女王陛下、誤解です〜ヤリチン王子が一穴主義になったのはアタシのせいじゃありません！！〜

【120】愛撫② 〜サニーの部屋で〜

登った先は上階客間の給湯室だった。

つまりサニーが滞在してる部屋の隣である。


なるほど、だからポーラは書庫で寝るようしつこく勧めてきたのね。

サニーってば、ちゃんと仕事していたんだ。

もう私よりもこの家の事をよく知ってるんじゃないかしら。

梯子を登ってきたサニーと目が合い、用意周到さに感心する。



耳を澄ますと、隣の部屋から女性の喘ぎ声がし、ダニエルは目を丸くした。

サニーが「ユージンが頑張ってるんだ」と茶目っ気たっぷりに教えてくれる。


あのユージン・クライン執務官のセックス！

どんな変態プレイをするのか、気になる。


内容までは聞こえないが、ボソボソと会話をしてるかんじ。

執務官は言葉責め派かな。


野次馬根性丸出しで隣室へ耳をそばだてたダニエルだが、サニーに手を引かれ彼の部屋へと連れて行かれる。

もうちょっと探りたかったのに、残念！



部屋のドアが閉まると、サニーはすぐにダニエルの腰を引き寄せた。

そして林檎のように紅くなった唇にキスをする。

「……ん、っは」


サニーはダニエルの舌根をくすぐり、柔らかな果肉を潰すように舌を押したり吸ったりする。

ジュルジュルと音を立てて吸えば、甘露の唾液がダニエルの口の端から垂れた。

それを舐めとって、二人でベッドに倒れこむ。


サニーはダニエルのナイトウェアに手を伸ばしたが、「先に脱いで」とお願いされ、苦笑した。

いつだってダニエルの頼みは断れない。

魔法にかけられたようで、実はダニエルは魔女じゃないかと、サニーは疑っていた。



「お望みのままに、俺のお姫様」

離れがたいダニエルの唇にチュとキスをして、サニーは上着を脱ぎ捨てる。

一枚一枚、衣を脱いでいく様を、ダニエルは固唾を飲んで見守っている。

その美しいターコイズグリーンの瞳は期待とエロスに満ちていて、サニーの情欲も掻き立てられるのだ。


ズボンも下着も脱ぎ、硬く勃起した肉棒を見せつけるように二、三度さすると、ダニエルの黒々とした睫毛が切なげに揺れ、生唾をのんだ。

ただ唾を飲んだだけなのに、サニーを堪らない気持ちにさせられるのは彼女ダニエルだけ。


サニーは無言でダニエルのナイトウェアを脱がし、裸にした。

暖炉の炎に照らされた女体は息をのむほど美しく、サニーの心臓がドキドキ早鐘を鳴らした。


一回戦は愛撫もままならず、ただサニーが達イくためだけに最低限の準備しかしなかった。

ダニエルは達イけなかっただろう。

彼女は早急な独り善がりなセックスを責めずに受け止めてくれる優しい女性だ。