転生したらオークたん♪だった件

岸利トオル

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オークたんでっち上げる。

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 門番の詰め所に通されると、机に女騎士が座っていた。



「こちらの者であります。」



 二人の兵士が、オークたんの前を開け、代わりに、互いの槍を交差させて、前に出るのを防いでいる。



「お前はタイエ村から来たそうだな」



 金髪、色白、女隊長、まるで絵に書いたようだな。



「タイエ村?名前は知らんが、香水の産地の村には寄ったぞ」



 オークたんは、フードとマスクで隠していた顔を晒した。

 

「……その顔の、どこが何処が呪われているんだ?」



「まさかとは思うが、一目惚れはしていまいな?」



 女騎士は、顔を若干赤くして立ち上がった。



「ふざけるな!」



 わお!声でけ~、ビックリした~、何とか平静を装えたとおもうけど、どうしたモノかな~



「ふざけているのでは無い、ソレが俺の呪い」



 冷静を装うオークたんに対し、机を両手で強く叩きながらまくし立てる。



「なんだ?恋の呪いとか言いたいのか?ちょっと顔が良いからと言って如何なものか?」



 マジでビックリした~、いきなりでかい音とか苦手なんだよね~



「はぁ~…俺の顔には、見た者の好みの顔に見える呪いが、掛けられている。」



 フードとマスクで、再び顔を隠す。



「…」



「顔が良いと言うのは、俺には当てはまらない、本来の俺は、女の寄り付かぬ醜悪な顔…故に、この顔は本来の顔でなく、勝手に理想の顔に見えているワケだ…」



「…」



 女騎士は言葉を失くしている。



「おそらく男共には、俺が女の顔に見えているはずだ…」



 女騎士が兵士達の顔を見ると、皆無言に首を縦に振った。



 席につくと、一呼吸して自分を落ち着かせ、冷静を取り戻した。



「ふぅ、なるほど厄介だな、掛けてくれ」



「イヤいい、それよりも早くしてくれ」



「話は長くなるやもしれん、大人しく座ってもらおうか?」



 仕方なく腰をかける。



「槍があっては、どうにもやり難いな」



 女騎士が手振りで下がらせる。



「お前たちは警備に戻れ、私だけで十分だ」



 兵士たちがすんなりと持ち場に戻ったのを見て、オークたんは思った。



 アレ?これってフラグじゃない?やっちゃっえるヤツじゃない?



「私はレス=ロコック、騎士団から街に派遣され、この街の兵を束ねている。」



 あっ、これ名乗んなきゃいけないやつか?どうしようか、名前とか決めて無かったな…



「俺は極東の島国から来た。迂闊に名乗って呪いをかけられた故に、真の名を名乗る事はできない。だが、便宜上必要ならば…」



 ならばなんて言うかな?東から来たっぽい名前…ここってヨーロッパっぽいから、東は中国っぽいのかな?それと元はオークだもんな…



「たん…タン=クーオ、タンと呼んでくれ」



 さて、どうだろうか?



「タンか、確かに東方ではよくある名前だな」



 通った~~~~!あとレス=ロコックって、もうクッコロ要員じゃん!!



「喋りにくいな…悪いがマスクを外させてもらうぞ」



「かまわん、呪いとわかっていればただの良い顔、大した問題ではない。」



 そうだ、ついでにレベル上げて威力をためそう、残りポイントでレベル3くらいまでならいける。取り合えす2にして見るか…



「ん?さっきより…」



 え?一つ上げただけでそんなに違う?



「さっきよりなんだ?」



「いや気のせいだろう。」



 どうなんだろう?レベル3にして見るか…



「…良くないな、つい見てしまう。ある種、恐ろしい呪いだな…」



 女騎士はよだれを拭いた。



 オークたんの考えは確信になった。



「話させてもらうが、俺がこの街に来たのは、あの村の連中に、武器を盗られた…違うな、コレと交換することになったからだ」



 懐から、最高級媚薬の瓶を取り出す。



「それは、タイエ村の媚薬か?」



「そうだ、俺の武器の柄には、故郷に住む動物の皮などが使われていた。それをどうしても欲しいと言われ、仕方なくこの媚薬と交換となった。」



 媚薬の瓶を見つめる顔が、少し高揚しているように見える。



「検閲で見た本物と、同じもののようだな」



「ならば、この媚薬を買い取ってくれるものを知っているのか?」



「出入りしていた場所なら把握している。」



「そうか、装備が買えなくては、この街を出ることもできん。」



「早とちりするな、まだ街に入れるとすら決まっていない」



 鋭い目で睨みつけてくる。



 そっか~、でも街に出入り出来なくても…



「なら、一つだけ頼みたい事がある。」



「なんだ?」



 オークたんは、懐に手をいれた。



 机に、コトンと置かれたのは…



「これの効果を試したいんだが?」



 小瓶に入った赤黒い液体、最上級媚薬である。
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