだった。
ダスティンの生存を諦めきれず何度も父に捜索を願い出たし、雪が解けた後は頻繁にドルパ山に通いダスティンの痕跡を探した。
けれど神隠しにあったかのように、何も見つからなかった。
山を熟知していたダスティンが山道を外れるはずがない。
それなのに何処にも彼の遺体が見つからないのはあまりに不可解で、まだ彼は何処かで生きているのではないかと希望を抱いてしまう。
でもラスティーが言うように、もしダスティンが生きているとすれば、ダニエルの前に現れないはずがない。
ダスティンは家族想いで両親を心配させるような息子じゃないし、ダニエルの事だってすごく大切にしてくれた。
危険を顧みず、無くした指輪を探しに行ってくれるくらいには愛されていたはずだ。
つまり……彼はドルパ山から帰らなかった。
今も、昔も、それが全ての答えなのだ。
受け入れ難い事実に唇を噛み締めると、鉄の味がした。
ダスティンの死を認めたくないが、認めなければならないとダニエルだってわかってる。
だからこそダスティンの死亡確定にも死亡宣告にも、最終的には納得した。
けれどダスティンの亡骸がドルパ山に残される事を納得したわけじゃない。
ドルパ山は冬には厚い雪に覆われる。
肌や肺を刺すような寒さの中で死んで行ったダスティンの事を想うと、ダニエルの心臓も氷柱で貫かれたかのように痛む。
ダスティンをあの寒い場所に留めておくのはあまりにも忍びない。
「でもダスの遺体はまだあの山にあるのよ!取り戻したいって思うのは、そんなに悪い事?あんな寒い場所にダスを放置できないわ!!」
ダニエルの言葉に、ラスティーは眉間の皺をより濃くした。
困ったような、怒っているような、憐れんでいるような……そんな顔をしている。
「何になるって……ダスは……」
「まさかまだ兄貴が生きてると思ってるのか?」
「それは……」
ダニエルは口籠った。
「兄貴は死んだんだ!あの吹雪から生還できたはずがないし、仮に生き延びたとしたも、十年も帰ってこないわけがないだろ。死亡宣告時に何度も話あったじゃないか!ダニーだって兄貴の死亡確定に納得しただろ!?」
「そうだけど……」
「俺も親父もお袋も、兄貴の死を受け入れてる。それを今更蒸し返そうっていうのか!?」
「そういうわけじゃないわ……」
ダスティンの死亡確定に最後まで反対したのはダニエルだった。
ダスティンの生存を諦めきれず何度も父に捜索を願い出たし、雪が解けた後は頻繁にドルパ山に通いダスティンの痕跡を探した。
けれど神隠しにあったかのように、何も見つからなかった。
山を熟知していたダスティンが山道を外れるはずがない。
それなのに何処にも彼の遺体が見つからないのはあまりに不可解で、まだ彼は何処かで生きているのではないかと希望を抱いてしまう。
でもラスティーが言うように、もしダスティンが生きているとすれば、ダニエルの前に現れないはずがない。
ダスティンは家族想いで両親を心配させるような息子じゃないし、ダニエルの事だってすごく大切にしてくれた。
危険を顧みず、無くした指輪を探しに行ってくれるくらいには愛されていたはずだ。
つまり……彼はドルパ山から帰らなかった。
今も、昔も、それが全ての答えなのだ。
受け入れ難い事実に唇を噛み締めると、鉄の味がした。
ダスティンの死を認めたくないが、認めなければならないとダニエルだってわかってる。
だからこそダスティンの死亡確定にも死亡宣告にも、最終的には納得した。
けれどダスティンの亡骸がドルパ山に残される事を納得したわけじゃない。
ドルパ山は冬には厚い雪に覆われる。
肌や肺を刺すような寒さの中で死んで行ったダスティンの事を想うと、ダニエルの心臓も氷柱で貫かれたかのように痛む。
ダスティンをあの寒い場所に留めておくのはあまりにも忍びない。
「でもダスの遺体はまだあの山にあるのよ!取り戻したいって思うのは、そんなに悪い事?あんな寒い場所にダスを放置できないわ!!」
ダニエルの言葉に、ラスティーは眉間の皺をより濃くした。
困ったような、怒っているような、憐れんでいるような……そんな顔をしている。
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