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貴族狩り

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「クーオ様、この女は関わっては、ダメなタイプです。」



 ロコックから話を聞き終わると、オークたんの影に隠れて、前にでなくなってしまった。



「まあ、ようは他の貴族ども、この国でなくてもいいから、なにか情報は無いかなと思ってなw」



「クーオ様、男よりも女の方が、こういうタイプはタチが悪いです。」



「しかしロコック、他の国の情報を聞いて何になるんだ?」



「なるさ!私は公女、生れつきの力を臆することなく使い切るなら、コチラの要求はかなりとおる。」



 本当だ、クロエの言うとおり、かなりヤバそうだ…



「でも、公女でも王位継承順はどうなってる、それによっても、大きく変わってくるだろう。」



「私は、この第十三国では第三位だな」



「では、そんなに意見力がある気がしないが?」



 ロコックは、何か、思い出しいるように、この場に視線があってない、うわのソラのような、怪しい笑みをしている。



「私は仕事上、庶民や一般貴族、騎士団人間に支持者が多い、上手くやれば第十三高官国なら、クーデターも可能だろう。」



「でも仕事って、街の関所の隊長だろ?」



「うーん、それはなにもないときで、本来の仕事は処刑だな」



「え?」



「私は、今回のような、通常では裁きにくい相手や、罪人相手に処刑をしていたら、やたらと感謝されるようになったんだ」



「なるほどねぇ…」



 確かに、今回のような相手に、今回のようなやり方は、ロコックしかできない…だがそれだけで…



「だが、それだけでとは考えにくいな」



「ああ、主に私の名声は、処刑装置で上がってるからな…ついてこい」



 別室についていくと、そこには、同じ外形の厚みや幅の違う歯車が、隙間なく並び、入り口が機械式バームクーヘンのような見た目の装置があった。



「ざっくり言うと、上の刃と下の刃の間に手を入れる刑だな」



「メッチャ!こぇぇぇじやん!!!!!」



「ヒぃ…」



 二人はメッチャクチャびびった。



「え~、軽犯罪から重犯罪まで、大体これが使われる。」



「軽犯罪でコレッッて怖すぎだろう!」



「処刑かっこ悪い…」



 クロエは恐怖からパニくって言動が不思議になっている。



 二人の反応を見て、ロコックは少し残念そうな顔をしている。



「…そうか、怖いか…一応、どんな感じか、参考資料とか映像があるぞ?」



「絶ッッッッッッ対に!みねぇぇYO!!」



 このあと二人は、少しだけ話をして、その場を後にした。







 建物の外は、すっかり暗くなっていた。



「クーオ様、メシ食います。」



 その声と同じくらいの音量で、クロエの腹がグ~~~~~っとなる。



「俺もだ…」



 オークたんのお腹からもキュンキュン音がしている。



「ブッふぅ~wwwなんすかその音wwwww」



「しらねぇよ!!」



 小刻みにキュンキュンお腹が鳴り続けている。



 なんだコレ?ギリ機械音じゃないこの音?マッチョってこんな音するの?



「すぐに店に行こう…このままでは俺はキュン死してしまう。」



「ぐッ…クックッ…私はシックスパックになりそうです。」



 クロエはずっとくの字になっている。



「いくぞ」



 酒場や飲食店のならぶ通りに行くと、ザムディンとミーチャにあった。



「あれ?どうたんだ?」



「ようタン殿、先ほどぶりだな」



 二人は、楽な格好で腕を組んでいる。



「家でご飯食べなかったのか?」



「まぁ、それは~…」



 ザムディンの歯切れが悪くなったところで、ミーチャが入って来た。



「それどころではなかったからな、理由はわかるな?」



 わかるけど、料理用意してなかったのか?



「ちょうどいい、個室のある行きつけの店がある、一緒にどうだ?」



「二人でなくていいのか?」



「あっあ~、聞いてみたいことがあってな~」



 よくわからんが、普通に食べたいな。



 クロエがオークたんの服の袖を引っ張ってきた。



「なんだ?」



「私はヤリませんからね」



 ぐ~~っとクロエの腹がなっているのにつられて、オークたんの腹もキュンキュンなっている。



「ところで、この不思議な音は何なんだ?」



 ザムディンが不思議そうな顔をしているところにクロエが答える。



「クーオ様のおなかの音です。」



 三人はシックスパックを目指すことになった。
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