上 下
62 / 103

世界はロコックの手の中に?

しおりを挟む
狂夜禍津きょうやマガツ切り…」



 最後に、エネルギー弾で死体を消し飛ばした。その時…



「やめッッて!もうイかさないで!」



 あの技カッコよ!っとオークたんは感心しながらアルマを突き上げていた。散々鬼イカせ状態にされ、周りを見る事が出来なくなっていたアルマは、戦闘の終了に全く気付いていないようだった。



「上の口がイカすな言うても!下の口はうれし涙をながしよるわ!!」



 アルマのメイド服は、何も攻撃を受けていないのに、襟元を残し背中側まで白い肌を露出し、肩から肘の絞りになっている辺りまで袖もなくなっていた。



 その腕を後ろから掴まれ、のけぞりながらパンパンと腰のぶつかる音を響かせている。



「あッ…」



 御剣は揺れまくるアルマの乳を見ながら停止し…童貞を卒業ばかりなのだから仕方ない、しかしマリアは、他の女を見ている男の姿が気に食わない。



「イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤッッッ!!!」



「上の口がイヤイヤ言うても!下の口は喜んで咥えよるわ!!」



 再び絶頂を迎えるアルマとオークたんの背後に立ち、マリアは聖なるナイフを装備した。



 グサリ…



「ギニャぁぁあああ~~~ッッッ」



 オークたんの左ケツで聖なるナイフが光って燃える。



「アンタねぇ!イヤイヤ言ってるでしょうが!!」



 性交回復で速攻治ったが、痛いのは痛かった。



「いや、根本的に仲魔を刺すなや」



 オークたんは、痛覚にレジストするスキルの習得を心に誓った。



「ははは…ともかく帰ろう、ここは空間が外と遮断されている恐れがある。」



 そう言えば、ココって元々時間の流れを捻じ曲げてあるんだっけ?



「そうね、外の数十年が魔王城では数日、魔王城の数日がここでは15年」



 御剣が、気絶するアルマを担ごうとすると、マリアが制止したて、オークたんを睨んだ。



「アンタの責任なんだからアンタ担ぎなさい。」







 御剣の予想通り、数日ではあるが時間が経過していた。



「困ったわねクロエ…」



「こまっですクロエル…」



 オークたん達が魔王城に言っている間に、クロエたちは高官国に発生したダークエルフとその元凶ノルン=オルガーノを狩るために、奔走していたのだが、今まさにノルン=オルガーノを前に、二人は呆然としてしまうしかなかった。



 時は第50部の後、その日の夜に戻る。



 オルガーノ側のダークエルフを落としたことにより、当然オルガーノに目を付けられ、翌日から、次々と配下のダークエルフが送られてくるのかと思いきや、突然窓辺に、本人が現れたのだった。



「やっぱり…アナタ達も、あの方の眷属なのね…」



 ノルン=オルガーノには、まったく警戒した様子はなかった。



「眷属?どういう事です?」



 部屋でくつろいでいたクロエ達四人も、とくに焦ることは無く答えた。



 が!



「あのオーク様………です。」



「………?」



「………?」



 二人はピンときていなかった。



「私の魔力でわかりませんこと?」



 ツヴァイはすぐに気付いたようだった。



「コレはタン殿と同じ魔力ですね」



「俺も少なくとも、同系統魔力だなと思っていたが…」



「タン様?クーオ様とおっしゃるのね」



 何も動きを見せないクロエとクロエル、ツヴァイと♂ダークエルフが中心となり、詳しい経緯を聞くことにし、そしてその場の全員が確信した。



 全容はこうだ、オークたんタイエ村の人妻とヤりまくる→媚薬を捌いて人妻儲かる→人妻そのうち夫にばれる→喧嘩の流れで夫が媚薬の瓶を暖炉へ→媚薬が霧となって村に充満→村が壊滅したときに気付いたら覚醒→主の為に高官国征服に乗り出す。



「困ったわねクロエ…」



「こまっですクロエル…」



 一番不味いのは、村を一つ滅ぼした発端に、オークたんがいると言う事実そのもの…ノルン=オルガーノとダークエルフの軍団、それに神器持ちのオークたんとクロエが結託すれば、上手くすれば他の国民たちを、力で圧倒し何とか説得出来るかもしれない。しかしロコックにバレれば、生と死、どっちに転ぶかは、かなりの確率で死であるとしか思えない。マズイ!不味過ぎる!!



「聖女マリアは、普通にロコック様には逆らわない気がしますです。」



「それに聖女とノルンって完全に敵対よね?」



 あのオーク、とんでもないことをしてやがるDeath!!



 その様子を見ていたノルン=オルガーノは、ある提案をしてきた。



「私に、いい考えがあります。」



 一斉に視線が向けられる。



「世界征服です。」



 やわらかく微笑む。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

貴方の想いなど知りませんー外伝ー

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:3,514pt お気に入り:1,755

最推しの義兄を愛でるため、長生きします!

BL / 連載中 24h.ポイント:36,434pt お気に入り:13,039

私と元彼と新しい恋人

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:16

離婚届は寝室に置いておきました。暴かれる夫の執着愛

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:404pt お気に入り:1,215

ワンナイトラブは副団長と

恋愛 / 完結 24h.ポイント:298pt お気に入り:618

初恋に身を焦がす

恋愛 / 完結 24h.ポイント:78pt お気に入り:1,005

処理中です...