転生したらオークたん♪だった件

岸利トオル

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道具を作成せよ!

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「予定にない堕落をさせてスミマセンです。」



 移動箱(こちらで言う車で、車輪無しで魔法で少し浮いて移動する)の中で、クロエは、ダークエルフに頭を下げた。



「堕ちるのって…簡単よね…」



 移動箱の中は魔法で実際よりは広くなっており、後部の部屋になっている部分で、オークたんに絡まりながら、イイ女風にダークエルフは答えた。



「クーオ様の魔力が、想定以上に有りすぎちゃったようですわ。」



 この世界でエルフとは神の恩恵、自然の力に依存する。つまり自然に存在する魔素で、自身の魔力を回復し、精霊の声を聞き魔法を操る。しかし、魔力のよりどころを、一存在である誰かにゆだねることは、神の恩恵から離れることになる。その結果ダークエルフへと堕落する。



 通常、エルフを堕落させるには、エルフの魔力を賄うため、相当の魔力量が必要なので、こんなお手軽に堕落は出来ない。つまりオークたんは、魔王や上級幹部に匹敵するか、それ以上の魔力を保持していることになる。



「え~と、私はどうなっちゃうんでしょうか?」



 ショートカットの妹エルフは、結局なにもエロイことせずじまいだった。理由は簡単は、クロエPの意向であった。



「アナタの売り出し方は完全清純で行くです。」



 それが、クロエPが出した売るための結論だった。



「あ~、そう言えばクロエって、そんな、ですです言ってたっけ?」



「これはお偉いさん対策です。」



 そう、同じ国の人間が敬語などできていなければ、印象を悪くしてしまう。しかし、違う国の違う人種が、ちょっとクセのある、敬語っぽい口調なのは、なんだか仕方ない気がして、なんとなく許される。っと言うクロエの計算である。



「それより呼び名はどうする?」



 通常、自然界の力に縛られるエルフは、言霊の縛りを避けるため、真名まなを名乗ることはない。しかし、オークたんの魔力に縛られるダークエルフには関係ないらしく。



「あたしはクロエル…クロエルで…フゥ…よろしくてよ」



 なぜか、会話間にため息を挟む。



「それだと私と紛らわしいです。」



 そうキセキ的に、クロエと名前が被っていた。



「エロ人もアタシも、影の存在、互いの実態をボカすのに、役に立つんじゃないかしら?」



「エロ人言うな、エロール人です。」



 呼び名が決まっている二人はまだいいが、妹ちゃんは呼び名がない。



「多少面倒だが、呼び名のある二人は良しとして、妹ちゃんはどうする?」



 三人は、妹ちゃんを見ている。



「胸がないから、まな板ボーイ」(オークたん)



「清純派には心の黒さが必要ですから、ハラグロボーイ」(クロエ)



「弱い風魔法しか使えないから、ショボ風ボーイ」(クロエル)



「なんでボーイなんです!」



 見た目、難を逃れたテク、本人の能力、三人は、それぞれの理由があって付けたが、ボーイは外せなかった。



「キャラ付けです。今度から一人称は、僕にするです。」



「僕は女だって解ってますよね?」



 その割にはスグに対応し、今後も守って行く所に、処世術と言うか、ハラグロさを感じずにはいられない。



「あと風魔法って、一番使い所の少ないヤツです。」



 生活において、属性魔法は一番は水、二番目は、土と火の順で便利と言われ、あとは大差なしと言われている。



「まあまあまあ、しかもショボいのよ」



「元お姉ちゃんは黙ってて!!」



 ボーイはブチキレた。



 ダークエルフになるとは袂を分かつこと、もはや姉は死んだ扱いなのだった。



「ともかく出発しよう。」



 便宜上の名前はディードと決まったが、定着するかはアヤシイ。


 

 第五高官国の街に向かって、クロエが移動箱を運転し、助手席にクロエルが座っている。



「二人が囚われていたと思われる場所は、ロコック様に報告済みです。」



 二人は、第十三国の東との関所から第五国まで特に街のない道を、移動のためだけに走っている際に見つけた。

 たまたま、輸送の拠点から抜け出して、道に出てきた所に通りかかり、二人を助け、西方端、第十二国まで連れて行く約束で、撮影に至ったのだが…



「この移動箱って、ヨタトのハイラインよね?」



 堕落してしまったことにより、一緒に行かざるを得なくなってしまった。



「そうです、スカイエースの方が早いですけど、こっちの方が撮影とか、色々込みで便利です。」



「私達をさらったのと、同じだから覚えてた」



「ああ、二人はさすハイされたんです?」



「サスハイ?よくわからないけど、私達は、奇数国で、エロール人の保護が厳しくなっているから、代替え品として連れてこられたの」



 元々、奇数国、特に南側では、エロール人が流通していたから、エルフを見るのも珍しく、クロエは、一度しかエルフを見たことがなかった。



 どこかを助ければ、どこかが新たに助けを求める。



「エロール人救済の台変えになったですか。」



「まあそういうモノよね」



 クロエルは長生きだけあって達観している。


 移動箱は代わり映えしない景色の中を進み続けている。



「まあ、どうでいいけど、あのクリスタル凄かったんだけど、アレは、どこにあるの?」



「アレは、サンプルとして使うので、遊んじゃ駄目です。」



「撮影に使ったでしょ?」



「アレは生産ラインに、これから乗せるです。今回の撮影は、言わばプローモーションを兼ねているんです。ぐっふっふっ…」



 普通に考えて奴隷の多い人種が作るものは、権利などの保証はされない、しかし、今回はロコックがバックにいる。よってロコックと自由協会によって、権利や収益は守られ、唸りをあげる程の現金と権力を手に入れることができる。



「他に何かあるの?」



「アレはクーオ様の案で作りました。クーオ様は、もっと色々なオモチャの案があるそうです。」



 クロエルは、どんなオモチャか想像すらできないが、それをもし手に入れたなら…



「…一人で落ち着いて試したいわね」



 なぜなら人に任せれば無茶苦茶してくると、経験が言っているからだ、つまり、鬼逝かせ的な展開はゴメンだと思っていた。
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